第41回 厚生省交渉 (1998年4月17日)

<情報公開関連問題>

要 望 書

1:レセプト開示に関して
(1)福岡県の医師会が「レセプト開示するか否かの決定はを医師会がする」という旨を通知した問題で、その後その通知は訂正されたものの、福岡県医師会は福岡県衛生部保険健指導課と秘密裏に話し合いを持ち、開示業務をその話し合いに参加した者に限定する約束をした、とも受け取れる新たな通知を出している。前回交渉の中で厚生省はその点について状況確認をすると約束をした。福岡県のレセプト開示のシステムが他府県とどのような点で異なるのか、経緯も含めて明らかにし、後退することがないよう指導されたい。
(2)前回の交渉で近日中に、昨年6月のレセプト開示通達以降のそれを受けた全国の状況について調査すると発言した。至急に第1回目の調査をし、各保険者で開示請求事務がいつから始められたか、これまでに何件の請求がされたか、これまでに何件のレセプトが開示されたか、などの集計結果を公表されたい。

2:一部負担金支払い時窓口でのレセプト相当の詳しい明細書提示に関して
(過去2回の交渉と同様の要望が続くが、前回の交渉で厚生省が「昭和56年に出した通知のバージョンアップ版を出すことについて省内に持ち帰り検討する」と発言したことを受けて再度要望する。)
(1)国立病院・療養所の一部負担金支払窓口で、処置名、薬剤名、検査名などの正式な名称と、数量、単価などが記された詳しい請求明細書を希望する患者に対しては、これを発行する努力を始めるよう指導せよ。
(2)また、レセプト業務をコンピュータで処理している他の医療機関にも同様に指導せよ。

3:「医師・患者間における診療情報の活用に関する検討会」に関して
(1)公聴会以降に開催された検討会での、事務局が出した答申のたたき台となる文面も含め、資料を全て提出されたい。
(2)答申を受けて後、どのようにそれを活かしていこうと考えているのか明らかにされたい。

4:保険医療費の減点審査によって生じる患者の過払い分の問題に関して
(1)この件に関して、厚生省が過去に出した通知を全て提出されたい。
(2)「過払い分は返還するべきものである」という厚生省の見解を一層各医療機関に徹底されたい。
(3)自分のレセプトを見て減額査定がされていた場合、医療機関で過払い分の返還を受けるまでのルール、システム作りに至急着手されたい。

以 上 

交 渉 内 容

(厚)=厚生省、(交)=交渉団

(厚)私、保険局保健課の安藤と申しますが、福岡県の保険指導課の方に、私自身が直接確認を取り、どういうことだったのか、と、ここに書かれてありますが、経緯も含めて確認を取りました。まず、経緯の方からお話ししますと、まず、事実として、福岡県の保険指導課が、レセプト開示をする際に、事前に医師会の方に、厚生省というか社会保険庁からの通知が来た段階でですね、こういう方針で、つまり、社会保険庁の取り扱い要項に書かれてある通知の方針でレセプト開示を行います、と、いう申し入れは医師会の方におこなっている、ということです。その際に、医師会の方からですね、一番最初に医師会の方から出た通知ですね、そちらの要望書の1行目に書かれてある、レセプト開示するか否かは医師会が決定しますよ、というような要望があった、ということです。
(交)医師会の方から?
(厚)はい。ただ、そこは県の方は、あくまでも県としては、厚生省の通知に従ってレセプト開示をおこなう方針であって、そういう要望はお受けすることはできません、という形で答えている、ということです。それで、ここで、話し合い、ということが、医師会の方の通知にも書かれているんですけども、実際におこなわれたのは、そういった申し入れと、その際に医師会の方から要望があって、それについては、今、お答えしたような答え方を保険指導課の方から答えている、ということで、まあ、そういったようなやりとりはありましたが、ここに書かれてあるような、秘密裏に話し合いが持たれた、というようなことは特にはない、ということです。とりあえず、経緯についてはそういうところです。
(交)結局、この医師会からの通達は今、生きているんですか。
(厚)ここには、二つ書かれていまして、まず一つ目は、開示の依頼があった場合には、社会保険事務所の次長もしくは庶務課長が対応する、というのが一点ですね。それから、もう一つは、レセプト開示については主治医の承諾なくしてはおこなわない、と、こちらについては、これはまあ、医師会が出した通知であるということもありまして、若干、過大に書かれていると言いますか、医師会サイドに若干都合のいいように書かれているんですけども、まず、この社会保険事務所の対応については、福岡県の方で、レセプト開示が来たときはそれなりに医療情報ということもあって、個人のプライバシーにかかわる情報ですから、それなりの人が対応しなければいけないだろう、という方針で、別に医師会と何らかの関係があって、医師会の方から言われてそうする、というわけではなくて、福岡県の方で、対応者としては、事務所の所長・次長なり、庶務課長がよいのではないか、という配慮からこれをおこなっているということです。
(交)だけどね、福岡県の衛生部と話をした結果、こういう対応をすることになった、という内容が書かれているわけでしょ。
(厚)だから、この通知は誤りなんです。
(交)どういうことですか。
(厚)話し合いというのは、医師会から、こうしてくれ、と言われて、わかりました、という形で決まったというわけではなくて、ここはあくまでも、県の方から、こういう方針で行きます、という申し入れをした内容について医師会が書いている、ということです。
(交)だけどさ、まず、医師会から要望があって、その結果話し合いがあって、次長、庶務課長が対応することになった、ということでしょ。
(厚)いや、医師会からの要望でこういうのが出てきた、というわけではなくて、あくまでも県のサイドで、対応としてこういう方針で行く、ということを医師会の方が通知に書き込んだということです。
(交)それは、医師会から要望があった上での妥協点、というわけじゃないの?
(厚)そこはだから、違うということなんですよ。医師会からそういう要望はない、ということなんですよ。
(交)じゃあ、医師会は何を要望したの?
(厚)だから、医師会が要望したのは、最初の通知にあったように、極端なケースだと思うんですけど、レセプト開示の確認依頼が来たときに、診療上問題がないか確認することになっておりますから、それが来たときには、医師は必ず医師会の方にそれを、あげるように、医師会が判断するから、ということだったんですね。そこはだから、県の方に、そういう形でやることを了解してくれ、という要望が来たわけですけど、あくまでも、診療上の問題があるかどうか、というだけを医師の方に確認するのであって、レセプト開示自体はそういうふうにはやれない、ということだったんです。
(交)医師会が申し入れた内容については、それはもうなくなった、ということですね。
(厚)そうです。
(交)ということは、話し合いの結果出された、もう一つの、医師会が医師会員に対して出した通達、これが、開示に関する対応については、次長とか庶務課長が対応するというような、そういうやり方というのは、厚生省の通達とは違うんじゃないですか?
(厚)社会保険庁が出した通達の中では給付指導課が対応することになっておりまして、そこが少し違うというのは、それは県の方も認めているのですが、実質上レセプトを扱っているのは給付指導課になりますからそこが対応した方がいいんですけども、しかし、もし、患者さんとの間で問題やトラブルが生じた場合には、次長なり課長なりが対応するのが一番いいんじゃないか、ということなんですね。
(交)どうして、次長や課長じゃないと対応ができないというように限定されることになったのか、が我々としては理解できないんですよ。診療上問題が生じない場合はストレートに出せばよいという内容のはずなんだから、きわめてルーチンで事務的な流れでやればいいはずなんですよ。
(厚)そうなんですよ。事務的な流れについてですね、レセプト開示という流れ自体が、社会保険庁なり厚生省が出している通達とですね、反対するような方向に流れるような取り扱いをするという方針で、これを決めているわけではないんですね。
(交)じゃあ、どういう主旨で限られた人だけでやることになったの?
(厚)だから、対応者としてそうやっているだけで、窓口はいずれにしても誰かが必要になるわけですよね。
(交)窓口は、ふつうの窓口でいいんじゃないの?わざわざその人を呼ばなければいけないなんて。次長だとか庶務課長なんていつもいるわけじゃないかも知れないでしょ。
(厚)もちろん、実際は給付指導課の窓口の方で、最初は対応すると思うんですよね。でも、そのときに普通は、係の方で、給付指導課だったら給付指導課長の方に一応話を入れるわけですよね、こういうことで来ておりますが、というふうに。
(交)そうじゃなくて、極めて事務的な流れで行くようにするために通達を出したんじゃないですか、厚生省としては。だから普通、窓口に申請者があれば、それについては、ここに要項にそって書いてくれ、と担当者がやればいいわけでしょ。
(厚)その流れは全く変わらないんですよ。
(交)だから、これ、意味がわからないんですよ。次長や課長が対応しなければいけない、ということが。意図がわからないんですよ。
(厚)単なる窓口だけなんですよ。
(交)いや、単なる窓口っていう感じに思えないから、そこがひっかかったから質問している訳なんですよ。普通にそのときの窓口の人が対応すればいいはずで、誰々じゃなければいけない、なんていう対応者を決めるということには、何か不自然なものを感じるわけですよ。だって、他のところでそういうことをやっていますか?そういう対応になっているところがありますか?
(厚)他の県でですか?
(交)そうです。
(厚)確認してみないとあれですけど・・・
(交)こんなの聞いたことないですけどね。経緯を聞かれるときに、あなたは、なぜ、いちいち対応者の限定までわざわざどうして決めたのですか、と聞かなかったんですか?
(厚)そこはですね、先ほど申し上げたように、医療情報という極めてプライバシーにかかわる問題を扱う話であるから、それ相応の人が対応した方がよいだろう、ということで・・・
(交)厚生省の通達は、そういう内容の通達になってないでしょ。それ相応の人が対応した方がいいです、なんてなってないでしょ。
(厚)それはそうですけど、社会保険庁が出した通知は、給付指導課の方で窓口は対応するように、という形になっておりますね。
(交)そうでしょ。次長とか課長なんて出てこないでしょ。全然関係ない人がどうして出てくるんですか?
(厚)ですから、もちろん実務は給付指導課の方がおこなうと思うんですが・・・
(交)だから、どうしてこの人たちが出てきたのかを聞いているんですよ。どういう根拠があるんだよ。関係ないじゃないですか、はっきり言えば。庶務課長なんて全然実務なんてわからない人だよ。次長だってそうでしょ。何でそういう人がここに出てるんですか?
(厚)それはだから、何らかの問題が生じたときにですね・・・
(交)問題が生じたときだったらわかるんだよ。だけどこれは、問題が生じた場合は、ということじゃないでしょ。受付の段階からでしょ。はじめからその人たちが対応するように、と書いてあるんだよ。逆に問題が生じた場合は、なんてそもそもいちいち書くことじゃないよね、もし問題が生じた場合には責任者が対応するのは当たり前なんだからね。この文章は、はじめから窓口としてその人が対応する、という内容でしょ、結局。そこがおかしくないですか、と聞いてるわけですよ。そこが、厚生省の通達とも、他の県ともやり方が違うんじゃないか、ということを言ってるわけですよ。
(厚)社会保険庁が出した通達から違反するか、と言われれば、そこはまあ、完全には違反しません、としか言えないですよ。
(交)だけど、窓口としたら、おかしいでしょ。何でこの人たちが出てくることになるのか、というのが。普通の事務的な流れでいいわけだから。
(厚)いや、普通の事務的な流れを崩すというつもりでこういうふうにしているわけではないということで・・・
(交)じゃあ、なんでこの人たちが出てくるんだよ。全然担当者じゃない人だよ。
(厚)いや、それは、そこまでは確認は取れてないんですけど・・・
(交)そこを聞いて欲しかったんですよ。あたかも、意図があるとしか思えないじゃないですか、管理職が最初から出てくるなんて。
(厚)そんな意図はないみたいなんですけどね。
(交)なかったら、何も書く必要がないじゃないか。書かなくてもいいでしょ。給付係が担当すればいいわけでしょ。なんで、こうする必要があったの?
(厚)そもそも、これは医師会が書いた通知ですからね。
(交)県との話し合いして了解した、と言ったでしょ。
(厚)了解というか、県から申し入れたということで。
(交)県はなぜそういうことを了解するの?
(厚)そこは、また繰り返しになっちゃうので、もう少し、そこはもっと深く確認を取ってみます。
(交)もう一回確認を取って下さい。僕らはこんなのおかしいと思っているんだよ。はじめから管理職が対応する必要がなぜあるのかをね。
(厚)もう一度確認してみます。
(交)そもそも、患者のプライバシーだから責任ある管理職が、って言うけどね、社会保険庁が扱う文書なんて、全部、個人情報が入っているわけで、レセプト開示だけが特別にプライバシー云々ということではないでしょ。社会保険庁の中で扱っているものなんて、みんなプライバシーがかかっているのに、レセプト開示だけを次長、課長、なんてね、何かどっかに裏があるんじゃないか、と疑われても仕方がないでしょ。
(厚)そうですね、まあ、そこは再度確認します。
(交)そうして下さい。
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(交)じゃあ2番目お願いします。
(厚)2番目の件ですが、政管はすぐに数を出せるんですが、市町村の国保の保険者と健保組合の方は、こちらも実際には都道府県の方には、集計して下さい、という形でもう依頼はしてるんですよ。国保の方は、5月15日〆切で調査依頼をしておりまして、その頃に集計結果ができる状態で、今、現在は、まだ手元には数字はないです。健保組合については、平成10年度の組合予算を編成する際に、各組合に予算を出してもらうんですが、それに併せてレセプトの開示状況の調査をしておりまして、予算が都道府県に上がり、そこから厚生省までに上がってくるまでに、東京都と大阪府が組合が多いということもあって遅れているんですよ。それに併せてレセプトの調査依頼をしましたものですから、ちょっと遅くなって、7月頃に集計結果としてまとまる予定です。政府管掌保険についてはですね、とりあえず1回目の調査結果、これは平成9年9月現在ですが、この結果が出ていまして、政管全体でレセプト開示の依頼者数が44人、依頼書の受付件数が46件、これは一人の方が二つ出す場合がありますから、平成9年9月末の段階で開示した件数が22件、不開示件数は0件です。医師の方に照会中のものが、9月末現在で24件あります。政管につきましては毎年度末に調査をすることになっておりまして、今年も3月末時点でそれがどうなっているか、という調査自体は行っておりますが、まだ結果が上がってきておりませんで、それはもうちょっと先になってしまうということです。
(交)そのデータの政管は24件は時間がかかっているという意味ですか、それとも、申請があったばかりだったからということですか。
(厚)そうです。申請が9月末の少し手前だったからということです。
(交)この調査票をいただけませんか。
(厚)国保の調査票は今、出せますので、取りに行ってきます。
(交)政管の方も頂けますか。
(厚)聞いてみます。いずれにしましても、国保の方はお持ち致しますので。
<担当官が調査票を取りに行って、戻ってくる>
(厚)これが、レセプト開示の調査票です。これは、国保の分です。それから、政管の方は、最初に出した取り扱い通知がございまして、あれの様式の中にレセプト開示の処理経過簿というのが入っていまして、それを事務所の方でつけて、その写しを社会保険庁の方に送ってもらう、と、それで件数を数える、という形になっているみたいです。とりあえずこの、1回目の9月時点のものにつきましては、社会保険庁の方で、電話で、どうなっているかをすべての県に確認した、ということです。各健保組合も、政管と同じなんですけれども、各組合でですね、それぞれ処理経過簿というのを付けておりまして、それの写しを都道府県の方に送ってもらい、県の方から厚生省の方にあがってくると、それで件数を把握するという形になっております。
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(厚)医療課の愛須と申します。レセプト相当の明細書を窓口でということですが、国立病院の方が少し遅れておりますので、1番についてはちょっとわからないんですが、同様のご質問で2番の方からでいいですが。
(交)はい、じゃあ2番からお願いします。
(厚)これ一応、前回、前々回とお話ししていただいた件なんですけれども、一応前回の時にも言ったかと思いますが、領収書を発行しないということについてはおかしい、と認識しておる、と、なぜおかしいのかというと、患者さんが医療機関で一部負担金を支払ったときに、病院側が、領収書を下さいと言われたにもかかわらず、うちは出しません、ということを行うのはおかしい、ということです。ただ、領収書の内容については、医療機関がその内容に応じてどういったものを出すかということを判断して、領収書を発行する、それは商店に行ったときのレシートと同じで。それから、領収書について患者さんと病院の間でやりとりする領収書の中身を規定しているものはないものですから、今、その内容にことを、こちらの方で、その領収書はこういうものにしなさい、と言うのは、今の段階では難しい、という、まあ、前回と同じような答えになってしまうんですけれども。
(交)前回もそうでしたが、商法的には、領収書をどういう内容に、というのが難しい、ということなんだけど、例えばそれがたまたま商法ではないから、内容まで踏み込んで言えないという話なんでしょ。
(厚)まあ、そうですね。
(交)民法ではどう規定されているんですか。商行為ではない形でお金のデリバリーがあったという場合の内容というのは、どういう風に規定してるんですか。
(厚)正確な情報は覚えてないんですけど、基本的には、今、弁済者が支払いをするときに、受取証を発行してくれ、ということができる、そして、その受取証をくれないということであれば、支払いをストップすることもできる、ということを決めてある。そのかわり、その受取証が出てきたら、即座にその弁済者は払わなければいけない、ということです。
(交)ただ、出せばよい、内容はどうでもよい、というのは、条文の欠陥じゃないの?
(厚)ただ、そこは、どれを持ってして領収書とするか、という医師の判断が・・・
(交)だから要するに、新しい事態が出てきてるわけでしょ。新しい事態に法律が対応できていないわけでしょ。もちろん希望した人に、ですけれど、希望した人には詳しい領収書を出せる、ということにしておけば、レセプト開示も自動的に出せるわけですからね、そういうふうに新しい情報公開・開示という時代の流れに乗れないような内容になっているわけじゃない。根拠規定というのが、変えようと思っても、何に基づいてそれをやればいいかが何もない、みたいな、そういうことでしょ。
(交)逆に言えば、そういう明細書を出してはいけないという規定もないわけですから、出すこと自体は問題ないわけですよね。
(厚)はい。それは全然問題ないです。
(交)だったら、厚生省が患者の要望を受けて、出してあげて下さい、という指導をすることは、法律上何の問題もないでしょう。
(厚)それは、56年の通知の時に、まだ領収書を出してないという事実があれば、それは、民法違反ですから・・
(交)それは、わかってるんですよ。
(厚)それで、もっと詳しい明細書を、と、ただ明細書の規定というのがなかなかしづらいんですが、領収書というのがいろいろありまして、出せるような体制があるところじゃないと、たとえば、その場で書くとなると事務的な手間がかかりますので・・・
(交)でも、だんだんそういう風に持っていけばよいわけでしょ。今、厚生省が無理だ、なんて決めて行ったら進まないでしょ。
(厚)領収書の明細も当初は、初診料とその他だったかも知れないけれど、今は、初診と注射と検査、というように、出せるものは出せるように指導していく、と、少しずつ・・
(交)それはわかったんだけど、今回はレセプト相当、ということを言ってるから、使った薬品名まで含めてね、そういう具体的なものを入れて、レセプト相当のものにして欲しい、というふうに言ってるわけですよ。だからそれは、新しい事態なんですよ。新しい時代の新しい事態にどう対処するかということで、あなたは、そういう指導の根拠がはっきりしないんだ、と言うわけだけど・・・
(厚)ですから、領収書というのはこういうもの、とはうちの方では示せない、ということなんです。レセプト相当の領収書を出すことについてもうちの方では、何ら規制しているわけではないですから、・・・
(交)だから、そういう通達を新たに出せばいいんじゃないですか。
(交)規制していないんだから出したいところは出していいですよ、と一言言えばやりやすいんじゃないですか。
(交)出すことができない、っていうわけじゃないから、出すように検討してくれ、と言ってきたわけですから・・・
(厚)それはだけど、56年に既に通知が出ているわけですから・・・
(交)だから、中身が違ってきてるわけでしょ。同じものを出せと言ってるわけじゃないですよ。レセプト相当の、と言ってるわけですから、56年の時と同じですか?
(厚)だから、56年の文面では「明細書についてはできる体制のあるところについては出せるように指導していく。」という文面ですから、明細書というものに対して定義があるわけではないんですが・・・
(交)今は、保険者に行けばレセプトが見れるようになったわけでしょ。そういう時代なんだから、いちいち保険者に行くような面倒くさいことはしないで、医療機関で下さい、と言った人には出してもいいですよ、という一言は言えないんですか。
(厚)・・・。
(交)医療の主人公は医者じゃなくって患者なんだから、患者が明細を知ることが医療にとっても必要だという認識を持たないと駄目なんだよ。
(交)これは省内に持ち帰って検討するという話だったでしょ。
(厚)当然これは、本日だってこういう場があるわけですから、その中で出たものについては、当然、上司に報告しますからね。
(交)じゃあ、これは検討したわけですか。
(厚)一応まあ、上司の方には上げて、今日のために、どのようにしますか、ということで・・・
(交)それで、上司はなんて言ったんですか。
(厚)それは、まあ、56年にもう既に通知も出ていることですし、ただその、前回も申し上げましたとおり、明細書の発行というのは行政が義務づけしてやるものではないので、医療機関の自主的な、サービスというのか、医療機関の情報公開って言うんですかね・・・
(交)民間の病院に強制することはまだできないかもしれないけれど、だけど、国立病院では全然問題ないと思いますけどね。
(交)最初は国立でやって、順番に変えていこう、ということはできないの?
(交)だけど、もう56年に通達出してから、もう何年経つの?
(厚)その間に、明細書というか、病院の領収書が一回り詳しくなったでしょ。
(交)だから、厚生省がそうやればそうなるっていうことでしょ。いい証明じゃないですか。
(厚)だから、今までもそういうふうに出して下さい、と、指導というかお願いというか、強制力のないものですけれど、ですから、そういうふうには今後もやって行くつもりではありますけれども・・・
(交)今回は、レセプト開示にかかわって新しい一つの事態が出たことは間違いないのだから、そこはやっぱり捉えて、通達というか通知というか、あるいは少なくとも最初は国立病院だけでもそういうことはできないか、という、そういう検討をしてもらわなくちゃいけないんだよ。56年の時とは、社会の流れが変わってきているんじゃないですか。そこのところでもう一度検討してくれないですか。まず国立病院からでもね。
(厚)それは、それで色々と予算が・・・
(交)予算って何?
(厚)病院の予算が大丈夫かなと・・・
(交)そんなのはあなたが考えることじゃないでしょ。あなたは厚生省の仕事を全部するわけ。あなたが何が必要かを検討すればいいんですよ。予算は別の話でしょ。
(厚)そうですね。わかりました。検討します。
(交)じゃあ、その関係で、国立病院の担当の方からお答えを頂けますか。
(厚)はい。では私の方から。今回の要望につきましては、前回の12月にも同様の主旨の要望がありまして、その中で国立病院につきましてはですね、まあ、レセプト相当というか、かなり詳しい明細書を発行するように一応措置してきています。
(交)それはいつからですか。
(厚)前回も言ってたかと思いますが、平成8年からですね。
(交)レセプト開示に関係なくそういうことをやってきたということですか?
(厚)レセプトではないですよ。医療費の明細書にできるだけ近いような領収書を発行するということで、それについては、今現在、98%ぐらいの施設でやっております。今、要望にあるレセプト相当という請求明細書の話はですね、今後の全体的な医療機関の情報開示の話などもありますので、それをふまえて適切に対処していきたい、というふうに考えております。
(交)ここで要望を出しているのは、具体的な処置名や薬剤名とか、そういう形で出して欲しいというのがこちらの要望なんですね。そういう形での対応を検討する、という意味ですか。
(厚)そこまではですね、全体の情報開示の関係とか、保険局の動向もふまえて検討したいと思います。
(交)ですから、レセプト相当のいう、そういう要望をふまえて検討する、というふうに理解していいんですか。
(厚)全体的な医療機関の情報開示や保険局の今のお話もふまえてです。うちだけで、というのはなかなか行きづらい部分もあるものですから。
(交)全体的な状況というのはどういう意味?
(厚)国立だけに限らずの、医療機関全体という意味です。全体のこういう方向というのがあるかと思いますので。
(交)それはだから、さっき言ったように、まず国からしっかり先にやって、それから民間をさせていくふうにやらないと駄目じゃないか、と言ってるんですよ。周りを見てから国立が後でやりましょう、という話じゃないんじゃないの。
(厚)周りの動きというか、全体的な方向性が・・・
(交)全体的な動きというのは、圧倒的に民間でしょ。その民間の動向を見てからではだめだよ、と言ってるんですよ。あなたの言ってるのは逆なんだよ。
(厚)そんなことはないですよ。かなり前向きに検討してやってますし、今出している領収書についてもですね、薬剤でも、金額だけの話なんですけど、保険分と一部負担金がわかるようなものを出しておりますので、・・・
(交)だから、処置料いくら、投薬料いくら、検査料いくら、というのじゃなくて、検査の名前、薬の名前、って言ってるんですよ。
(厚)そこまではいってないです。金額だけで・・・
(交)そんなのどこでもやってるんだよ。そこから先の話を今、議論しているんだよ。そこのところは、検討になるのならないの?今その話をしてるんだよ。
(厚)ですから、今お話をしてるように、今後の色々な情報開示の動向等をふまえて、・・・
(交)動向をふまえるんじゃなくて、自分のところがまず動向を作りなさい、ということなんだよ。
(厚)ですから、保険局の話もありますし、それ以上は答えられないですよ。
(交)保険局じゃなくてあんたたちの問題ですよ。
(交)動向を作るために、国立が率先してよ、という要望なんですよ。ちょっと受け止め方を間違ってるんじゃないですか。十分な理解がなされてないんじゃないですか。
(厚)前回も同じような主旨で要望されていまして、・・・
(交)前回の文章を読んできてくれたらわかるでしょ。
(厚)はい。ちゃんと読んできましたけど。
(交)そんな答え方になるのは、どうしてなのかよくわからないんですけど。事務手続きが煩雑になるから、とかそういう理由ですか。
(厚)いや、そういうことではないです。
(交)じゃあ、拒む理由はないでしょ。何か理由があるの?
(厚)いや、拒むというか、・・・
(交)情報開示と流れというのは社会の流れで、特に医療機関の問題というのは、その中でももっとも大事な問題で、その点を改善しようということですよね。情報開示すると困る人がいるわけですか?
(厚)いや、そういうことではないです。
(厚)わかりました。そこのところは、先ほどの保険局の話もありますので、保険局とも相談しながら、対応について、今後どうするか、ということを含めて検討していきたいと思います。
(交)今まで、検討してこなかったの?
(交)とにかく、民間病院の動向を見てから、国立病院が、というのは納得できないですよ。
(厚)いや、動向というのは、周りがやってから、という意味ではないですよ。基本的にこういう方向に向かっていく、という何らかのものが示されれば、何らかのものが示されれば、それをふまえて、ということです。
(交)そういう流れになってきてるんだから、国がそういうことをキャッチしなきゃ駄目だよ。
(厚)そこは、平成8年にかなり詳しいものに変えた、というところもありますので・・・
(交)こんなの全然詳しくないですよ。具体的なものが示されなきゃだめだよ。当然の権利だよ。
(厚)わかりました。今の話もふまえて、持ち帰って上司とも相談したいと思います。
(交)今日は、その上司と相談した上での回答を今日聞きたかったんですよ。
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(交)じゃあ、3番をお願いします。
(厚)カルテ等の診療情報の活用に関する検討会についてですけど、前々回、1月27日に公聴会が開かれまして、そのときの資料と、その後3月19日に1回きり開かれたでけですので、その資料をお渡しします。
(厚)それで、この答申が出た後、それがどのように活かされるのか、ということについてですが、前回の3月19日に、「報告書の作成に向けた整理ペーパー」というのが資料で出ておりまして、そこで、報告書を作るに際してですね、今までの議論を整理したペーパーなんですが、そこの終わりの方の9ページのところですが、「診療情報の提供を進めるために、法制上の対応を含め、どのような方策を考える必要があるか。」というところで、一応、事務局としてはとりあえず、別にこの内のどれかにしろ、と言ってるわけではないんですけれども、一応事務局として考えられる案として、開示義務を法律上きちんと規定するか、それとも努力義務を規定するか、それでなければ、法制化はしないで、開示に当たっての指針というのを示すか、ということで案を示してるのであります。その、事務局案を基に、まあこれに捕らわれることはないんですけれども、委員の方々から意見を頂戴しているところです。次回の4月23日に検討会が開催されるんですが、そこで、案を出すということです。
(交)これは、この前の話では、3月一杯までに一定の結論を出すというお話でしたよね。
(厚)はい。当初はそういう予定だったんですけど、まあ、意見がまとまらないということで、それに公聴会をやったりもしましたので、そこらへん若干延び延びになってしまっているというというところなんですけれども。
(交)報告書というのは、とりあえずカルテ開示はするのだ、した方がいいですよ、という中身なんですか。それとも、出す場合には、こういう条件が整っていないと出すということにはならないよ、というようなものなんですか。
(厚)これはですね、カルテだけではなくて、カルテ・看護記録などいろいろな診療情報がありますが、そういうものに対して、どういうふうに患者と医者が取り扱っていくことが適当なのか、ということに関して幅広く議論していってまして、その中心となるのがカルテだと思うんですけど、原則としてカルテだけに限らず、基本的にそういうものを活用していくとか、情報提供していくということについては、そいうふうにしていくのが適当だろう、ということに、ほぼ、具体的な方策としては、例えばカルテとか、そういう、見せることが適当だ、というところまでは話は行ってない、行ってないんですが、それについても議論の対象にはなっているんですけども、先ほどの整理ペーパーの9ページに書いてあるとおり、開示請求権を認めるかどうか、とか、開示請求を認める範囲、対象となる文書の範囲、とか、そういう具体的な方策として、開示請求権をきちんと法律で位置づけるべきなのかどうなのかというのは、ここに示してある通り、まだ、こうすべきだ、ということでは決まっていないんですけど。
(交)例えば、カルテ等と言った場合に、どこまでを診療情報の範囲として検討したわけですか。
(厚)その整理ペーパーの2ページにありますように、看護記録、処方箋、倹素所見記録、エックス線写真等が例えばあげられるだろう、ということです。患者さんに対して提供していく方法は、どのように説明するのか等の色合いの濃さの違いはありますが、そういう形で、インフォームドコンセントということで患者に提供していく、ということについては、基本的にはそうだ、ということでは、委員の皆さんは一致しています。
(交)そうすると、あまりここの時点で、対象を明らかにするよりは、とりあえず、診療情報という一般的な整理を前提にして、患者さんと医療機関側の間でありようを考えた検討会だと理解していいわけですね。
(厚)はい。
(交)答申を受けて、その後どう活かそうとしているか、ということになるわけですけど、この範囲で4月に整理をしたとしても、まだこれから、第二次検討会のような、続きのものをさらに検討をしていかなければならなくなったりする可能性もあるのではないか、と思うんですけど。
(厚)続きものがあるかどうかは別としまして、報告書の最終的な結論が出ないわけですよね。報告書の結論が決まってから、そこからさらに具体的な、例えば、法律に開示義務を規定するという結論であった場合に、どのような形で開示義務を規定すべきなのか、ということが検討が必要である、ということであれば、また検討会を作るなり、審議会を作ることもあるでしょうし、また、こういうふうにきちっと改正すべきだ、というようなきちっとしたものが出れば、それを受けてやって行くことになるでしょうし、まだそこら辺をどう取り扱うべきかということが決まっていませんので、続きの検討会があるかどうかということについては、ちょっとわからないです。
(交)たたき台が出された段階で、ということですか。素案を4月23日に出すわけですよね。今、3つ案がありましたよね。それについては、まだ決まっていないけど、議論はされているわけですね。
(厚)今、素案を作成しているところですので、委員の皆さんのご意見を伺いながら・・・
(交)3つの案があるわけですよね。
(厚)まあ、とりあえず、事務局としては、こういうものが考え得るのではないかと、とりあえず示しただけですから、必ずしもこの1〜3のどれかとは限らないわけです。
(交)3つ以外にも出てくるかも知れないわけですね。
(厚)そうですね。
(交)だけでも、ここから一つを選ぶ方向でやって行くわけですね。
(厚)1から3までとは限らないですけど。
(交)1から4まででもいいけど、何らかの方向性を出すということでしょ。
(厚)そうですね。どういう方向性になるかはわかりませんが、こうすべきだ、ということでまとめたい、とは思っています。
(交)情報を患者さんに示していく、という方向で決めていく、というふうに理解していいですね。
(厚)はい、基本的に、診療情報というのは、必要に応じて、伝えていくと・・・
(交)ある程度の感じはわかりましたが、まだ非常に漠たるものだという感じなんですが。
(厚)我々事務局自身も最終的にどういう方向になるかは見えてないので、皆様方も漠たるという印象を受けられるのは当然かと思います。
(交)例えば、この3つの内のどれか、あるいはそれ以外の案が、というところが、それが決まると次の作業としては、手順がはっきりしてくるという理解でいいわけですか。
(厚)そうですね。それを受けてどうするか、さらに検討会が必要であれば、検討会を立ち上げるでしょうし・・・
(交)それを、どれにしようか、というのはどこで決めるんですか?
(厚)ですから、それについては、厚生省だけでは考えられないから、広くご意見を頂きたいということで検討会を作ったわけですから・・・
(交)ということは、この検討会が、その3つの案の中のどれがいいだろう、という報告書を出す、という理解でいいわけですか。
(厚)まあ、なにがしらの一本の方向性を出したい、というふうに思っています。
(交)この点は非常に重要な問題ですので、この点については、これまでどのような議論がなされたんですか。
(厚)色々意見は出ているんですが、そういった意見はまだ・・・
(交)体勢はどちらの方向なんですか?
(厚)まあ、いろいろありまして・・・
(交)だけど、4月23日なんて、あと1週間だよ。それはほぼ決まっていると理解した方が自然じゃないですか?そんなにばらばらな考え方があって、まとまりがないんですか。
(厚)まあ、仮にまとまっていたとしても、まあ、現時点でこういう方向で行くと、いうことは申し上げられないです。それは、4月23日にちゃんと公開する素案が出てくるわけですから、それをごらんになっていただきたいわけです。
(交)わかりました。
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(交)じゃあ、次の4番をお願いします。
(厚)いわゆる減額査定のお話についてなんですけど、まず、(1)で、この件に関して、ということなんですが、この減額査定の一部負担金を返還せよ、という旨の通知を、うちの方から医療機関の方に出した、というものはないんです。つまり、減額査定された分については患者さんの方に払い戻すべきですよ、というようなことを書いた通知というのは特にうちの方から出してないんですよ。
(交)千点だったか1万円以上査定された場合は、どうのこうの、というのがあるんじゃないの?
(厚)あれは、うちの方ではなくて、健保連なり基金なりが出したものでありまして、厚生省が出したものではございません。かつ、あれについてはいわゆる医療費通知の話でして、健保連が具体的に出している通知の中身というのは、実際の患者さんの一部負担の分が一万円以上減額された場合には、医療費通知にその旨を書いて、被保険者の方に送付するように、というような旨の通知で・・。
(交)それを医療機関から払い戻してもらえ、という話でしょ。減額査定されたからといって、医療機関としては、うちの方も入ってこなくなるんだから困っている、だから、あなたに一部負担の分を返すなんてできない、実際に使っているんだから、ということがあるわけでしょ。
(厚)そこは、行政サイドとしては、そこに強制力を持たせるとについては、そういう観点がないです。ただ、これは要は一部負担金の話ですから、そもそも一部負担金というのが、患者さんを医療機関の診療契約に基づいて、やりとりを行う、債権債務の関係があるという話で、整理としては、これは民法上の債権債務の関係なんですね。ですから、もちろんそれは民法に従えば、患者さんが過払いした分については、医療機関に請求すれば返さなければいけないお金である、ということにはなると思います。
(交)それじゃあ、一万円にはかかわりなく、すべて査定された自己負担相当分については戻さなきゃいけないじゃないですか。
(厚)厚生省の認識からまず言いますと、民法上の話ですけれども、うちとして、そこは積極的に返金しろ、とはですね、民事不介入の問題もありますから言いづらいところもある訳なんですよ。実際そこはわかって頂きたいんですが。ただ、民法上の話をしますと、そこは不当利得の返還請求権というのがございまして、極端に言いますと1円でもですね、患者さんから多くとられた分については、返還請求権がある、と言えます。それは、民法上の解釈でございますけれども。それで、1万円以上の問題については、医療費通知のお話でして、ですから、そこは保険者のサービスの一環として、健保連は一万円と決めているわけですけども、それについては患者さんに、その分だけ多くあなたは取られていますよ。だから医療機関にそれを言ったらいいんじゃないですか、という旨の通知を出している、ということなんですね。それでですね、まとめて言わせて頂きたいんですけども、最後のご要望の、自分のレセプトがというところで、行政サイドとして、そこでどういうふうな対応ができるかということも含めてですね、そちらさんが、ご要望の(3)のところで、具体的にどういうことを考えているのか、というところを検討材料にさせていただきたい、と思いますので、そこをちょっと教えていただきたいんですね。ルールとかシステム作りを具体的にどういうことを想定されているのか、ということですよね。
(交)システム作りというのは、減額査定があった、ということでそういう通知が来たということで、各医療機関へ返還してくれ、と行きますよね。ところが、実際の医療機関は、架空請求とかしていたりしたら別の話だけれども、実際使ったものが減額されて、医療機関にもお金が入ってこない、患者さんの一部負担金の分まで返せと言われると、医療機関としたら払いたくないわけでしょう。
(厚)まあ、そうでしょうね。
(交)だから、行ったって、実際には返してくれないことの方が多いから、おかしいんじゃないか、というわけですよ。片方で通知をしておいて、社会保険なり、健保連なり、支払い基金なりが通知を出しているのに、出ているのに行ったら何にも返してくれない、というんじゃ、患者としては踏んだり蹴ったりではないか、とじゃないですか。
(厚)まあ、そこは、きちんとしたルールに、原則に従って患者さんがやるとすれば、まさにそれは民事上の話で、裁判とかそういう話になってしまうんですよ。
(交)だから、裁判とかいう話じゃなくて、スムーズにお金が返ってくるようなルールをどうやってできるのか、または作ってもらいたい、と言ってるわけですから。いちいち裁判なんてやってられないでしょ。日本全国、裁判だらけになるよ。そういうルールをなんか作ってくれないのか、と言いたいわけだよ。それともあなた方は、私たちの関知しない話だとでも言うの?
(厚)いや、そこまでは言えないんですよ。やっぱり。
(交)そうでしょ。
(厚)そこまでは言えないんですけど、民事不介入の問題がありますから、こちらとしても非常に難しいところなんですよね。どういうふうな形で対応していくかということが。
(交)まず、一万円以上だけに限定されているかもしれないけれど、その通知のコピーを頂けませんか。
(厚)そうですか。その前にルールを申し上げますと、医療費通知の問題だということをご理解して頂きたいんですけれども、まず、うちの方から、多く、というのは、うちの方では一万円以上、なんて言えませんから、というのは民法上は1円から返還請求権がある話ですから、そこは、過大な一部負担の過払いが生じているような被保険者の方については、そこを通知して教えてあげて下さい、という通知は出しているんですよ。それは、厚生省の保険局保険課から各都道府県の方に出しているわけですよ。そういう通知がありまして、それを受けて、健保連なり基金がですね実務上、1万円以上、というふうに決めて行っている、ということなんです。具体的な流れを申し上げますと、まず、基金の方で査定を致しますよね、それで、1万円以上減額のあるものについては付箋を貼ることになっているんですよ。それも、基金の内部の通知で定まっているんですが。で、その付箋を貼って、そのレセプトを保険者の方に送ると、保険者の方で、1万円以上減額されているものについては、医療費通知で、被保険者の方に、そういうふうになっていますよ、ということを伝える、というような事務的な流れになっているんですよ。
(交)事務的なことはわかりましたが、その後のことなんですよ。
(厚)これは、その後の問題なんですよね。ですから、医療機関サイドとの話の中で、どのように対応するか、ということですよね。いかに、患者さんが行ったときにスムーズにいくかということですよね。
(交)だって、そういうふうに通知をもらっても返ってこなければ意味がないわけだからね。
(厚)おっしゃる通りなんですけれども。
(交)そうでしょ。何とか、確実に返ってくるようなルールを作って欲しい、というのがこちらの要望なんだよ。
(厚)とりあえず、そちら様のご要望としてはわかりましたので、そこはちょっと、簡単には答が出るような問題ではない、ということだけ理解して頂きたいんですけど。
(交)また、延々とやらなければいけないんですか。
(厚)ええ。私どもも今回、これ1回だけでは終わる話ではないな、というような認識を持っているんですよ。
(交)例えば減額された金額は相当多いんでしょ。
(厚)一部負担ということに関してですか。それとも保険の・・
(交)一部負担金でもかまいませんけど。
(厚)ちょっとそこは、データを見てみないとわからないんですけど、要は、保険給付分も含めた全体の枠はデータとしてはあるわけなんですけれども、それは、新聞とかにも出た額がございますが、ただ、それの内の一部負担金がいくらか、というのはちょっと・・・
(交)これはね、かなりきっちりやると、かなり過剰な請求というか、過剰な診療を押さえるということにもつながっていきますし。
(厚)そうですね。
(交)そういう意味では非常に大きな意味を持っていると思うんですよ。
(厚)はい。
(交)いくら医療機関が使ったとしても、確実にそれを返すんだよ、というルールをね。余計なことをやってるんじゃないか、ということだってはっきり言ったらあるわけで、だから減額査定されているということなんだからね、だから、そこのところをきっちりやれば、全体を押さえることにもつながるわけで、そういう意味では厚生省にはもうちょっときっちりやってもらいたいと思うんですよ。
(交)検討会か何か作ったらどうですか。大きな問題なんだから。中だけでやらずに。自分ところだけどうしようかなどうしようかな、って言いながら、市民の案を聞いているようでは駄目ですよ。厚生省としては、こうしていく、という何らかの解決をしていく、という態度を持たないと。
(厚)少なくとも厚生省としてはですね、まさに、この問題というのはホットな問題でして、問題である、と、何とか行政サイドでも対応していけないかどうか、という問題意識を持っていることは事実なんですよ。まさに今現在ですね。ただ、それを具体的にどういう方向に持っていくか、まで議論が進んでいませんので、そこはですから、逐一、どういう方向性になるか、ということは、この場、もしくは他の場でも報告はさせていただきたいと思うんですが。まだちょっと方向性の固まっていない段階ですから、何とも申し上げられないんですけれども。
(交)これは、古くて新しい問題、という感じですね。
(厚)そうですね。
(交)なんで、こんなままでずっと来たのかな、という感じだよね。非常に今のような状況から考えると、きっちりやるとかなり効果があると思いますからね、そういう意味でも、何とか早く結論を出して、ルールを作ってもらいたいですね。
(厚)まあ、そこについては、方向性も含めて、今現在、検討する、という方向になっていますけれども、ただそこはあくまでも、一部負担金というのは、民法上の債権債務関係であって、なかなか国が関与しづらい部分である、ということだけご理解して頂きたいんですけれども。極端な話をすれば、一般の方が、スーパーなりに買い物に行って多く取られ過ぎた、と、それで多く取られ過ぎた分を返してくれ、という際にですね、国がそこへ行ってスーパーに返してやれ、というようなのと同じような、原理としては同じような感覚なんですよ、ここは。
(交)だけど、一定の保険点数を決めて指導をしているのも厚生省なんだから。自由に価格とあれが決定されているなら言ってることがわかるけども、そうじゃないわけだからね。
(厚)そうなんです。医療保険制度という、大きな仕組みの中で、起こっている問題ですから、全く、省として、そこは民事上不介入の問題ですから、とも言えないんですよね。
(交)そうでしょ。民事の問題だけですまされないでしょ。
(厚)ただ、そこはちょっと、非常に微妙な問題ですので、慎重に対応しなければいけない、とは考えております。
(厚)個人に権利が発生してしまうものですから、それをどういうふうに行政としてホローアップするか、逆に医療機関が、実は低い額で算定していたから足らない分を欲しい、と言ったときにも、同じように権利が発生するわけで、相互に発生する問題なんですけど、それをどのように、個人に発生しちゃうんで、どういうふうに関与していくかが、非常に微妙な・・・
(交)こっちは厚生省の管轄、こっちは民法上の問題、とおっしゃるけれども、厚生省は民法上の解釈を出したらいいんじゃないですか。例えば、民法上、支払いの義務が生じると厚生省は理解する、と書けばいいわけですよ。
(厚)民法上、不当利得の返還請求権がある、と書くわけですか。
(交)と、厚生省は理解している、書けばいいわけですよ。
(厚)それを医療機関に通知せよ、ということでしょうか。
(交)民法上の解釈を書けばいいわけでしょ。
(厚)まあ、その点も含めて検討材料とさせていただきたいと思います。
(交)この部分は厚生省だ、この部分は民法だ、というふうに考えずに、患者さんがいかに不当に取られたことに対して、どういうふうにスムーズに返還されるか、ということを要求しているわけであって、たしかに、厚生省が中に入って、裁判所みたいなことをやれ、なんて言わないですよ。厚生省が理解している立場、考え方を明らかにしろ、と言うことですよ。そうすれば、スムーズになっていくかもしれないでしょ。
(厚)まあ、通知という形ではお示しはしてないんですが、一部負担金のところの解釈としては、厚生省としては、民法上の債権で、そういった過払い分があれば、不当利得返還請求権がありますよ、ということは、他の別の解釈の本には書いてあるんですけれども。今おっしゃられたのは通知で、ということですので、そこはちょっと検討材料にさせていただきます。

<終わり>