第44回 厚生省交渉(1999年4月9日)

<情報公開関連>

1:レセプト開示について
(1)東京都小平市が、差し替え前のレセプトを開示しなかったという反省を基に、今後、   開示請求がなされた後の返戻に応じる際には、必ずコピーを保管し、返戻前のもの   も併せて開示するよう、各保険者に指導・通知せよ。


【厚】レセプトの開示請求の仕組みの中でありますので、返戻要求があった場合につきましては、正しいレセプトという意味でレセプトの開示請求の対象になると思います。必ずコピーを保管してということでございますが、各保険者の被保険者に対するサービスという形で位置づけられておりますので、各保険者のご判断でやっていただくことではないかと思っております。
【交】返戻される前のものと返戻されて訂正されて戻ってきたものとどこがどう変わったかはチェックできるのですか。
【厚】コピーを保存していないとチェックができないのではないか、ということでしょうが、国保に関していえば、各市町村でどのように取り扱われるか、ということで、ここの具体的な取り扱いについてまで承知しておりません。
【交】開示請求された後に返戻されるということは、まずいことが書いてあるのであわてて書き直すということも考えられるわけですよね。
【厚】いろんなケースがあると思いますので、そういうケースが全くない、ということはいえないと思うのですが。
【交】少なくとも、開示請求されたものに関しては、初めのものと後のものの両方を請求者に渡すということを考えないのですか。
【厚】レセプトに関しては、正しいものは一枚だと思いますので、そこは、現段階では難しいと思います。
【交】領収書を千円できったものを、明細を見たがっているなら五百円に書き直してくれ、なんておかしいでしょ。
【厚】それについては、レセプトは保険者のサービスという形でやっていますので、・・
【交】どっちのレセプトが正しいかをどうやって判断するんですか。
【厚】都道府県の指導監査などで把握できるのではないかと考えておりますが。
【交】指導監査なんて一つの病院で三,四年に一度でしょ。それで把握できますか。レセプトは行政サイドだけでチェックできるのか、というと不十分だと思いますよ。レセプトのチェック機能は現在の制度では不十分ですよ。領収書と医療費通知が合わないからレセプトを見たいという場合があるわけでしょ。そのときに、急遽レセプトを書き直させるんじゃなくて、何かおかしいから、前のを出させるということが必要でしょ。
【厚】位置づけとして、サービスとして開示して下さい、と言っているわけで、レセプトというのは1枚であるはずですので、一律に厚生省の方で、今おっしゃっているようなことを指導するのは難しいと考えております。
【交】開示の問題じゃなくて、保管の問題なんですよ。開示請求があった後の返戻をする場合にはコピーを残せ、と言ってるんですよ。あなたは、請求があった後に書き換えをしても良い、という見解なんですね。情報公開法ができようとしていますが、あなたは情報公開法で請求があった後にその対象物の記載の間違いに気付いたら、書き直しても良い、という見解なんですね。それと同じでしょ。請求されたものに見られたくないところがあったから、コピーして一部を黒く塗りました、ということであれば、黒く塗っていないものを見せろ、裁判していけますけどね、あなたが言っているのは、請求されたものを請求されてから全く新しい紙に書き直して、元のものを完全になくしてしまう、ということでもかまわない、というような保管でいいということでしょ。請求があった後に書き換えることが可なのかどうかの厚生省の見解が問われているんですよ。薬害エイズの反省はどうなっているのでしょうか。
【厚】レセプトは厚生省が直接保管しているわけではないので・・・
【交】そんなことはわかっていますよ。
【厚】今いえることは、レセプト開示の請求があった後に返戻して元のコピーを残さなくても良いと言うことです。
【交】それが厚生省の見解でいいんだね。課長とかに相談しなくてもいいんだね。とても大事な発言だよ。私たちは個人的な意見を聞きに来ているわけではないですからね。
【厚】私は国保課としてきておりますが、他の部署もありますし、現在の仕組みということと、今後どうあるべきか、ということについて、厚生省の見解としてこの場で今日言うことについてはご勘弁下さい。
【交】それを聞きに来てるんですよ。今日それを聞くために来たんですよ。あらかじめ、質問を出しているんですからね。しかも、これは前回も聞いているんですよ。このことについて何も議論していなかったと言うことかい。前回からも、要望書を出してからも。どういうことなんだよ。
【厚】いえ、国保の保険者の話としてはですね、現状について変えるべきであるという結論にはなっていませんけど・・・、まあ、ちょっと調整不足で恐縮なんですが、まあ国保に限らず、各医療保険全体の中でレセプトの取り扱いをどうするかということについて、ということまでちょっと調整に至っていない、ということです。
【交】国保だけの見解でいいですけど、開示請求があった後の書き換えを認めるということでいいんですね。小平市の報道があった後も現状を変えるべきだとは考えていない、ということでいいんですね。
【厚】タイミングの問題として、開示請求があったから返戻するという、因果関係があるかというと、すべてのことについてそうはいえないと思うんですね。
【交】そんなことを聞いていない。結論だけ言って下さいよ。情報公開の時代に公務員には情報公開の請求があった後に書き換えてもいい、と厚生省の公務員が発言している、という大問題なんですよ。
【厚】情報公開とレセプト開示は違いますし、・・・
【交】情報公開を求める時代の流れに沿って、レセプト開示やカルテ開示を進める、という厚生省の文書もあるでしょ。あなたの言葉をまとめると、レセプト開示の請求があったあと、返戻請求があれば返戻し元のコピーを残す必要もない、というのが厚生省の見解であり、それは、厚生省全体の意見ではないが、国保課の内部ではその見解で統一されている、ということですね。
【厚】してもいいとは・・
【交】してもいいのかいけないのか、だけはっきりして下さいよ。コピーを残すべきなら通知を出してくれと言ってるんですよ。今日はね、レセプトが開示請求があった後の返戻の際には、コピーを残すべき、ということだけを要望にしていますけどね、本当は、開示請求がない場合でも、返戻の際にはコピーを残して欲しいんですよ。そうじゃないと、自分が窓口でもらった領収書と、レセプトを突き合わせられないでしょ。自己負担分の払い過ぎが少しでもあれば返すシステムを作りたい、と局長が国会で言ったわけでしょ。それなら、返戻の際に元のを残しておかなければだめでしょ。
【厚】市町村国保については、減額査定の場合の通知の仕組みもあると思いますが、返戻される前のレセプトを各保険者において保管しているかいないかということについて、調査をしたことはございませんので、・・・小平市の場合は、私どもが承知しているのはコピーを保管しておりまして・・・
【交】今はもう、小平市のこと場合は言ってないですよ。もう時間がないから、さっきの確認でいいですよね。
【厚】今後あるべき姿というところまでは、言ってないですよね。
【交】現在の仕組みの中では、請求後の差し替えの際に、差し替え前のレセプトを保管しなければならないとは考えていない、とはっきり言ってるんですよね。
【厚】そうしなければならない、とはなっていない。各保険者で、どのような取り扱いをしているかは承知していない、というところです。


(2)レセプト開示状況で新たに調査した結果を公表されたい。

【厚】国保につきましては平成10年3月末現在の状況を公表しておりますが、平成11年3月末現在について調査をする予定としております。その結果につきましては、集計次第お求めがあれば公表したいと考えております。
【交】だいたいの目途はいつ頃ですか。
【厚】夏ぐらいになるかと思うんですが。
【交】前回は5月頃に3月末のを公表していましたよね。
【厚】調査自体をこれからしますので、もちろん集計し次第、公表いたします。
【交】夏頃ですね。
【厚】健保組合の方は去年は2月末でしたが、今年は3月末のデータを、集計することになっていまして、5月中頃には集計できるかと思います。政府管掌保険の方は毎年4月末を目指して集計しておりまして、今集計しているところでございます。
【交】厚生省から自ら集計結果を公表するということはしないんですか。
【厚】今は考えておりません。


(3)社会保険庁が通知したレセプト開示の取り扱い要項の中で、保険医療機関や保険薬局への「レセプト開示のお知らせ」は不要である。要項を変更されたい。

【厚】遺族からの請求があった場合に、開示した後、そのことを医療機関にご連絡をするということが不要である、というご意見ですが、レセプト開示は任意でやっておりますので、関係者のご協力を得るために必要かと思っておりますが。
【交】関係者のご協力を得るというのは、どういう意味ですか。
【厚】任意でありますから、レセプトの当事者への配慮ということで。
【交】そんな配慮がいらないのではないかと言ってるわけで、僕らがいらない、と思う理由は前に言いましたよね。どんなケースがあるかも説明しましたよね。
【厚】基本的にはレセプト開示自体が、保険者と診療機関、患者の三角関係の信頼の中であるべきなので。
【交】遺族に開示した後、遺族に開示しました、と医療機関に通知を出さなかったら、どんなふうに信頼関係が壊れるんですか。
【厚】基本的に保険者が中立であるために。
【交】中立であるためには不自然なことをしない方がいいと思いますけどね。
【厚】うちとしては、それがむしろ自然だと考えていますので。自分が保険者に出したレセプトが開示されるわけですから、それを知らないわけにはいかないでしょ。そもそも出せるべきものではないものを任意で出しているんですから・・・。
【交】そもそも出せるべきものだったから開示したんじゃないんですか。
【厚】保険者のサービスでやっていることですから。
【交】誰へのサービスなんですか。
【厚】被保険者です。
【交】被保険者がいらない、と言ってるんだからいらないんじゃないですか。そもそも、もともとは、厚生省が被保険者と保険者の間に壁を作っていた。だからレセプト開示を求める交渉の中では、その壁を崩し、保険者は被保険者の代理としてお金を支払うという関係をしっかり確認するよう言ってきた。しかし、どうしても告知の問題があるからと言うことで、その場合だけ医療機関に確認をとると厚生省は言った。そのことは何度も確認しましたよ。そして6月25日の通達が出て、その際も、告知の問題がある場合だけ医療機関に確認すると言った。遺族からの開示の際にはいらないと言った。なのに、7月になって政府管掌保険のマニュアルが出たら、こちょこちょと、いろいろと、医療機関に連絡をするようになってしまっている。約束違反なんですよ。告知の問題でも知らせる必要はない、と言ってたけど、それだけは、というから納得したんですよ。ところが、いっぱい知らせるようになって、以前の縛りがとれたはずなのに、健全な保険者と被保険者の関係になっていないですよ。正しいレセプトが出ているはず何だから、保険者は余計なことをしているんですよ。
【厚】正しいものでもですね、お医者さんが自分で書いて自分で保険者に請求しているものなんですからね、それが開示されるんですから、それを知らせるというのは当然だと思うんですが。
【交】何で知らせる必要があるんですか。
【厚】それは、保険者と保険医療機関の信頼関係の問題なんですよ。もちろん開示する主旨は医療の内容を知るというものですけど、ならば、そこは知っておくということで・・
【交】今の質問の内容について答えて下さい。
【厚】被保険者に開示したということならば、医療機関にも知らせる方が中立だと思うのですが。
【交】中立だというなら、レセプトの返戻に応じたときには被保険者にもお知らせをしてくれたらどうですか。片方に言うなら片方にも言うべきだ、というならそうすべきでしょ。厚生省は過去に認めているんですからね、保険者と被保険者だけの問題だけで済まないのは唯一告知の問題だけだ、と言ってるんですから、なぜ告知以外のことで知らせなければ行けないんですか。
【厚】今のところ運用上として保険者として判断しているわけですから。
【交】医療機関に対しての関わりは告知の問題だけだったからね。本当に。なぜ、いちいち言う必要があるんだよ。なぜ、告知以外で伝えるんだよ。約束違反なんだよ。見解が出された当初にもう一度立ち戻って考えてもらいたい。


(4)レセプトは単価205円以下の薬剤名等は記載しなくてよいことになっている。これでは使用された全ての薬剤等を知ることができない。そこで次のような通達を出していただきたい。「レセプト開示請求者が205円以下の具体的薬剤名などの開示を求めた場合、医療機関は保険者等を介して開示する義務がある。」

【厚】205円以下の件ですが、そもそもレセプトに205円以下のものについて書いていない以上、当たり前の話ですがレセプト開示についてはわからないわけです。保険者もそこはわからないわけですが、どうやって知るかというとカルテ開示しかないわけで、カルテ開示については現在検討中ですから、レセプトの開示の中でこれについて先だって何かするということは今のところ考えておりません。次に205円以下を書かせるかどうかについては、前回医療課の方から答えたと思いますが、まずは請求事務の簡素化。もう一つは、205円以下の安価な薬品を使うことによって、患者さんの負担を低くしようとする作用が働く、ということです。
【交】なぜ、205円以下の薬剤名を書かなかったら、なぜそうなるのですか。205円以下の薬の名前を書かなかったら、なぜ205円以下の薬がたくさん使われるのですか。
【厚】205円以下の薬には患者さんに自己負担分が生じませんから・・・。医療費にかかる自己負担はありますが、それ以外の薬剤負担はありませんから・・。
【交】よくわからないなあ。実際は、儲からないから安い薬を使わないでしょ。思いつきで考えた理屈じゃないの。冗談じゃないよ。開示を求める意図は、どんな薬が使われたか知りたいということでね。すべてのことについて知りたいと思っているわけですよ。
【厚】カルテにはすべての薬が書かれるわけで・・
【交】レセプトに書くのが事務的に大変だとしても、少なくとも、知りたいという場合にはわかるようなシステムを作らなければいけないんですよ。それが情報公開ですよ。ところが、この部分については全然書かなくてもよいですよ、となってしまっている。そのことを問題にしているんだよ。どうしてもレセプトに書かないなら、少なくとも請求があれば保険者が医療機関に問い合わせるようにするべきであって、でもいちいち医療機関に問い合わせるのは面倒なんだから、本来はレセプトに書いておくのがいいんですよ。
【厚】一つには、患者さんが医療機関に不信を抱いているということがあるんですよね。
【交】あのね、これだけ医療費が膨張して、自己負担分の増や保険料の値上げも厚生省は国民にお願いしているわけでしょ。そんな中でこんな請求書でいいのか、ということですよ。他の業界で、205円以下は書かないなんてないでしょ。もっと明朗会計にしなければいけないということですよ。現場では、205円以下を入力していないわけじゃないんですよ。全部の薬を入力しますよ。だって、入力する人はどれが205円以下かわからないから全部カルテ通りに入力しているわけで、わざわざコンピューターからレセプトを打ち出すときにそこを消しているんですよ。
【厚】大病院はそうかも知れませんが、田舎なんかに行くと、レセコンがどれくらいあるかは調べたんですが、一律にやるのは難しい、ということで・・・
【交】ほとんどコンピューターシステムが導入されつつある時代に、205円以下を書かない理由はないと思うんですけどね。
【厚】この問題は、解決の仕方とすれば、患者さんからの開示請求というのが一つ、それから、もう一点は保険者サイドからもこういった話は当然出ています。205円以下も書かせろと、そういった中で、保険者と保健医療機関側の代表でぎりぎり議論した結果ですね、こうした形で今のところ来てるんですよ。
【交】そういったテーマについて最近の議論はいつ頃あったんですか。
【厚】中医協で診療報酬の改訂をするんですが、そうした中で例えば薬価の適正の話とかになりますと、適正化の前にそういうこともやればいいじゃないか、というような話は当然出ますし、205円以下についてなぜ書かせないのか、というのは国会でも聞かれたことがあります。それについては、今までの経緯がある、ということでお答えしております。
【交】そんないい意見も出ているのにつぶしているから、こんな医療費高騰になっているんですよ。
【厚】ですからこの問題の解決にあたりましては、たしかに205円以下が書けないのであればどうするか、ということで、カルテについて検討しているところでございますから、それに先だってはできませんし、保険者としてもそこはどこまで知るかという議論は当然あるわけです。
【交】厚生省が旗振りをして議論が進められない、ということがわからないんだよ。つまり、他のところからの突き上げ待ち、というのはおかしいでしょ。
【厚】いや、厚生省としても減額査定の問題もそうですけど、医療保険制度を円滑に運営していく上でどうした形でやっていくか、という話でやっているわけですよ。
【交】厚生省が保健医療機関に気を使っているから、保険者の声を生かせなかったんじゃないですか。まず、コンピューターが入っている国立病院からやっていきます、としていけばいいじゃないですか。いくらでもやる気になったらできることを、やる気になってもできません、という話ではないでしょ。今の時代だったら、かなり小さなところでも簡単にできるんですよ。大事なことはやると決めることなんですよ。決めるかどうかだけなのに決めないで、訳の分からない言い訳ばかりしているんだよ。だから時代の要請に応えられないんですよ。
【厚】まあ、おっしゃる通りかと思います。そこは今までも国会とかでも聞かれていますし、何度もそうした話は出ておりますけど、現在のところは医療保険制度を円滑に運営していく上で、どうしていくか、と考えて、現在のところは基金の審査を強化していく上で、このまま行きますと医療機関からのレセプトはがんがん増えていきますから、早晩基金によるレセプト審査は破綻しかねない。基金は手数料を取ってやっているわけで、そんな中でどこまで詰められるかという話なんですよね。
【交】我々はずっと第3者のチェックなんかどれだけ強化しても限界があるから、本人にチェックさせろ、と言ってるんですよ。ところが書いてなかったら本人がチェックできないでしょ。中医協任せにせず厚生省がどうしようかというのがないんですよ。
【厚】中医協というのは、まさに保険者と医療機関が金のやりとりを決めているところで、そういうところでも出ているくらいの話です、って言ってるんですよ。
【交】これから、どこでどうやって考えて行くんですか。そういう場があるんですか。
【厚】そういう場は現在のところございません。
【交】じゃあ、どういう風にしていくのよ、この問題を。主体的に決めていくことはしないということでしょ。あなた達何をしているんだよ。しっかり仕事をしなよ。
【厚】まあ、お答えできるのは以上です。


(5)厚生省のインターネットのホームページで、レセプト開示通達がなぜか記載されていない。至急、開示状況と共に記載されたい。

【厚】厚生省のインターネットのページにおける通達の記載がなぜかされていない、ということですが、これは平成9年6月の知事宛のものだと思いますが、通達の内容についてはオープンになっておりますが、それ自体をホームページに記載する必要性が・・・
【交】あのね、報道関係資料、というページがありましてね、厚生省側からレクを入れた場合、その報道関係資料に全部掲載されているように見受けられるんですよね。なのに、このときも厚生省は自らレクをしたのにそれだけが抜けているんですよ。
【厚】総務課の広報室に確認しましたけれども、最近になって出すものについてはなるべき広報室の方に出してくれ、という形でやっているそうです。
【交】報道発表資料に入ってないと、発表していないように思うじゃないですか。
【厚】全部が全部やっているとは限らないわけで・・
【交】どういう発表だけがどういう理由で抜けているんですか。厚生省が報道発表するのは、国民に伝えたいからでしょ。今からでも、レセプト開示通達を出したことを載せて下さいよ。国保課から広報課に行って下さいよ。
【厚】この通達自体は保険者に対して厚生省が出しているわけですよね。ですから・・・
【交】それなら、報道発表資料のページに、一部抜けています、と書いて下さいよ。本当は、もっと、いろんなやり方でレセプト開示ができることを国民に知らせるべきだと思うんですよ。
【厚】厚生省のホームページに何を載せるかということは、すべての情報をインターネットに載せるということは物理的に無理ですので、・・・
【交】物理的に無理じゃないですよ。ほとんどできているのに。あなたが言っているのは答えになっていないよ。すぐだめだめと抵抗せずに、広報課にひとこと言ってくれたらいいじゃないか。
【厚】レセプトの開示請求件数の状況を載せるかどうかは検討する事項にはなると思います。
【交】そのときにレセプト開示請求ができますよ、ということも載せてくれるんですか。
【厚】レセプト開示の主体は各保険者でございますので、どのような形でやるかということは、ちょっと検討しなければいけないということです。
【交】「レセプト開示から2年、国が積極広報しないわけ」という見出しの毎日新聞の大きな記事知っているでしょ。これは河野さんが電話に出たんでしょ。ここに、インターネットのホームページのなぜか報道発表資料の中にレセプト開示だけ抜けている、と毎日新聞が書いているわけでしょ。
【厚】記事自体をちょっと承知していませんが。
【交】ちゃんとこの質問について省内で検討してくれたの?省内で検討していたら、私その取材を受けた、という人がいるはずでしょ。レセプト開示は保険者と患者の関係でしょ。保険者に知らせるだけで患者に知らせなければ意味がないじゃないですか。国民に知らせない理由は何ですか。
【厚】各保険者が被保険者のみなさまにレセプト開示ができる旨を知らせているかどうかということはちょっと承知しておりません。
【交】それがだめなんだよ。厚生省が厚生省として国民に知らせるか、保険者に対して知らせるようにいわなければだめでしょ。厚生省は国民に知らせるかどうかですよ。
【厚】これから検討するということです。
【交】何を言ってるんだよ。この質問は1ヶ月前に出しているんだよ。その検討結果を今日もらうために来ているんだよ。
【厚】それについては申し訳ありませんが・・・
【交】検討したんですか
【厚】保険課としては検討しましたが、その結果は、保険者から被保険者への情報提供について厚生省がそれを代わりにやることについていいのか悪いのか、結論としては、そうなることが望ましいのですが、・・・
【交】通達を出したということをホームページに載せて下さいよ。
【厚】ですから、単純に出したものについて全部載せるということはできないんですよ。そこは難しい問題があるんですよ。
【交】何が難しい問題なんですか。
【厚】それぞれ市町村がどうするかという話や事情がある中で、厚生省が頭越しにはですね、・・
【交】これまで、絶対見せなかったものをレセプト請求ができるようになりましたよね。そうなったということを、国民に周知したいですかしたくないですか。
【厚】そこは、個人的な意見は申し上げられないですが、国民は知る権利はあると思います。とにかく課内で検討した結果、今のところそういう状況ですが、先ほど係長が申し上げたように、もう少し持ち帰り検討しようと考えていますので。検討した結果、この場で言えることには限界がありますから、これ以上は平行線ですよ。
【交】少なくとも単なる広報活動的なことでインターネットに載せる、ということは簡単なことだと思うんですが、医療機関から文句が出るということですか?
【厚】ですから、そういうことも含めてですね、われわれ非常に誠意を持って、そこは検討したんですよ。本当に。でも、今のところの判断では、そうなので、持ち帰り、きちんと上に上げますので。各市町村や健保組合がどのようにやっているのか、等もきちんと調べた上でやりたいわけで。
【交】2年もたって今頃何を言ってるんですよ。
【厚】確かにそうですね。
【交】上にあげて検討するということですが、国民にどう知らせるかということでやって下さいね。
【厚】現在の状況を確認して、どういう形でやるのが望ましいのか、ということについてさらにやるということです。
【交】上にあげると言いますが、上は誰ですか、どこまであげるのですか?
【厚】上はどんどん、それはレベルによりますよ。
【交】この件については?
【厚】この件についてはまず係の中で検討するということです。
【交】課長には報告せずですか?
【厚】課長には報告していません。
【交】今後もする気はなしですか?
【厚】やるとなったら報告すると思います。まあ、相談の中で課長にあげることもあるかと思います。毎日新聞の記事も、課のものが対応した後に、上をあげるかどうかの判断もありますし、それでも厚生省の見解として出ますし、すべてのマスコミへの対応をどうしたかを把握しきれていない、という事実があります。
【交】毎日新聞のその部分の記事だけ読み上げておきますね。「例えば厚生省は96年分から毎月インターネットのホームページで報道発表を詳しく紹介している。しかし、通達当日に記者会見したレセプト開示の報道発表のみが掲載されていない。担当の国民健康保険課は、周知したくないわけではないが・・・と歯切れが悪い。」今おっしゃったようなここでは言えないけれど難しい問題があるんだ、とは言ってないけど、周知したいのにしないのは不自然でしょ。
【厚】その記事のコピーを後で一部いただけますか。私の方が持っていませんので。
【交】はい。


(6)労働者災害保険では、レセプト開示請求に応じていない。その理由を明らかにされたい。

【厚】労働省が来ていませんね。
【交】この問題は労働省しかわからないんですか。
【厚】この質問については、労働省に回しておきましたので、来るはずだと思うんですか。
【交】それじゃあ、もう一度連絡をしてもらって下さい。
【厚】いま、いろいろと電話をしましたが、申し訳ありませんが、ちょっと手違いで今日は来られないようで、私どもでお答えできるところはお答えしますが。
【交】ちょっと確認なんですが、各都道府県の社会保険事務所に保管されている政府管掌保険のレセプトについては、政府管掌保険は都道府県の機関委任事務ということで、都道府県の条例で開示請求できますよね。各都道府県の労働基準局に保管されているレセプトは、都道府県の条例の対象には、やはりならないんでしょうか。
【厚】機関委任事務ではないのでならないですね。
【交】いくら縦割りで違う管轄だといっても、文部省管轄の共済組合のレセプトも同時期から開示しているんだから、労災保険のレセプトだけ開示されないのはおかしいですよ。労働省とも連絡を取って、次回までにきちっと検討しておいて下さい。


2:支払い窓口でのレセプト相当の詳しい明細書提示について
(1)国立病院・療養所の一部負担金支払窓口で、処置名、薬剤名、検査名などの正式な名称と、数量、単価などが記された詳しい請求明細書を希望する患者に発行努力するよう指導せよ。また、レセプト業務をコンピュータで処理している他の医療機関にも同様に指導せよ。


【厚】まず、前段の方ですが、請求明細書については従来より発行するようにと指導してまいりました。それで平成8年より、従来の明細書より詳しいもの、ここで言われているようなレセプト相当、というところまでは行ってないんですが、保険者負担分、患者負担分がそれぞれの中でわかるように、詳しく変えてきました。前回も前々回も、もっと詳しいレセプト相当のものを検討してくれという話があったわけですが、うちの方としても、当然、医療情報の開示の方向というか流れがありますので、議論しております。今、議論している中身というのは、国立病院・療養所の全体の情報化、コンピュータのその中をどうしていくかという話がありまして、その中で、おっしゃっているレセプト相当の明細書の話も出ておりまして、これについては、コンピュータの専門家などの意見もふまえまして検討していこう、ということになっております。
【交】平成8年にはどう変わったのですか。平成8年のは通知を出しているんですか。
【厚】通知ではないです。やってくれという話だけです。それまでのは、投薬料・検査料・処置料などのトータルの保険負担分と患者負担分の割合だけでなくて、それぞれについて負担割合がわかるようなものに変えたのです。
【交】厚生省の「診療情報の活用に関する検討会」の文書の中にこのことについてふれてある部分があるのはご存じですか。
【厚】カルテ開示を検討する流れの中でそういう話が出ているというのは聞いていますが、報告書の中の文章はちょっと見ていませんが。
【交】おたくは国立病院部の狩俣さんですね。前回も前々回もこの場に出ておられますね。
【厚】今の部署に来て3年目ですから。
【交】1年ほど前の交渉でね、この問題を出したときに、この検討会の報告書を待った上で動きたい、という回答があってね、報告書を見たらちゃんと、「病院窓口でのレセプト相当の明細書の発行は比較的簡単にできることではないか」という主旨で書かれていたんですよね。そういう流れをふまえてもらって、具体的に動いていって欲しいなと思うわけです。かなり待っているんですよ。
【厚】前回もいろいろ話がございまして、うちの方の結論の中で、病院のコンピュータシステム、情報システムのいろいろな話がありまして、検討会の報告書があって、というわけではないと思うんですが、流れとしてそういう動きがありますので、専門家の意見も聞きながらですが、進めていきたいということで。
【交】専門家の意見というのは、個人的に聞くんですか?何か会があるんですか?
【厚】国立病院の先生方の中での議論ということです。
【交】その際には、検討会の報告書にこういう文章もある、ということを提示していただきたいと思うのですが。検討会は公開で行われて国民も監視して、僕らも傍聴したり意見陳述もしてきたわけですよ。それをふまえて厚生省が報告書を出している中にこういう報告もある、ということを。去年の6月ですからね。
【厚】はい。
【交】カルテの電子かと同時にやろうと考えておられるんですか?
【厚】電子化は金もかかりますんで。
【交】カルテの電子化よりも前にレセプト相当の領収明細書発行が先に実現する可能性があるということですか。
【厚】時期的なことははっきりと申し上げられませんが、当然、カルテの電子化の話もありますんで、でもそれよりは早くなると思います。
【交】それじゃあ、よろしくお願いします。では続いて質問の後段の「また、」以下についてお願いします。
【厚】前から申し上げておりますが、実施可能な医療機関から実施していくように指導はしているところなんですが、一つには平成9年与党協において、医療における情報公開の推進、ということで、その中にも医療費明細書の発行を推進すること、というのがありまして、正式に申し上げますと、「与党医療保険協議会21世紀の国民医療」という平成9年8月25日に出されているものですが、その中の第一章「国民に開かれた医療提供の実現」というものがありまして、その中の項目で「医療における情報公開の推進」で、医療費明細書の発行を推進すること、となっていまして、それを受けまして現在、推進するにはどういうふうな方法もあるのかということも含めて検討されているところですので、結論を待ってやっていこう、と。
【交】詳しい明細書の内容なんですが、今までの国立病院レベルの話ですよね。僕らが要求しているのはレベルが違いますよね。
【厚】はい。もっと詳しい、レセプト相当のということですよね。ですから、検討結果がそういう方向でレセプト相当のものが妥当である、とかで報告されれば、それは当然その方向に向かって進める話になると思います。
【交】その議論になる可能性を踏まえているのですか。この議論の内容は。
【厚】今議論がどのようになっているのか、というのは私の方からは申し上げられませんけれども、一つには患者さんと医療機関側なり保険者なり、いろんなところが情報の共有化ということで、情報公開法ができたということもありますし、よりよい医療を提供するにはどういう方法がよいのか、ということも踏まえて考えていかなければならない。
【交】明細書の内容については、現状の国立病院の内容に近づけるというだけでなく、それを超えるという話もあるということですね。
【厚】あるかどうかは、私はちょっと知りませんが、その可能性はあるということです。今、薬剤の関係で審議会で議論していますが、参照価格の関係ですが、その関係で患者負担の取り扱いをどうするか、という中で、患者が薬を判断できない現状の中で、患者さんがお医者さんに言われたことについて、この薬はいくらだけどこういう効用があります。こちらの薬はいくらだけどこういう効用があります。どっちにしますか。というような判断がそもそもできるか、ということも含めて、今議論しているわけですから、その中で、そういう話や205円以下の話も出てくるかも知れませんし、まあ、どうなるかはわからないですが。そういう中で検討する話です。
【交】審議会の名前は?
【厚】医療保険福祉審議会の制度企画分科会です。
【交】与党の協議会の方ではもうやることはないんですか。
【厚】そこは今難しい状況がありまして、医療保険福祉審議会で検討している状況と与党の意見が異なっているものですから、そもそも制度のリニューアルの話について入れない状況にあるんですよね。現行のままでいいじゃないか。ということで。


3:カルテ開示に関して
(1)カルテ開示の法制化を、今後、どのようなスケジュールですすめていこうと考えているのか明らかにされたい。


【厚】医事課の下田でございます。カルテ開示の法制化の問題でございますが、昨年来ずっとですね、医療提供体制の抜本改革というのを健康政策局でいろいろ議論しておりまして、それを医療審議会という場で議論しているところでございます。その中身の一つとして、医療情報の提供・推進、というのがありまして、その大きな柱がカルテ開示をどう考えていくか、というのが大きな問題となっております。それで、昨年来、医療審議会で議論を続けておりまして、先月の3月26日にですね、一通り議論が出尽くしたということで、今現在、審議会として、全体としての審議会の意見をどのようにまとめていくか、という今まとめの段階に入っているところでございます。ですから、カルテ法制化の問題は、医療審議会のとりまとめの状況を見てですね、引き続き検討していく、ということになろうかと思います。それで審議会の場では、特にカルテの問題になりますと、非常に活発な議論が行われておりまして、方向的には、基本的に診療情報を患者の皆様に提供していこう、という、その方向性についてはほとんどすべての委員に異論はない、ということでございますが、ただ一点、それを法制化するかどうか、ということについてはかなり大きく意見が2つに割れている、という状況でございます。ですから、結論としましては、この医療審議会の意見のとりまとめ状況というのをもう少し見てみたい、というところでございます。答えとしては以上です。
【交】厚生省は、当初はこの国会で医療法改正で出したいと思っていたでしょう。
【厚】はい。
【交】それはあきらめかけているのですか。
【厚】一応、そのスタンスは維持しているところですが、まあ、なんとかしたいは思っておりますけど。まあ、状況は今お話した通りでして。
【交】この国会では無理な可能性になってきているということですか。
【厚】まあ、そうですね。何とか事務方としては努力はしたいとは思っておりますが、客観的状況はなかなか厳しいものがある、ということです。
【交】前回の審議会では、小委員会に場を移す、という話でしたが。
【厚】意見を取りまとめるために、ワーキングのような小委員会を作って、そこでとりあえず原案を作って、それができた段階で、また審議会で議論をしていく、というようなスケジュールになっております。その中身もカルテの問題もありますが、あと病床の区分の問題とかいろいろありまして、論点が多岐にわたっていると言うことと、あと、カルテの問題も含めて意見が完全に平行しているようなものもあってですね、まあ、どれくらいの時間でとりまとめができるかということは、ちょっと今はいついつまでというのは申し上げられません。
【交】いくつかの小委員会を作ったのですか。
【厚】いえ、一つの委員会がそれらのいろいろな問題のたたき台をつくるということで。【交】小委員会は傍聴できるのですか。
【厚】これは総務課の方の主幹になりますが、一応小委員会自体はワーキングという位置づけですので非公開という形を考えているようです。しかし、その結果自体は公開の場の医療審議会で議論していただくことになりますので、公開という手続きは十分担保されているのかな、というふうに思っております。
【交】ここまで傍聴してきたら、ずっと傍聴してきているんですけど、急に最後の大事な場面で非公開にされたら少し不信ですよね。ぜひ公開でやって欲しいですね。
【厚】まあ、一応、ワーキングですのでたたき台をとりあえず作って、それで公開の場で議論していただくという形ですので。
【交】小委員会の委員の中にも公開での審議を望む人がいるんじゃないですか。
【厚】それは、小委員会のメンバーの中でまた議論が出てこようかとは思いますが。
【交】小委員会の1回目の日時は決まっていないんですか。
【厚】4月中には開かれると思いますが、今ちょっとすいませんがわかりません。
【交】下田さんは小委員会にも事務方として参加されるのですか。
【厚】小委員会の進め方全体がまだ見えていませんので、一応私もカルテ担当でございますので、その話になれば行くことになるのかなと思います。
【交】ぜひ、担当者としても公開できないか検討してみて下さい。
【厚】そういうご要望として聞いておきます。
【交】カルテを開示するということは、一応大前提になっているんですね。
【厚】その方向性は審議会の委員はほぼ一致している、というふうなんですが、ただ法律という枠組みで規制していくのか、それとも関係な自主的なやり方に任せていくのか、といのが非常に大きな隔たり、意見の相違があるというのが現在の状況であります。


4:保険医療費の減点審査によって生じる患者の過払い分の問題について
(1)自分のレセプトを見て減額査定されていた場合、医療機関で過払い分の返還を受けるまでのルール、システム作りに着手する必要を前回交渉で認めながら、案については検討中ということであった。至急検討され、案を示されたい。


【厚】新たなシステムのあり方についてですけど、これまでの問題点を整理してですね、まず法的に可能かどうかということと、例えば仮に代理的に取るのであれば、民法上の不当利得について保険者と被保険者の中で契約を取り、こんなふうに代理的にやる、という話もあるでしょうし、また、例えば1万円の減額が起きた場合、民法上は現に有する利益について返還することになっているんですが、仮に5千円が薬代だったとすると、その5千円については既に消費してしまっているわけで、そこの問題をどう考えるか、さらに、仮に減額査定があったという形で、レセプトを保険者を通じて被保険者さんにお知らせして医療機関にもお知らせしたとしても、それは確実に確定するわけではなく、基金において審査の結果こうでありました、ということで、さらにそこは審査という形ではなく、こういう薬を払う必要はなかったのではないか、とか、患者さんと医療機関でぎりぎりやる場合はそこは裁判になると思いますが、裁判が最終的に確定するまでは医療費の額というのは確定しないわけです。そういったことを総合的に考えて、さらに言えば、一部負担金のあり方そのものに波及する話でして、と言いますのは、確実に言えばですね医療費の額が確定した後に一部負担金を保険者さんが被保険者さんから取ればよいわけです。医療機関においては全ての額を払うなり、もしくは、全く支払わないかのどちらかをして、まあ、仮に患者が支払わないとしましょう、まあ、一部負担金は支払わないで、医療機関の方は保険者にレセプトを請求すると、それで最終的に確定した後、保険者が被保険者に一部負担金を請求する、というようにすればですね、そういった減額という問題も生じませんし、医療機関と患者さんの間でのお金のやりとりというのも起こらないわけです。ただしそれについては、一部負担金制度というのが設けられている主旨というのは、医療を受ける際のコスト意識の喚起と言いますか、そういう観点がございます。またですね、そうした事務負担が生じた場合、最終的に支払機金と保険者においてですね、例えばお金のやりとり、最終的に確定した後お金を取るという方法もありますし、また、現在の支払いシステムの中に上乗せをした、という形で徴収する方法もあるかと思いますが、そうした事務負担の費用というのは、最終的には支払い基金における手数料だとか、被保険者さんに対する保険料の引き上げという形で事務負担が増えるという話もあります。そういうことを総合的に考えて、現在のところは、今のシステムで1万円というかたちでやっているということで、これについては、今のところ、今以上のシステムについてさらなるリニューアルというのは困難である、というのが現在の見解です。
【交】困難である、ですか?
【厚】困難であるということです。
【交】昨年の局長の国会発言はもう破棄なんですか。
【厚】今のところ検討はしているけども、困難である、ということです。国会では「検討していきたい」というふうに発言しておりますが、これで検討をやめるというものではございません。
【交】どんな検討が続くのですか。
【厚】そうした声があることをわれわれも認識しておりますし、正直申し上げまして、ぶっちゃけた話ですね、かなり非常に難しい問題で、例えばずるずると、小平市の問題でもここの問題で打開をはかれるものと、どう考えても打開をはかれないだろうというものがあった場合、これは後者にはいるのではないか、というのが私の認識です。
【交】ぼくらは、そうは思わないから言ってるんですよ。やらないと変わらないですよ。変えなければいけないという認識は、国会でも認めているんでしょ。
【厚】当時も相当厚生省としてかなり検討した結果、今のところに落ち着いておりまして、いわゆる患者さんだけの問題ではなくて、保険者がそれについてどう考えるか、という話がございまして。
【交】そんなの当たり前ですよ。レセプト開示を求めていた時もね、高木局長が、「レセプト開示の問題は、私が厚生省に入省した頃からある問題で、非常に難しい問題で、何度も何度も検討してもなかなかできなかったけど、今度こそやろうという決意があって初めてできたわけでしょ。だから、難しい問題だから、と言う理由でできない、というだけでは済まされないでしょ。
【厚】これは、厚生省の保険課としての答えですので。
【交】保険課としてはやらなければいけないことだと思っているわけでしょ。
【厚】現在のところは、当時の議論を整理して、どういう問題があって、例えばそういった場合、審査支払い、保険者の事務負担がどれくらいになるか、など、お示しすることはできませんが、そういったことについて検討しました。検討した結果、今のところ難しい、ということになっております。上にあげた結果のことです。
【交】これはどういう場で検討しているの?大きな問題なら補佐級以上でやらないとだめでしょ。
【厚】はっきり申し上げて、そこは補佐級以上で局長にもあがっている問題で、関係機関についてもかなり上まであがっている問題で、そこで議論しても、難しい、という結論になっているわけです。
【交】何が難しいんですか。僕らが言ってるのは保険者が減額査定する場合、一部負担金の過払い分も上乗せして医療機関には支払わない。そして確定した後、査定が正しければ、保険者が患者に返せばいい、逆に払うべきだったら、全部払えばよい、ということです。
【厚】保険者としてもできるところとできないところがありますよね。全体的にそういうシステムを作る場合、基金の手数料についてどう考えるか、じゃあ、1万円について合意を得たと言うことです。
【交】局長は1円でも国会で言ったんじゃないですか。
【厚】そこは調べてみます。


(2)減額査定の結果、一万円以上の過払いが生じた場合、本人に通知するというルールを守っていない自治体が多数あることがわかった。至急状況を把握し、適切な対応をとられたい。また、こうした過払いが生じた場合、レセプト開示請求ができる旨も併せて通知するよう指導・通知されたい。

【厚】減額査定の通知の件で、ルールを守っていない自治体があるということで、前回も申しあげた通りですが、課長会議の場などで、引き続き60年の通知について周知をはかっていきたいということでやりましたし、今後もいろいろな場面を利用しまして、周知をはかっていきたいと思っております。一部負担の過払いが生じた場合に、その通知の中にレセプト開示請求ができると言うことを盛り込むということがご主旨だと思うのですが、これは先ほどからレセプト開示請求というのができる、ということを周知徹底をはかっていくということで、先ほどからインターネットの話など出ておりましたが、本来なら市町村国保なりの周知徹底をしていただく取り組みの中でしていただくことではないかと認識しております。以上です。
【交】課長会議は1月のいつにあったのですか。
【厚】2月のあたまでした。
【交】手応えを確認しようという予定はないのですか。
【厚】その後どのように変わったかですね。ちょっとまだ具体的には予定しておりませんけど、一応、減額査定通知の実施状況についてですね、引き続き把握していく、ということは考えております。どれだけ、状況が改善されたかということをホローしていくことは当然必要だと思っております。
【交】具体的には?
【厚】まだ具体的には検討しておりませんけど、それは当然やってまいります。
【交】今年度中にですか?
【厚】そうですね、昨年度もアンケートでやっておりますので、同じような形で今年度中に状況把握は当然やることになると思います。
【交】本人に通知していなかった自治体がちゃんと通知するようになったかどうか、ということをアンケートしてくれるんですね。読売新聞の記事では6割が怠っていたということで報道されていますよね。それが、完全になくなったのか。まだ1割が残っているとかのように、アンケート結果も発表してもらえるんですね。
【厚】とりまとめ次第、公表することになると思います。


(3)千葉県国保課は「監査の際は、過払い分を通知するが、個別指導の場合は通知しない」としている。監査・個別指導で過払いが生じた場合、本人に通知しているかどうか、各保険者に調査し、実施するよう指導・通知されたい。

【厚】今現在、厚生省の方から監査の場合の過払いについて本人に通知をするように指導をやっているところでありまして、この指導につきましても、それに準じた形でやっていただくように指導しているところでございます。今現在、各保険者において監査の場合、個別指導の場合にどれだけ通知しているかしていないか、ということについてはちょっと把握していないようなところがございます。ですが、通知に沿った形で実施されるように引き続き指導していきたいと思っております。
【交】調査したうえで答えて下さい、つまり、調査して下さいよ、と言ってるのにしないということですか。
【厚】申し訳ないんですが、ちょっと関係課の方と連絡ができておりませんですぐこの場で調査するとかどうかは、今現在申し上げることはできないんですけど。
【交】でも、保険者に対して調査をするというときに、あなたのセクションは国保課でしたよね。国保課として、千葉の場合がこう言ってるわけだけど、他の都道府県を含めて、それを調査するかしないかは、あなたのセクションで判断可能でしょ。
【厚】監査・個別指導につきましては、医療課というところでして・・
【交】それじゃあ、医療課の人が来てくれていなければだめじゃないですか。
【厚】すみません。私が医療課の者なのですが、実際の取扱いというのはですね、監査についてはきちんと通知上明記をしてですね、私どもが監査に行った場合には、当該保険医療保険に対しては返しなさい、という話をしています。それから同時にね、各保険者はそれぞれの患者に対して通知をしなさい、というふうな通知になっております。したがいまして、監査についてはそういうふうなことできちんとやられていると、であと、このいわゆる個別指導なんですけど、実はですね、個別指導は年間で約7千件程度が全国でやられていまして、監査といえばだいたい百件前後なんですけれども、約7千件のものに対して、全て全件実施するとなると、例えば、減点査定については一万円というルールがあるんですけど、じゃあ、個別指導の場合どこからどこまでやるんだ、というふうに仮に整理をしようとした場合に、なかなかそれは、例えば今、国保の話が出ておりますが、政管健保、国保、組合健保、とありますけれども、それぞれの保険者事務というのがあるわけですね、それと、事務的なものを言って申し訳ないんですが、そういった意味では、平成十年の五月頃にも、やはりこういった関係での国会質問があったんですけれども、やはり、何らかの一万円ルールも含めたところのルールづくりをしなければいかんということで、内部的には検討を進めてきています。それでなかなか保険者間の意見の調整がつかないということでですね、まだ進行中なんですが、そうは言いながらも何かをしなければいけないということで、実は私どもは全県にですね、医療機関の指導監査に行ってますので、その打合わせ会には、個別指導のものについてもですね、返還していくものがあれば返還していくようにやってくれ、と言っております。
【交】どちらに対して?
【厚】都道府県に対してです。
【交】いやいや、返還をどっちにするんですか?
【厚】二つあるんですが、要するに県との打ち合わせについてはですよ、個々の都道府県の実施する個別指導が行われた場合には全て、そういうふうな方向でやって欲しい、というお願いをするわけです。ですから、当該都道府県の方が医療機関の方に話をし、それから関係の保険者の方にきちんと伝えてもらうということを期待して、周知をはかっている、というのが現状です。
【交】厚生省は個別指導であろうと監査と同様にやって欲しい、という見解なんですね。
【厚】そうです。いわゆる不当利得というのはですね、個別指導であろうと監査であろうと発生しておりますから、返すべきものは返すべきであろう、ということです。
【交】返すべきものには保険者側にも患者本人の自己負担分の方も両方返すべきだ、ということですね。
【厚】はい。基本的には。
【交】千葉県の国保課にはそういうふうに厚生省は考えている、ということを伝えていただいているんですか?千葉県の国保課は監査の場合はやるけど、個別指導の場合は放っておくんだ、とおおやけに言っているわけですよね。
【厚】基本的には、まあ、国保課の方から言ってもらわなければいけないんですが、たまたま紹介された方からも私のところに直接電話が入ったんです。それでまあ、はっきり言えば県の国保課の方は、厚生省からそういう指導があれば、やります、という話を僕の方が聞きましてね、それじゃあ、ちゃんと言って下さい、という話をですね、僕の方はやっていたんですよ。
【交】それじゃあ、河野さんのところの国保課が問題になってくるわけですね。国保課がきちっと言えばそれでうまくいくわけじゃないですか。
【厚】国保課としましては、そこは、国保課と医療課のどちらがやるかということでは、今のはあくまでも医療課独自の見解だと思いますので・・
【交】ちょっと待ってよ。ここで厚生省同士が、医療課と国保課で喧嘩しないで下さいよ。
【厚】同じ行政サイド同士で、言い分が異なってしまって申し訳ないんですが、医療課としましては、基本的には、保険者指導の話はきちんと担当部署でやるべきだ、というのが医療課のスタンスですから私でも、政管健保や組合健保を全面的に指導することはできませんので。
【交】どうなっているんですか。国保課の河野さん。
【厚】国保課としましては、監査や個別指導に場合の過払いが生じた場合の取扱いについて厚生省国保課の方から各都道府県を指導するということについて、今現在はちゃんとやっておらないと思うんですけれども、そのことをうちの課がやるかどうか、ということも含めてですね、ちょっとこの場で、それを申し上げても仕方ありませんので・・・
【交】それを、聞いてるんですよ。何を言ってるんだよ。
【厚】そこは、保険者事務の問題がありますから、そこは一定のルール形成をした上でやるべきだということで、そこは医療課も基本的にはそういう姿勢ですけれども、最終的には、保険者なり、保険者を指導する部署の方でよく検討しなくてはいけないのかな、と思いますので、そういうことで今日はご理解していただけますか。
【交】ちょっと数字を確認したいのですが、監査の数は年間百件ですか。
【厚】ちょっと今日はそういうご質問をいただく予定がありませんでしたので、今、手元に数字がありませんが、だいたい百件前後です。個別指導はちょっといろいろと指導ルールが変わったりなんかして変則ですが、平成七年度までは約7千件です。
【交】監査で返還させている平均の額はわからないですか?
【厚】今、手元にはありませんが、だいたいの記憶で行きますと、平成9年度実績で、だいたい、若干ばらつきがありますが、総額、指導監査で九年度で60億ぐらいだったですね。内訳は6:4くらいで監査の方が多かったのかなと記憶しています。
【交】今回の千葉県の場合は、この方は、「あそこの病院は不正請求がひどいんじゃないか」と千葉県に電話されたわけです。そうしたら、千葉県は「そんなんです。あそこの病院はそういう情報がたくさん入ってきているのでちょうど個別指導をしようと思っていたところなんです。あなたの事例も含めましょう」というやりとりがあったわけです。だから、その人にしてみれば、不正請求分を返して欲しいのに、ところが千葉県は、本人に通知しない、ということなんですね。おかしいですよ。個別指導は、1万円以上の過払いがあるケースが随分あるだろうに、全く通知しないのは矛盾ですよ。
【厚】個別指導というのはいわゆる保険請求上の診療ルールなり、請求ルールなりを十分に周知するという観点でやっていますから、そういった意味で、例えば一つの投薬がおかしいとか、検査がおかしいとか、仮にそういったことがあったとしても現実的には1万円を超えるかというとそれは非常に少ないと思いますよ、一件当たりの金額というのは。ですから、指導の中で不正につながるようなものがあれば、明らかな不正ですから、監査ということになってきます。ところが、診療報酬請求ルールというのは非常に複雑なんですよね。ご承知の通り、点数表の解釈という本も複雑になっておりまして、そういった意味ではなかなか請求のルールが確立されていなくて間違いが多い、ということで、ですからまあ、どこまでが不正の意志がある、故意によるものかどうか、というのが掴みにくい面があるわけです。ですから、本当に不正があるのであれば、ですから医療費通知等々を持ってきてもらって、おかしい、と言っていただければですね、速やかにそういう指示をして、監査していくということです。
【交】ちょっと確認しておきたいんですが、監査というのは監査要項がきちっとできていますからそれに基づいてやっていますよね。個別指導というものをやる根拠というのは、どこにあるんですか。
【厚】監査の要項はありますが、健康保険法の43条にあるんですけど、それに基づくところの具体的な運用手続きの基準として監査要項を保険局長名で作り、その監査要項と同時に指導大綱というのがありまして、これは、根拠法で行けば43条の7ですけれども、いわゆる保険医、保健医療機関につきましては、都道府県、厚生省の指導を受けるべし、というような規定がありますから、いわゆる指導権限がある、と、それに基づいて個別指導を実施している、ということです。
【交】個別指導の量が七千件ということですが、通知する場合、例えば一万円以上の減額査定の通知をすることになっていますけど、これは全国で七千どころではないでしょう。
【厚】はい。そうですね。
【交】それじゃあ、個別指導の通知も事務的にすぐにできるんじゃないですか。
【厚】でも、医療機関の数が七千ですから、患者数でいうと何十万です。
【交】千葉県の国保課には厚生省の国保課として電話で連絡してもらえるんですね。どこがするかはっきりしないとあなたは、さっきは言ったけど。
【厚】国保課の方でさせていただきます。

以 上