第46回 厚生省交渉(1999年12月9日)


<情報公開関連>

1:保険医療費の減点審査によって生じる患者の過払い分の問題について
(1)自分のレセプトを見て減額査定されていた場合、医療機関で過払い分の返還を受けるまでのルール・システム作りに着手すると、厚生省は国会で答弁しながら、全く何もしていない。至急検討され、案を示されたい。


【厚】保険局保険課です。これは、前回、前々回も要望いただいております項目ではありますけれども、結論から申し上げれば、今の段階におきましても、今までと見解は変わらず、今のシステムでやっていくことでしか、難しい、という回答でございます。
【交】これは、かなり前から議論さして頂いているんですけど、これは部署の中で、それを検討するための場みたいなものが具体的にあるわけですか。
【厚】特に場を設定してやっておるというわけではないんですけれども。
【交】でも、国会ではそれに対応する、というきちっとしたご回答を頂いてますよね。
【厚】まあ、検討していきたい、ということですね。
【交】検討していきたい、とおっしゃりながら、その場もない、というのはどういうことなんですか。
【厚】検討する際には、必ずしも検討会なりを設置する、と言うわけではございませんので。
【交】しかし、この間、この問題は1年以上にわたって、議論させていただいているわけで、その場すらない、ということは、そもそも検討しているのかどうかもわからない、ということになるんじゃないですか。場をつくらないで、ただ検討、検討、というだけでは具体的な進捗状況もわからないわけですよね。しかも、非常に重要なテーマですよね。国会で検討するとおっしゃりながら場もない、しかも、我々との話し合いでも1年以上にわたって話をしていて何にも進展がないですよね。
【厚】まあ、その、検討の結果、今の段階では難しいのではないかということで。
【交】それじゃあ、検討はし終わった、ということですか。
【厚】いや、し終わったわけではないですが、今の段階では、今のルールを変える、というのは難しい。
【交】じゃあ、どうなるわけですか。何かどういう風に問題だ、というような文章は出てるんですか。
【厚】文章が特に出ているわけではありません。
【交】じゃあ、何が問題だということになるんですか。
【厚】ただ、ルールづくりというのが・・・。結局、これ民事上の債権債務と言いますか、不当利得返還請求の関係になりますので、今の段階で行政の方からルールづくりをするのは難しいのではないか。最終的には裁判でもって確定せざるを得ないわけですね。
【交】だけど、少なくとも不正請求なんかに関しては、不正請求が摘発された場合には返還をせよ、と、そして、被保険者に対しても医療機関にお金を返せ、ということは通達で出ているわけで、普通で言えば、そのことだって、今のあなたのおっしゃり方で言えば民事的な問題ですよね。それでも、通達がちゃんと出ているわけでしょ。
【厚】それは、不正請求だとわかった場合ですよね。
【交】もちろんそうですよ。今、問題にしているのは減点審査がわかった場合でしょ。何もしていないのにやっているわけじゃないわけだから。保険者がこの分はお金を支払わない、とした場合に被保険者にもお金を返すシステムを作らなければおかしいでしょ。それを全て民事だ、民事だ、と言う話で押し切るならさっきの話と同じことになるでしょ。
【厚】必ずしも、不正請求の場合に限って減額査定をしているわけではないので。
【交】もちろん、それが全く同じ問題だと言っているんじゃなくてね、民事の問題だ、というふうにおっしゃるから、それが民事の問題であるなら、さっきの不正請求の場合だって民事の問題だとして通達なんか出す必要がないわけでしょ。それが出ているということは、民事を更に超えて、新たにそういう通達を出すことで、確実に被保険者にお金が戻るようにするそういう装置を作ると言うことでしょ。しかも、不正請求の場合には作ったわけじゃないですか。それなのに減点審査のときにはなぜそれが出来ないのか、と言っているわけですよ。しかも、あなたのお話では、全部、民事だ、とおっしゃるわけでしょ。だから手がつけられない、とおっしゃるわけでしょ。
【厚】手がつけられないと言いますか、減額査定されたとしてもですね、最終的に確定するわけではなくてですね・・・
【交】やらないことの言い訳を聞きに来ているんじゃないですからね。やっていく上で、どういう支障があるか、ということを言っていただかないと。これは、事務方でやるべきことなんですか。委員会なんかでやってもらうことなのかどちらなんですか。国会答弁したことでしょ。いい加減なことではだめですよ。どうするの?
【厚】・・・
【交】国会答弁を反古にするということですか。
【厚】いや、国会答弁を反故にすると言うわけではないんですけれども・・・
【交】それじゃあ、していないことの言い訳をするんじゃなくて、せめて、やる上で、どんな支障があるかをいうべきでしょ。減額査定されても確定したわけじゃない、なんて言うのは当たり前のことじゃないですか。そんな話を聞きに来ているわけじゃないんですよ。支障があるんだったら、支障があるできちんと議論してもらうとか、それともそちらでたたき台を出して、我々にも明らかにして国民の意見を聞き、とか、どういう方向で解決しようとしているのかどうか、ですよ。何もしようとしていないの?
【厚】ですから、検討は内部でやっておるのですが・・・
【交】内部のどのレベルでやっているの?やっているメンバーを言って下さいよ。どういう責任体制でやっているのか。誰がチーフなのか。はっきりしたらどうですか。
【厚】まあ、特にこの問題に関してのプロジェクトチームを作っているわけではないので、誰がチーフ、誰が何々、というのはないんですが、・・・
【交】それじゃあ、やっていないのと一緒じゃないの。あなた一人が考えているの?
【厚】そのようなことはございません。
【交】何人かで考えているわけですか。
【厚】まあ、うちの課の中でも検討しておりますが。
【交】具体的に議題にのせて、課内や係内かで議論しているわけですか。
【厚】まあ、議論はしております。
【交】だから、どういうレベルで?どういう責任体制で?課内でしているのか係内でしているのか?
【厚】まあ、一応、係の方で話はしておりますけれども。
【交】一つの係だけで?
【厚】企画法令係の方でやっておりますが。
【交】何人くらいで?
【厚】人数が問題なんですか?
【交】本当に検討をしているのかどうかが問題なんですよ。1年以上経っているのに、あなたの回答を聞くと検討しているという中身が見えないんですよ。今は、具体的に案が提示できない、とかばかりで、全く進んでいるようには見えないんですよ。そうすると、やはりこの問題はきちっとした形の場をつくるなり、あるいはどこかに議論の場をお願いするなり、あるいはプロジェクトをきっちりつくるなり、何か定期的な場を作らないと進捗しないんじゃないですか。その方向性だけでもご回答いただかないと、ただ、民事的な問題が云々、という話だけではなるほど、と私たちは思えないし、話が進んでるとは思えないですよ。だって、国会で答弁しながらそんな状況ではまずいですよ。もう一回国会で質問してもらわなくちゃいけないんですか。
【厚】・・・・・
【交】これ、率直に言うと、国会で答弁したくせに、検討していないんじゃないか、という疑いを僕たちは持っているわけですよ。または、直後は一瞬検討したかも知れないけど、すぐあきらめて、やまてしまっている。つまり、国会で答弁しながらもやっていない。だから、答弁したことが嘘になっちゃうから、やっている振りだけしているんじゃないか、と疑っているわけで、だから、本当にやっているんだったら、誰が責任者で、どんな会議で、どんな風に進められているのかを具体的に教えて欲しいんですよ。それが、言えないんだったら、やっぱり検討していない、と言えるんじゃないですか。
【厚】・・・・・
【交】システム作りに着手する、と言った国会答弁はどうなったんですか。
【厚】まあ、国会では検討していきたい、という回答をしておりまして、でも、まあ、プロジェクトチームなりなんなりを立ち上げてやっているわけではないんですけれども。
【交】なぜ、それを立ち上げないんですか。
【厚】なぜ、と言われましても・・・
【交】そういうのを立ち上げなくてもまとまられるなあ、というときはそれでいいと思いますよ。でも、今のあなたの話だと、息詰まっているんでしょ。そうなら、もう少し周りの係の方や上席の方も含めた、あるいは外部の人に依頼するとか、何か場を作らなければ進まない状況になっているんじゃないですか。今、白紙で、これから考えます、という状況じゃないですよね。だとすれば、次のことを考えなけりゃしょうがないでしょ。
【厚】だから、難しい、という結論だ、ということではダメだということですか。
【交】何が難しいのか、あなたの話では分からないんですよ。あなたがさっきから言っているのは民事的な問題だけですよ。民事的な問題だというなら、なぜ不正請求の場合にはきちっとした文書が出て来るんですか。
【厚】減点は、必ずしも不正だから減点されたというわけではないですから。
【交】内容が違うことは当たり前だよ。民事という理由を言うから、その論理は同じだろって言ってるんだよ。少なくとも、減点が確定したときには同じでしょ。そうでしょ。
【厚】・・・・・
【交】企画法令係でどんな検討をしたのか、検討した内容をきちっと報告してみたらどうなの。あなたが今言っていることは個人的に答えているように聞こえるんだよな。本当に検討したの?なんか、プロジェクトなり外部に検討してもらうなり、その検討の「場」をつくるということを考えてもらえませんか。こんな話していても、もうしょうがないから。このテーマばかりやってられませんからね。そうしなかったら進まないでしょ。我々が根拠にしているのは、まさにあなた方が言う民事的な問題である不正請求では通達を出しているんだから、民事だから、という言い訳は通用しない、ということですよ。なぜ、これはできないだよ。その差異はなんなんだよ。
【厚】不正請求というのは、不正というところがはっきりしているかどうか分かりませんが、はっきりしているということで、やるんですが。
【交】減点審査が確定した場合、あなた方は払う必要はないと思っているんじゃないですか。やった投薬だから、患者にわざわざ返さなくてもいいですよ。といっているように聞こえるんですけど。
【厚】別にそう言っているわけではないですけど。
【交】じゃあ、返すべきだ、とお考えですか。
【厚】まあ、残っている利益と相殺したり、という話も出てくるでしょうから。
【交】残っている利益ってなんですか。
【厚】例えば薬が出て、薬が患者さんの方に残っている、という場合。
【交】それを返せばよい、ということですか。
【厚】いや、まあ、何というか。
【交】減点審査というのは、やらなくてもよい検査をやった、投薬しなくてもよい投薬をした、それがレセプト審査の減点でしょ。違うの?
【厚】まあ、そういうふうに基金が判断して、・・・
【交】それで、医療機関が再審査してそれでも蹴られて医療機関が認めたら、もう確定でしょ。患者からすれば、やらなくてもいいことをされて、損害賠償を欲しいくらいだ。どうなんですか、厚生省の見解は?
【厚】・・・・・
【交】一点だけはっきり言って下さいよ。減点審査の場合、医療機関は患者に支払う義務があるのかないのか、どっちなんですか。
【厚】そこは、まあ、医療機関側としては、患者さん側にお金を返さなければいけない、と、ただ実際にいくら戻すのか、というところで、先ほども申し上げました現存利益との調整、というのが、多分ございますので。
【交】もらわなくてもいい薬を飲まされたかも知れないわけでしょ。しなくてもいい検査をされたわけでしょ。何で、そんな話が出て来るんですか。それが、何で患者の利益になるんだよ。ふざけるんじゃないよ。
【厚】医療機関側も、薬をただで手に入れて患者に回しているわけではなくて、医療機関側もやはりお金がかかっていますので。
【交】やらなくてもいいことをやった、と認定された場合の話だよ。不法行為じゃないか。不法まで行かなくても越権行為でしょ。やんなくていいことを患者にした、という理由で減点されたんでしょ。なぜ、患者がそこで利益があったなんて言い方をするのよ。
【厚】まあ、利益があったと言いますか、患者の方も薬などを頂いているわけで、・・・【交】いらない薬だったわけでしょ。
【厚】診療上は過剰な薬が出ているかもしれませんが、利益の相殺というのは、また別に・・・
【交】何でそんな馬鹿な話になるんだ。患者からすれば、不必要な余計なことをされたというのは、不利益な話だよ。診療契約を逸脱しているわけでしょ。診療の契約以上のことをやっている、と認定するのが審査会でしょ。それで、審査されて過剰なことをやっているよ、ということで減点されるんでしょ。なぜ、もっと被保険者、つまり患者の立場に立って考えられないの?そういうルールで保健のシステムは今作られているんでしょ。
【厚】まあ、それとですね、だからその、不正請求の返還請求の話とはまた別でして、減額査定されてから、減額査定された分というのは、薬を購入して診療として出しているわけじゃないですか。
【交】でもね、病院と保険者の間のお金のやりとりのシステムはできているでしょ。そういう場合のシステムは一応できているでしょ。最終的にはもちろん民事に行く場合もあるでしょうけど。
【厚】はい。
【交】そういう意味で、被保険者だけは、そのシステムの中に入れていないでしょ。保険者は病院に支払っていない内容に対して、被保険者は自己負担分を払っている、ということが現実に起こっているわけでしょ。そういう矛盾を解消するためのシステム作りに着手する、というのが国会答弁のニュアンスですよ。あなた、当時の新聞記事とかご覧になっています?この国会答弁、何年の何月でどんな内容か、とか、あなたご存じですか?ちょっと、何年の何月の国会答弁なのか言ってみて下さい。
【厚】答弁自体は昨年のものだと聞いておりますが何月かはちょっと・・・
【交】内容は?
【厚】・・・・・
【交】いまだにあなたはこんな言い方しているということは、そもそも国会答弁を呼んでいないんじゃないの?または、この件の国会質問がされるきっかけになった、直前に朝日新聞で1ページ使って載った解説記事とか、あなたは読んでいないんじゃないですか。当時の他のマスコミの記事とかも、あなた全部読んでいないでしょ。はっきり言って下さい。
【厚】申し訳ございません。
【交】そうでしょ。あなたの言ってる話は的はずれな話でとっくに終わっている議論なんです。とにかく、保険者が払っていないのに、被保険者が払っている、という矛盾を何とかしよう、という話なんですよ。保険者と病院の間にシステムがあるように、システムを作ろう、という話なんですよ。この答弁は去年の3月の話で、もう1年半も経っているんですよ。それでね、ここ読んでもらえば分かるように「ルール・システム作りに着手する」と答弁しているんですよ。「着手」ってどういう意味ですか?
【厚】・・・・・
【交】それで、僕たちは、「着手しているのか」ということをずっと、1年半の間、聞いているんですよ。そこをはっきりして下さいよ。してないならしてないで。その場合は、国会答弁が嘘なんだから。してるなら、着手していることが国民に伝わるように話が出きるはずだと思いますけどね。そんな話ができてないでしょ。してないなら、正直にしてない、と言ったらどうですか?
【厚】・・・・・
【交】国会答弁では、返す、ということが当たり前になっているんですよ。その上で、そのシステム作りに着手するかどうかという段階に1年半前からなっているんだよ。なのに、あなたはいい加減に話を戻しているんだよ。全然認識からして間違っているんだよ。
【厚】・・・・・
【交】これね、局長が「着手する」と答弁した直後に、局長はまずこの仕事を誰に指示したんですか?おまえが責任者でやれ、みたいな話があったはずでしょ。
【厚】そこはちょっと私もわからないので・・・
【交】それでは、厚生省として答えてもらっていることにならないよ。1年半に渡りずっと出してきたテーマなんだからね。
【厚】あの、国民健康保険課の河野と申しますが、今のこの問題なんですけど、この問題は医療保険の色々な保険にわたる問題ですので、実際今は、保険課でやっていますが、中身は保険課だけの問題ではなくて、保険局としての問題でもあり、今、どの係で何が話されているか、ということですが、特に、いつもこういう個別な問題にプロジェクトチームを作って、これは誰だ、みたいなやり方をしているわけでもありませんので、保険局全体で検討していく問題だと思いますので・・・
【交】でもね、中心になっている課長補佐クラスの名前も出てこないなんて、検討していると言っても信じてもらえないですよ。本当にやっているんだったら、中心になっている補佐クラスぐらいいるはずでしょ。いろんな全体に渡る仕事を取りまとめるなら、補佐級以上じゃないと無理でしょ。レセプト開示の時も、いろんな部局全体に渡って調整していましたけど、結局中心になっている人がいて、この問題に関する問い合わせは、何かの誰々、という人物も出せないで、本当に検討しているなんて言えるんですか。本当にやっているんですか。
【厚】・・・・・
【交】例えば、この1ヶ月でこの問題をテーマにした議論はいつあったんですか?厚生省内の誰がどこでやったんですか?検討しているというのは、みんながそれぞれ頭の中で考えている、という意味ですか?この着手のテーマは、一番最近では、いつ、誰がどこでやったんですか?
【厚】・・・・・
【交】要するに、やってないんでしょ。矛盾をなくさなければいけない、と言って着手すると言ったのに、あなたは、その前提の所をほじくり返して、前提ではないような言い方をしているんだよ。そこの所をもう一度確かめて、勉強し直してもらわないと、先に進めないじゃないですか、これじゃあ。僕たちは、どんなふうに着手しているのか、と聞いているのであって、その前の話を聞いてもしょうがないんだよ。だから、どこかで場をつくる、ということを考えなきゃダメなんじゃない。
【厚】・・・・・
【交】とにかく、したのか、していないかはっきりして下さいよ。交渉なんだから。
【厚】・・・・・
【交】言えない?
【厚】いつ、どこで、というのは・・・
【交】してないんでしょ。
【厚】してますよ。
【交】いつしたんですか。
【厚】・・・・・
【交】やったんだったら、仕事なんだから記録として残すべきですよ。議論した、議論したけどこういう問題が出てきた、その結果、検討会を作らなければいけない、とか、一つ一つ、具体的に仕事は手続きを踏んでいかなければいけないでしょ。
【厚】もちろんそうです。
【交】じゃあ、議論した中身の記録があるの。やっています、と仰ってますがね、見えるようにしてもらわないと。今度、こんなプロジェクトを作りました、ということだと、実際に進んでいることが分かりますけど、やってます、やってます、と言うだけじゃ何も見えてこないでしょ。やってることにはならないよ。
【厚】・・・・・
【交】とにかく、もうしょうがない。もう、このテーマだけで30分も時間がかかっているんだよ。少なくとも次回には、具体的に議論しているならば、その中身について、メモ書きでも何でもいいから出してくれない?やっていると言うんだから。ルール・システム作りに着手する、という言葉を受けて、やっている話なんだから。その前の話じゃないんだからね。そこの議論の中身を次回出して下さいよ。
【厚】・・・・・
【交】我々としては、これまでのあなたたちのやり方でいいとは思わないんだよ。この問題がこのままで進展していくとは思えないんだよ。議論の進め方に問題があるんじゃないか。それから、前提にしていること自体が国会の答弁と違っているんじゃないか、というこのことについてもう一回、次回うかがうから次回回答して下さい。
【厚】はい。


(2)減額査定の結果、一万円以上の過払いが生じた場合、本人に通知するというルールを守っていない自治体が多数あり改善されていない。厚生省としては、今後この問題にどのように取り組むつもりであるのか明らかにされたい。

【交】じゃあ、各個の2番をお願いします。
【厚】減額査定の通知の件ですが、全国課長会議の場などを通じてお願いしていきたいというふうに考えております。
【交】前回の全国課長会議の場で周知をはかられた結果をどのように評価されていますか。
【厚】平成9年度で1298市町村、平成10年度で1518市町村、という形になってございます。
【交】何パーセントから何パーセントになったんですか。
【厚】パーセントが必要ですか。全体は3249ということで変わっておらないんですが。
【交】半分くらいからちょっと増えたくらいでしょ。
【厚】ちょっと増えたと言いましても・・・
【交】何パーセントかの計算もしていないんですか?
【厚】じゃあ、ちょっと計算しましょうか。
【交】その上で、評価して下さいよ。周知しようとしている努力が実っているのかどうか。全国課長会議で周知する、ということだけで大丈夫なのかどうか。課長会議をする前は50パーセント切っていたんでしょ。
【厚】そうですね。
【交】全国課長会議での周知したこととの関係はどうなるんですか。
【厚】今、11年度でありますが、9年度と10年度という形でやっておりますから、11年度も含めて見ていくということになると思いますけど。
【交】それを見て、課長会議で十分改善されたらそれでいいし、改善があまりされなければ別の手だてを考えるということですか。
【厚】まあ、あの、毎年度、減額査定の通知を実施している市町村がいくつなのか、ということについては今後とも把握、という形では、都道府県を通じてやっていきたいと思っておりますが。
【交】これ、100パーセントじゃなくてもいいんですか。厚生省としては。
【厚】医療費通知の周知という目的も含め、厚生省から課長通知を出しているわけでございますので、やらなくていい、と言っているわけではありません。医療費通知は、ほとんどの自治体でやっておりますけど、減額査定の通知は、いつもこの話になってしまいますが、最終的に法律にかえってやらなければいけない、という義務が課されていることではないということは当然なんですけど。
【交】前にも言いましたけどね、これはすごく大事な問題だということを分かって欲しいのはね、1万円以上の過払いが生じた場合は本人に通知するように、ということを厚生省が全国に通達していることは報道され知られているわけでしょ。
【厚】はい。
【交】ところが、半数近くの自治体が、実施していないわけでしょ。ということはね、通知が来ない、ということは、1万円以上の過払いがない、と思ってしまうんですよ。そうなるでしょ、国民の側からすれば。1万円以上過払いがあった場合は通知するように、という国が自治体に通達をしているから、1万円以上の過払いがあった場合は通知が来る、ということですよね。だから、通知が来ないということは、1万円以上の過払いがなかったんだ、と思ってしまいますね。でも、実際は、過払いがあった、というようなことになるわけでしょ。勘違いさせてしまっていることになるでしょ。
【厚】そこは、ちょっとわかりませんが・・・
【交】当たり前じゃないですが、これが大事なことだということが分かりませんか。来ないということは1万円以上の過払いがなかったことになっちゃうんですよ。全国の課長会議で、年に1回ずつ言うだけで、少しずつ改善されています、というようなことではなく、もっと国民の立場に立って大問題だと理解して、もっと緊急に大きく改善させるような手だてがとれないんですか。これ、すぐに100パーセントにして下さいよ。
【厚】平成11年度にどういう実施状態だったのか、というのは、調査することになっておりますけど。
【交】何月にですか?
【厚】通例ですと、6月になると思いますけど。
【交】結果はいつ分かるんですか?
【厚】6月に、調査といいますか、任意でご協力をお願いして、7月にご回答を頂きますので、その後、ということになりますけれども。
【交】きちんとやってないところは、呼びつけてでもちゃんと指導して下さいよ。課長会議で全体に、なんてやり方じゃなくて、やってないところにきちっと指導すべきですよ。
【厚】・・・・・
【交】やっている自治体、やっていない自治体のリストを持ってますか?
【厚】ないです。
【交】何パーセント、というのはどうやってわかるんですか。
【厚】それは、都道府県を通じて、数として頂いておりますので・・・
【交】数として、じゃなくて、どこがやってて、どこがやってないかくらいは、具体的に掌握したらいいじゃないの。どこがやっているのかもわからない。数だけ何パーセントやっています、というだけの話でしょ。
【厚】はい。
【交】いいんですか。そんな把握の仕方でいいんですか。あなたたちは、調査会社じゃないんだからね。
【厚】・・・・・
【交】やっていないところを教えて下さいよ。
【厚】都道府県からもらっていますので。
【交】都道府県では調べた資料があるんでしょ。どこがやっていないかということも合わせて上げさせればいいわけですよ。数だけじゃなくて。そして、それを公表すればいいんだよ。どこが通知をやっていない、ということをプレス発表すればいいじゃないですか。自治体の名前を出して。そんなことくらいやる気になればできるでしょ。
【厚】・・・・・
【交】調査したら終わり、じゃなくて、調査した結果を見てどう動くか、が大事なんです。そのときに、市町村名が分からなかったら仕事ができないじゃないですか。調査だけしたら終わり、と思っているから、そんな調査の仕方になるんですよ。ちゃんと、どこの市町村が、といえば国民はまだわかるでしょ。自分の住んでいる市は、1万円以上の過払いがあっても教えてくれない市なんだ、ということがわかったら、それは大事なことでしょ。また逆に、自分の住んでいる市は、過払いがあったら教えてくれる市だから待っていたらいいんだ、ということも分かるわけでしょ。国民にとっては大事な情報でしょ。
【厚】でも、当該保険者と当該被保険者の間では、その医療費通知をやっているかやっていないかというのは、わかるわけですよね。わからない、とおっしゃいましたけれども。既に、朝日新聞でしたか、読売でしたか、この情報が報道されていましたけれども、まさに仰るとおり、やっていない、ということでニュースになっているわけですよね。その特に一つ一つの自治体の実施状況について、厚生省として、それはそもそも保険者が、やるかやらないか、ということを最終的には決めているわけですけれども、そこはまあ、通達の趣旨を踏まえていただきたい、ということは厚生省も言っておるわけですけども、それぞれは、被保険者がお問い合わせいただければ、その自治体が通知をやっているかやっていないかは、まあ、わかりますよね。3249の情報について、全国民が知らなければならない、というものではないと思いますし、厚生省としても、そこまで、把握するということは、考えておりません。
【交】それじゃあ、やらないところはそれでいいんだ、という姿勢ですか。
【厚】そういうことを言っているつもりはありません。
【交】結果的にそう言ってることになるんだよ。
【厚】申し上げてないです。
【交】じゃあ、なぜやらない自治体をリストアップして公表できないんだよ。それが一番わかりやすいだろ。
【厚】・・・・・
【交】来年の課長会議が終わった後の6月には、市町村名も具体的にあげさせるようにして下さいよ。それを検討してもらえませんか。
【厚】今現在、その必要性があるということは、認識しておりませんけど、要望があったということは承っておきます。
【交】認識してない、って国民を馬鹿にしてるんじゃない。何万人という被保険者が、全員、市役所に電話して、ここの市は通知をしているんですか、と聞くということですか。
【厚】具体的に、厚生省が実施していない市町村の名前を、厚生省として発表するということは考えていないです。実施主体というのは保険者でありますので、その保険者に対して通知も出しておりますけども、その趣旨を徹底していくというのはありますが。
【交】厚生省が出した通知なんでしょ。なぜ、その結果を把握するつもりがない、ということになるんだよ。数だけじゃなくて、具体的な自治体名まで把握するという姿勢がなぜないんだよ。
【厚】・・・・・
【交】数字だけ出させて、その数字を厚生省はどうしているわけ?何のために数字を把握するの?
【厚】それは、実施状況を把握するために・・・
【交】実施状況を上げるためにはどうすればいいの?
【厚】どうしたらいい、とおっしゃられましても・・・
【交】具体的に、名前を公表するということをしなければ何もわからないし何も進まないでしょ。
【厚】ですから、そういうご意見だ、ということはわかりましたので、それは承っておきます。
【交】だから、あなたの意見はどうなんですか。
【厚】私は、その必要性を感じておりません。
【交】必要性がない、ということは、検討する意志がない、ということになるんですよ。
【厚】この場で、必要だという意見と、必要でない、という意見があるわけで、そのすりあわせをここでする、ということではないと思います。
【交】両方の意見がある、って言ってるけど、必要性がない、と言ってるのはあなただけでしょ。厚生省としての発言ですか。検討するつもりもありません、ということでは話にならないでしょ。
【厚】まあ、持ち帰って検討いたします。


(3)千葉県国保課が「監査の際は過払い分を通知するが、個別指導の場合は通知しない」としていたことを受け、前回の交渉では、個別指導の場合も通知すべきであるとの見解を示し、千葉県に対し指導すると約束した。その結果を示されたい。また、個別指導の場合、監査指導要綱のようなものが存在しないことが「過払い通知をせずとも問題ない」という行政姿勢の一因と考えられる。そこで「個別指導要綱」を早急に作成し、各保険者に通知されたい。個別指導要綱が直ちに出来ないのであれば、取り敢えず「個別指導によって明らかになった減点審査については、保険者と共に患者の過払い分についても通知し、返金すること」という通達を出していただきたい。

【厚】いわゆる、過払い通知を個別指導の際にも、通知せよ、というお話ですが、まず、「個別指導要綱を早急に作成し、各保険者に通知されたい」ということですが、実際今、個別指導に関しましても、指導大綱の中で、その具体的手順については、既にお示ししているところでございます。ただ、監査要項と違いまして、確かに過払い通知については言及はないわけですが、過払い通知につきましては、やはり、保険者に相当な事務量を負わせることになる、という観点、あとは、個別指導による減額という段階では、実際に再審査請求などの手続きをとれるわけでして、具体的に過払いの額が確定していない、ということもありまして、実際には、個別指導の際にも全て義務づけるということは非常に困難である、と考えております。
【交】一つ、確認したいんですが、監査指導要項には、保険者に対しては返還せよ、と書いてあるわけですよ、それに対して、被保険者に対しても返還を指導せよ、ということが監査指導要項にはないので、改めて通知を出してもらったんですよ。それでやっと、両方に医療機関が返還しなければならないシステムを作られたわけですね。個別指導に関しては、保険者に対しては、医療機関は返還するように、ということは書いてあるんですか?
【厚】保険者に対して返還しなさい、というのはあります。
【交】なぜ、被保険者にはないんですか?同じなんですよ。構造が。
【厚】監査と個別指導は中身は違いますよね。
【交】中身は違うけれども、過払いである、ということがわかる、ということに関しては、あるいは、余計なお金を被保険者が払っているという事実は同じですよ。
【厚】まず、通知にかかる保険者の事務量が莫大である、ということはおわかりだと思いますし、あと、個別指導の段階で、どれだけ過払いだ、ということが法的に確定しているか、と言えば、それはその後再審査請求をしたりなどのやりとりをしていく中で具体的に確定していく、という段階なので、そこまで確定している、とは言えないのではないか。
【交】確定は永遠にしないわけではないでしょ。明らかになった段階で明らかになった分を返還すればいいんですよ。医療機関が個別指導を受けて保険者にお金を返すのはいつなんですか?
【厚】それは、行政の方で減額等を確認してやります。
【交】そのときに、被保険者にも通知できるじゃないですか。
【厚】保険者に返すことと違うのは、被保険者にも返す場合、保険者の事務量がありますので・・・
【交】個別指導は年間何件くらいありますか?
【厚】だいたい全国で7000件くらいですね。種類はいろいろありますが、返還を伴う個別指導というのはだいたいそれくらいですね。
【交】7000件が膨大な事務負担になりますか?
【厚】7000件のそれぞれが保険者一つじゃないですからね。
【交】1保険者当たりで平均したらどれくらいになりますか?あなたが言う膨大な量、というほどの量なんですか
【厚】まあ、それに、レセプトの枚数とかもありますからね。
【交】だから、どれくらいになるんですか?具体的に試算しているからこそ、膨大な、という言い方をしているんでしょ。
【厚】例えば、個別指導の件数に、1医療機関のレセプトの枚数を単純にかけると、数百万くらいになるんじゃないかな、と思うんですが・・・。ただ、はっきりとした数字ではないですよ。
【交】各保険者が出すんだから、保険者毎に考えたら、もっと遙かに少ないでしょ。保険者が出すんだからね。その保険者の事務量がたいへんだ、と言うけどね、
【厚】保険者が個人に出すわけですから。
【交】だから、一つ当たりの保険者が出すのはわずかな数なんじゃないのか、と聞いているんですよ。
【厚】保険者が2万も3万もあるわけじゃないですから。
【交】だから、具体的に1保険者当たりに何件になるか、を具体的に言ってから、たいへんな作業なのかどうかを議論しよう、って言ってるんだよ。具体的に、概算が100万になるという根拠の数式を教えて下さいよ。1保険者当たりにはかなり少なくなるんじゃないですか。
【厚】・・・
【交】もし、年間1万だとしても、1ヶ月に1000以下ですよ。こんなの出せますよ。だいたい、1保険者あたり100もないんじゃないですか。
【厚】・・・
【交】この問題はね、保険者にも返さない、と言ってるんだったら、矛盾はないけどね、保険者には返しながら被保険者には返さない、という形がおかしいんだよ。私は実際にある病院で個別指導を受けた病院を知っていますけれど、そこでは、保険者にしか返してないですよ。被保険者には一切返してない。こういう、被保険者からしたら不当な扱いを受けているのに、それが、それでいいんだ、とか、しょうがないんだ、という話にはならないでしょ。
【厚】ただ、事務が回らない、というのが大きな問題だと思うんですよ。
【交】じゃあ、回らないかどうか、という話を実際に議論したことがあるの?保険者と話をしたことはあるの?
【厚】それは、しますけど。
【交】その話の中で、保険者も、被保険者に返すのは、まあしょうがないな、ということになったんですか。保険者がたいへんだから、被保険者に出すのはやめよう、ということになったわけですか。
【厚】そういうわけではないですが・・・
【交】とにかく、事務量がたいへん、という以外に理由は全くないんでしょ。
【厚】ただ、それは非常に大きな理由ですよ。
【交】それ以外に理由はないでしょ。
【厚】まあ、事務量の増大、というのが非常に大きな理由ではありますし、・・・
【交】保険者には返しているんだから、被保険者に返さない理由はそれ以外にはないですよね。
【厚】まあ、事務の増大というのが非常に・・・
【交】それだけですよね。
【厚】・・・
【交】それで、各保険者当たりに、年間何通出さなければいけなくなるんですか?事務量がたいへんだというなら、具体的な数字を出してみて下さいよ。
【厚】それは、一月に少なくとも100件や200件ではないと思いますけどね。
【交】思うじゃなくて、数式を言って下さいよ。
【厚】それは、わからないですよ。
【交】個別指導を受けたときに、医療機関は保険者にお金を返すとき、どこかが通知を出しますか。出さないでしょ。医療機関に個別指導をした厚生省が、保険者に返せ、というから返しているんだから、厚生省が保険者と同時に、被保険者にも返せ、という話をすればいいんじゃないのか。
【厚】医療機関に対して言え、ということですか。
【交】どうしても事務量がというなら、そういう方法もあるんじゃないか、という一つの提案だよ。だって、保険者には通知を出さずに、その場で言って返させてるんだから。
【厚】それは、非常に、医療機関の反発が強いんじゃないですか。
【交】厚生省が、個別指導でも被保険者にも返せ、ときっちり言ってないから、この千葉県のような回答が出て来るんだよ。それが実態でしょ。被保険者にも返さなければいけない根拠になるものをきちっと大綱の中に入れたら、こうはならないんだよ。
【厚】うん、うん。
【交】厚生省が根拠を与えればいいんだよ。千葉県は根拠がないからやらない、と言ってるんだと思うよ。だけど、厚生省は被保険者には返さなくていい、とは考えていないんでしょ。
【厚】ええ。
【交】とすれば、その方法を考えなきゃいけないでしょ。返すべきルールをどう作るかだよ。根拠を作れば医療機関は返さなきゃいけないんだよ。余計な診療やおかしなことをやっているから返させられているんだから。根拠を作るつもりはないの?
【厚】現実的には難しいですね。
【交】何が難しいんですか?
【厚】事務量です。
【交】なんの事務量?
【厚】保険者の話であれば保険者の事務量、医療機関の話であれば医療機関の事務量、ですよね。過払いと言ってもいろいろケースがありますからね。ひどいケースもありますし、担当者の勘違いで起こることもありますから。
【交】これは、理由はどうであれ、保険者に対して返還をする場合に、被保険者はどうするのか、ということだからね。当然、被保険者にも返さなきゃいけないでしょ。
【厚】返すのは、それは、返さなければいけないと思います。それは不当利得なんですから。当然、返還請求がある、というのも当然だと思います。ただ、それを実際に、全て義務化するかというと、そこまでは難しい、と申し上げているわけです。
【交】義務化という話以前に根拠がないんだからやらない、と千葉県は言ってるんでしょ。だから、根拠を作ってくれ、と言ってるんだよ。根拠を作って上げなきゃ、患者はどうしたらいいんだよ。
【厚】・・・
【交】千葉県のケースはご存じですか?
【厚】いえ。
【交】ある人が、千葉県に対して、自分がかかっている病院に不正請求があるんじゃないか、と県に言ったら、県が「ちょうどその病院に個別指導にはいるところだ」ということで「あなたの情報もいただいたので、あなたの関係のカルテも一緒に含めて個別指導に入ります」ということだったので、その人は情報提供をされたわけですよ。つまり、ちょうどタイミングよく電話をしたから、県の個別指導への協力をされたわけですよ。ところが、県は、個別指導をした後、なんにも本人に教えてくれないわけですよ。そうなるでしょ。今のように、保険者だけに返させて被保険者には通知すらしない、という制度では。本人は、電話されたのは、お金を取られ過ぎているんじゃないか、返して欲しい、という趣旨だったのに、情報提供しても、何にも情報が来ない。つまり、本人がいくら払いすぎていたのか、いくら返してもらえるのか、も一切教えてもらえなかったわけでしょ。そういう問題がきっかけなんですよ。そういうのを解決して欲しいわけですよ。
【厚】うーん。
【交】それで、千葉県は僕らの指摘を受けて厚生省に聞いたんですよ。すると、監査なら教えるが個別指導は教えない、ということだったわけですよ。だから、監査も個別指導も同じじゃないのか、ということで交渉に来ているわけですよ。
【厚】・・・
【交】少なくとも、厚生省内部で、返還すべき根拠を作る、というような議論は全然ないんですね。
【厚】まあ、こういう話もありますので、そういう議論はしますけれど、ただ一律に義務化する、ということですと非常に難しい、ということです。
【交】なぜ、義務化がいけないのか、あなたの仰っていることが全然理解できないですけどね。
【厚】いけない、と言ってるわけではないですけどね。
【交】義務化できない、のは何故なんですか。
【厚】事務量です。
【交】医療機関がそのまま返還するという方法の場合は?
【厚】それはまた、別の検討が必要かと思いますが、それは、非常に医療機関の反発が大きいと思います。医療機関とすれば、過払いがあるかないか、というのがまだ、確定しているという認識がないと思うんですよね。
【交】でも、保険者には返すんでしょ。じゃあ、監査の時には、どういう通知を出しているんですか。いずれかは、確定するでしょ。その時に返せばいいわけですよ。
【厚】うーん。
【交】とにかく、保険者には返せ、と書いてあるのに、被保険者については何も書いてないからやらなくてもいい、となっているのをね、「保険者に返すときは、併せて被保険者にも返せ」と書けばいいんだよ。そういうことを検討してよ。
【厚】はい。
【交】前の監査の通知の時も、国会でやって動いたんだよ。また、必要ならば国会でも質問してもらうから。なかなか事務方では片が付かないんだよ。
【厚】・・・
【交】とにかく、持ち帰って、そういう提案があったということで議論してみて下さい。
【厚】それは、はい。わかりました。
【交】それからちょっと質問ですが、監査の場合は返還されるべき額があったら、保険者が被保険者に通知することになっていますが、これは全ての保険者で実施されていますか。例えば、1万円以上の過払いがあったときには通知する、という約束も実施されていないことが分かったじゃないですか。
【厚】そういうことについては、把握していないです。
【交】これも、実施していない保険者がある可能性があるわけですか?
【厚】それは、把握していないので何とも言えないですが。
【交】つまり、監査で医療機関が保険者にお金を返す際には、被保険者にも払いすぎがあることが保険者を通じて通知するようになってはいるけれど、実際に実施しているかどうかはわからない、ということですか。
【厚】監査の場合は、取り消しもありますから、実施しているとは思いますが、まあ、把握はしてないのではっきりしたことは言えません。
【交】1万円以上の通知が半分以下しか実際やっていない、ということがわかったんですから、調査して下さいよ。
【厚】うーん。
【交】調査して下さい
【厚】はい。検討いたします。
【交】はい。


2:カルテ開示に関して
 厚生省はレセプトを遺族にも開示することを決めたのに対し、日本医師会などは遺族へのカルテ開示に消極的であるが、もし、脳死臓器移植のドナーの遺族からドナーの治療にかかるカルテ開示請求があった場合、開示するのかどうか明らかにされたい。


【厚】カルテの開示につきましては、昨年報告書が出たところでございますけれども、今後法制化するかどうか、内容をどうするか、ということについては、今、医療審議会の方で検討中でございますので、今のところ明確な答はないんですけど。
【交】脳死・臓器移植の場合もですか?
【厚】具体的に取り決めがないものですから、それをどうするか、ということについて医療審議会で検討中、ということです。
【交】脳死移植のドナーの場合に開示するかどうかを医療審議会で検討していますか?
【厚】はい。
【交】医療審議会が、最近再開されて1回だけ行われて、カルテ開示については、医師会ちゃんとやってるんだろうね、ちゃんとやっています、というようなやりとりがあっただけじゃないんですか。医療審議会に出ておられるんですか?
【厚】あの、すいません、私は出ておりません。
【交】医療審議会で、こんな話してないですよ。医療審議会で検討する、とあなた言ってるけど、医療審議会では検討してないでしょ。
【厚】いや、カルテの開示については検討項目に入っておりますので、・・・
【交】カルテ開示について、ではなくて、もっと具体的なことを聞いてるんですよ。質問には、厚生省は遺族への開示については消極的だが、脳死臓器移植は既に始まって進んでいるわけですから、そこでは何かしらの、判断が下されているのではないか、と思って聞いているわけです。
【厚】私、臓器移植対策室の企画法令係の衣笠と言いますが、臓器移植の関係に関しては、臓器の移植に関する法律、と施行規則の中で、まず、記録の作成義務、ということで摘出の医師に義務づける。それを保存させて、ある一定の者に対しては開示する、個人の利益を害するおそれがないときは開示する、ということになっておりまして、一応その事後的審査というか透明性というか、そういう観点から担保されている、という認識ではあるんですが。あと、カルテを開示するかどうか、とは別に、臓器移植法の世界の法体系の中で、事後的な閲覧、というような話は一応はある、ということです。
【交】話をごちゃごちゃにしないで下さい。今はカルテの話をしてるんですよ。いかにも開示されているように言ってるけれども、あれは、施行令によって作られたこういう書類を作って、こういう書類について開示するかしないか、というだけの問題じゃない。今は、カルテの話だよ。
【厚】まあ、もちろん、カルテではないですけれど、当然。
【交】カルテのことを聞いてるんだから、カルテのことを回答して下さいよ。施行令にはカルテのことについては何も書いてないでしょ。いかにも開示されている、みたいな言い方をしたらいけませんよ。
【厚】ああ、そうですか。
【交】だから、カルテはどうなんですか。
【厚】今は、カルテについては何も決まりがありませんので、それは医師の判断、ということになります。
【交】脳死臓器移植は、遺族にカルテを見せなくていいんですか。見せる見せないは医師の自由と言うことですか?
【厚】今のところは・・・
【交】ドナーの家族は、医者の判断によってカルテを見られないことがある、ということですね。
【厚】脳死判定の記録書とか、臓器摘出の記録書に関しては閲覧を求めることができる、ということですが。
【交】カルテはダメなんですね。
【厚】カルテはないですけどね。
【交】自分の書いた承諾書を見てどうするんだよ。
【厚】承諾書しか添付されていないわけじゃなくて、いろんな情報が一応あるわけですよね。脳死判定の結果とかですね。
【交】判定結果なんか全部出ているじゃないですか。治療の中身についての記録については一切そこに含まれていないでしょ。
【厚】脳死判定に至るまでの治療経緯、ということですか。
【交】そこを言ってるんだよ。見せるのか見せないのか、あらかじめ質問を出しているんだから、はっきり答えて下さいよ。ドナーの遺族からカルテが見たい、という申し出があったときに、見せるのか見せないのかを国民に分かるようにはっきりしてほしいんですよ。
【厚】それについては、医師の判断、ということです。
【交】ということは、医師の判断によっては、ドナーの家族はカルテを見られないことがあると言うことですね。
【厚】そうです。
【交】それでいいんですね。
【厚】はい。
【交】横に座っておられる方も、臓器移植対策室の立場からもそれでいいんですか。
【厚】それでいいと思います。
【交】遺族にカルテを見せないこともありうる、ということですよね。
【厚】それは要するに、治療経緯ですよね。カルテ、というのは?
【交】まあ、治療行為でしょうね。病院が持つ情報一切でしょうね。
【厚】通常の治療行為は脳死移植とは関係ありませんので。脳死移植制度について、特に規定をおいているというのは、移植医療というのは国民の皆さんのご協力を得るということが必要なので、特に透明性を担保する必要があるということですから。
【交】と言いながらも、カルテは遺族に見せないということですね。
【厚】そこは、先ほども申し上げたとおり、臓器移植制度の中でちゃんと担保している。臓器移植に関連するところでは、ということですが。
【交】カルテを見せるんですか。
【厚】カルテに関しては、先ほどこちらの人から回答があったとおりです。
【交】そういう意味では透明性は確保されないですね。カルテを開示しないということは。公平、公正であったかどうか、透明性を確保するという建前になっているけど、あなたたちが言っている臓器移植法に基づいて作る書類だけを明らかにしたら透明性が確保できると思っているわけでしょ。
【厚】一般的な治療経過ということですと・・・
【交】治療経過も含めた一切の資料が透明性には大切でしょ。結果も含めてですよ。カルテは入院から退院するまで、通院ならその間の全てでしょ。医師の処置内容もあれば看護婦の記録も全てでしょ。透明性を確保していく、という建前であれば、当然、臓器移植法から言えば、遺族から明らかにして欲しい、ということがあれば、開示の方向で臓器移植対策室も動いて当たり前じゃないですか。
【厚】カルテというのは、そもそも一般的な治療のために作成するもの、というように認識しているんですけれども、先ほどの繰り返しになりますが、臓器移植の透明性については、臓器移植制度の中で担保している、と認識しておりますので、別途、カルテを開示するかどうか、というのは、まさに一般的な治療行為や治療経過の話だと思うんですけどね。
【交】そうじゃないよ。真に公平性が保たれているか、適正にやられているか、というためには、最終的に遺族が納得しなければダメなんだよ。
【厚】一般的な治療行為としてですね。
【交】脳死判定が終わった後、家族は遺族になるんですね。
【厚】そうです。
【交】脳死判定が終わった後、遺族に説明と科しないんですか?
【厚】そりゃ当然、脳死判定にはいるまでに、当然承諾を得る段階で、説明はしています。
【交】脳死判定をした後は?遺族にはしゃべらないんですか。
【厚】そこは、コーディネーターが、遺族に対してちゃんとホローしていくと思います。
【交】そこで説明を受けるときに、遺族がカルテを見ながら説明を受けたい、と言ったときにどうなるか、という話なんですよ。それはダメなんですか。それは保障していないんですね。ある種ダメなんですよね。ダメな場合がある、ということはダメなんですよね。医者が嫌がったらダメだ、ということですから、つまり保障してはダメなんですよね。ダメを変えるつもりもないということですよね。
【厚】でも、それは、普通の通常の救命救急治療ですよね。
【交】それは、わからないですよ。救急治療のことしか書いてないかどうかは。
【厚】臓器移植制度の観点ではないですよね。
【交】一人の人間に施される医療ですから、一連の話ですよね。きちんとしてくれたのかどうかは、遺族にしか確認できないですからね。
【厚】それが、確認できるかどうか、という話ですよね。
【交】だから、きちんとした救命治療をしてくれたのか、ということを遺族は見ることができない、ということですね。
【厚】それは、一般的な治療の話ですから。
【交】要するに、保障されていないということですね。見たいと、いう遺族にもカルテは見せない、という回答ですね。ドナーの遺族にカルテを見せないということですね。
【厚】全部見せない、と言ってるわけではないですが・・・
【交】何でですか、厚生省としては何の保障もしていないじゃないですか。
【厚】制度としては今はない、ということです。
【交】じゃあ、今後は検討していくんですか。
【厚】今後は、カルテ開示全般の問題としてですね・・・
【交】カルテ開示全般は遺族には見せない方向だから、臓器移植の方はそれでいいのか、って聞いてるんですよ。厚生省は遺族のことについては検討すらしていないでしょ。
【厚】あの時はそうだったですよね。
【交】あの時は、って、今は検討しているんですか?
【厚】いやちょっと・・・
【交】こういう具体的な問題が出てくるからね、遺族への開示にも取り組まなきゃ整合性が合わなくなって来るんだよ。これはダメだよ、これだけはいいよ、というのもおかしい話だからね。やっぱり、治療をきちっとやってくれているのか、というのが臓器移植でも一番気になるところだからね。遺族にも開示できるような方向で、一度検討して下さいよ。


3:支払い窓口でのレセプト相当の詳しい明細書提示について
 国立病院・療養所の一部負担金支払窓口で、処置名、薬剤名、検査名などの正式な名称と、数量、単価などが記された詳しい請求明細書を希望する患者に発行努力するよう指導せよ。直ちに実現困難ならば全国立病院・療養所からモデル病院を選びこの為の予算措置を講ぜよ。


【厚】支払窓口のレセプト相当の医療費の詳しい明細書の提示を、ということですが、これにつきましては、国立病院・療養所につきましては、従来から窓口において医療費の明細書を発行するよう指導してきたところであります。平成8年からは、医療費の詳細、基本診療量、検査料、投薬量について全体の医療費の額、保険負担、自己負担、が明記された明細書に切り替えるようにしてきております。それで、レセプト相当の詳しい提示につきましては、情報公開の流れ、という中で、医療情報の開示も重要である、と認識しておりまして、今後、国立病院全体の病院情報システム等の情報化の整備の中で、専門家の意見もふまえながら検討していきたいと、考えております。まあ、中身としては、前回と同じ回答になるんですが。
【交】いつから検討するんですか。
【厚】国立病院につきましては、平成16年度に国立行政法人化されるんです。その中で、情報システムなどの様々な問題がありまして、医療体系なども今まで使っていたものを全部変えるような話になってきますので、全体的に考えないと、というような状況になっておりまして。
【交】平成16年までは、この問題は検討しないということですか。
【厚】具体的な時期は明言できませんが。
【交】厚生省としては、詳しい明細書の提示をできればしたい、と考えておられるんですね。
【厚】一応、自分たちの部内の中では、そういうことも重要だ、という認識は持っております。
【交】モデル病院なんかを設定してやっていくような検討はもうしない、というこですか?
【厚】現段階でやっておりませんし、ですから、先ほど言った話もありますので、そういうところには、おそらくつながらないだろう、と考えております。この部分だけをとらえての話ですが。
【交】逆に言ったら16年度からはやれそうだ、ということですか?
【厚】いや、そこまではっきりとは、今、この場でお答えすることはできないんですけど。
結果としてどういう形になるか分からないので、無責任な発言はできませんので。
【交】やる気を持ってる、ということなんでしたら、そのやる気で厚生省はできると思うんですけどね。
【厚】ですから、やる気と認識は持っている、ということは先ほどから申し上げているとおりです。


4:レセプト開示について
(1)前々回の交渉より厚生省の担当官は「被保険者からレセプト開示請求がなされた後でも、医療機関から返戻請求があればコピーをとらず返戻して良い」と発言した。その回答が厚生省(社会保険庁)の正式な見解かどうかを確認すると、「省(庁)としての見解ではない」などの曖昧な回答が続いた。厚生省及び社会保険庁の見解をはっきりと示されたい。


【厚】医療機関から返戻請求があった場合、コピーをとる必要があるかどうか、ということでございますけれども、レセプトの開示請求ということにかかわらず、保険者において、診療報酬の請求に対して適正な支払を行う、という観点から、保険者において、必要に応じてコピーをとっているものというように考えております。考え方の整理としまして、レセプト開示請求がなされた後に、返戻請求があった場合にコピーをとらなければならない、ということではなくて、レセプトの返戻があった場合の当該レセプトの診療報酬の請求に対してどう適正に支払っていくかという観点で、必要に応じて、保険者の判断でコピーをとるかとらないか、とっておく必要があるかどうか、を判断されるべきもの、ということになるかと思います。
【交】とらなくてもいい、ということですか?
【厚】いや、とらなくてもいい、とは全く申し上げてなくて、保険者の方でとる必要がある、というご判断があれば、それは、とっていいということです。
【交】厚生省としては、とってもとらなくてもどっちでもいいということですね。
【厚】うーん・・・
【交】そういうことですね。
【厚】とってもとらなくても、ではなくて、そこは保険者の判断で、必要に応じてご判断されるべきだということです。
【交】保険者の判断に任せる、ということは、厚生省としてはどっちでもいいということでしょ。
【厚】どっちでもいい、とは申し上げていません。
【交】じゃあ、なぜ保険者に判断を決めさせるのですか。
【厚】だから、保険者が支払うわけですよね。
【交】今、聞いているのは、コピーをとるかとらないかですよ。このケースの場合、コピーをとるかとらないかは、保険者の判断に任せる、とおっしゃられたんですよね。
【厚】この場合の、というかですね、個々のケースについてコピーをとって確認するかどうかは、だから、逆に言えば、そういう場合についてコピーをとっておくケースが多い、と考えられますけれども、そこは、必要に応じて、保険者の方でコピーをとっていただきたい、ということになるかと思います。
【交】どういうことですか?逆に言えばというところがよく分かりませんが?
【厚】逆に言えば、必要性ということについて、申し上げておりますが・・・
【交】あなたは、以前、一旦、この交渉の場で、コピーをとらなくて良いと言ってるでしょ。でも、個人的見解だ、ということだったので、今日、改めて聞いているわけですよ。それで、今はとらなくてもよい、から、とってもとらなくともよい、に変わったわけですね。ただ、保険者がとるべきだ、ということも厚生省は言わない、保険者に任せるということですから、以前は、とらなくてよい、だったんだから、厚生省としては、話は少し変わったということですね。
【厚】開示請求があった後に、医療機関から返戻請求があれば、コピーをとらなければならない、ということではなくて、診療報酬を適正に支払うという観点で、保険者において必要に応じてコピーをとる、という流れで今もなっている、というように考えている、ということでございます。
【交】だからね、レセプト開示が始まる前だったら、わからなかっただろうけれども、レセプト開示をするように通達をして初めて生じた新しいケースなんですよ。レセプト開示を通達した後に起こった新しいケースで、厚生省が改めてどう判断するか、ということで、従来こうしていました、という話ではないんですよ。従来は開示してなかったんですから。
【厚】医療機関から返戻請求があった場合のコピーをとるかどうか、ということについて従来の話をしているわけであります。
【交】そりゃそうなんだけど、こちらが言ってるのは、開示請求した時点にあったレセプトも返戻後のレセプトも両方とも開示するべきだ、と言ってるのであって、ここのところに話が戻らないと、コピーをとってたかどうか、という話にしかなってるんだよね。
【厚】そういうご質問になっておりますから、答えております。
【交】あなたが、コピーをとらなくてもよい、とあなたが言ったからそういう話になってきてるんだよ。コピーをとらなくてもよい、ということになれば、出させる、という話にならないですからね。
【厚】でも、レセプトの開示請求、という中では、既にお答えしておりますけれども、レセプトというのが何か、ということになりますと、返戻前のレセプトというのは開示請求の対象にはならない、ということは繰り返し申し上げておりますけれども。
【交】私たちの感覚から言うと、この前の議論からすれば、不正請求を防止する、という観点も入ってしかるべき。ところが、それは全然別の所がやっているわけですから、私たちとは関係ない、というような感じが前回のご回答でしたよね。そんなやり方では、本当に不正請求を防止できるのか、ということですよね。今、医療費の問題が非常に大きなテーマになっているわけで、だからこそ、自己負担をもう少し増やせ、とか何とかの議論になっているわけでしょ。そういった機能がこのレセプト開示によって、かなり効果を上げる部分が僕はあると思うんだけれどね、それ自体は、確かにコピーなんだから、前のものかも知れない、だけども、そこに付随していくもの、として併せてそれを開示することが可能なんだ、ということを、新たな通達として出さなければいけないんだよ。一片の通達による、その防止効果というのは非常に高いと思うわけだよ。それを、なぜか、あえてあなた方は拒否しているわけだよ。そこが理解できないんだよ。
【厚】・・・
【交】河野さん、あのね、レセプト開示が始まったり、情報公開法ができたり、という情報の開示の流れの中で、こういう問題はいろいろと起こってくるわけですよ。それでね、あなたの言ったとおりで運営されていくと、結果として次のようになる、ということは理解していただけるかと思うんですけどね。つまり、結果として、被保険者からすれば、レセプト開示を請求したその時点において保管されていたレセプトとは違うレセプトのみが開示されることがあり得る、ということでしょ。今の話だったら。
【厚】はい。
【交】それでいいんですか?ということを厚生省の見解としてずっと確かめてきているわけですよ。今までは、「それでいいんだ」と河野さんは言ってきたけれども、但し個人的な見解で厚生省の見解ではない、と言ってこられたから、厚生省の見解はどうなんですか、と改めて聞いているわけですよ。だから、今の回答が、厚生省としての、または社会保険庁の見解なんですね。これから、情報公開法でも、公開請求、開示請求とか出てくると思いますが、請求した時点に保管されているものとは、全く違うものが、しかもそれだけが出てきて開示されることがあり得る、ということを許すわけですね。それでいいということですね。そこの確認だけをずっと言ってるんですよ。今の話はわかりますね。
【厚】はい。
【交】河野さんの話だと、そうなるということが分かりますね?
【厚】はい。
【交】河野さんの見解だったらそうなりますね。
【厚】はい。
【交】それでよしとするかどうかを、僕らは厚生省に確認しているわけですよ。
【厚】レセプトの開示請求というシステムの中ではそうならざるをえない、ということです。
【交】よしとするんですね。
【厚】よしとする、というのは・・・
【交】レセプト開示請求が始まった時代で、それでいい、と言うんですね。それは本当に厚生省の見解なんですね。課長に確認した話、ということで承っていいんですね。あなたは前回は、もう少し上の人に確認する、という話だったから。それは、誰に確認したの?
【厚】この今回の件としては、特に国民健康保険課長には確認してないんですけれども。
【交】前に、個人的な意見だから、上の人に確認します、とあなたは言ったんですよ。
【厚】・・・
【交】じゃあ、誰に確認したの。
【厚】・・・
【交】前に確認すると言ったでしょ。議事録だってそうなっているし。あなたは、個人的な見解だから、って確認するって、あなた言ったでしょ。
【厚】・・・
【交】誰に確認したのか、だけ答えて下さいよ。誰に僕たちは確認すればいいの?
【厚】・・・
【交】前は、厚生省も、社会保険庁も、個人的な見解だ、ということだったので、上の人に確認していきます、ということで、今日を迎えているんですよ。確認したんでしょ。してないの。
【厚】・・・
【交】確認したのか、してないのか、どっちなんですか。
【厚】・・・
【交】河野さん、どっちなんですか。あなたは上司に確認してこられたんでしょ。
【厚】あのー、課長までは確認してないです。
【交】じゃあ、どなたに確認した回答なんですか?
【厚】まあ、直接の上司という意味では、課長補佐がありますので・・・
【交】だから、それは誰なんですか?名前は?
【厚】名前を申し上げるのは・・・
【交】それは、責任ある回答にならないよ。
【厚】そういう意味では、厚生省の見解というのは、まだ課長なりまで確認しておりませんので、厚生省の見解、というのはご回答をこの場ですることはできない、ということです。
【交】何を言ってるんだよ。前回もあなた同じ話をしてるんだよ。
【厚】・・・
【交】そういう記憶がないとでも言うの?
【厚】・・・
【交】なんで、そんないい加減なの?あなた、前回、至急確認をして、とあなたが言ってるんだよ。こちらは一生懸命テープおこしをして、改めて要望書を書いて、それを全部渡してるんだよ。
【厚】・・・
【交】僕らが勝手に作っている話じゃないよ。あなた自分で言ったでしょ。ちゃんとそうやって。個人的な見解だから、きちんと確認をとって回答します、という話になっているわけでしょ。
【厚】・・・
【交】河野さん!
【厚】はい。
【交】どうなんですか。
【厚】・・・
【交】黙っていたらわからないでしょ。
【厚】別に黙っているわけじゃなくて、どう言うかを考えているわけですけど。
【交】これは、そんなに難しい話ですか?
【厚】・・・
【交】長年、交渉をして来てますが、河野さんに関することは、いつもすごく無駄な時間がとられているんですよ。
【厚】・・・
【交】信じられないよ。あなたの態度は。厚生大臣宛に要望書を出しているのに、上に確認もしないで、責任ある回答にもなってない回答を持って来てどうするんだよ。
【厚】・・・
【交】そもそもあなたはナンセンスな回答をしているわけですよ。でも、個人的な意見だ、と逃げているから、確認しているんですよ。このナンセンスな回答でよい、と言ってる責任者はだれなのか、ということなんだよ。
【厚】・・・
【交】今、直ちに行って確認して来てよ。あなたのために時間がなくなると他の議論ができなくなるんだから。補佐を呼んでくるとか。
【厚】今、この時間はちょっとおりませんので、申し訳ありませんが、ちょっとお時間を頂きたいと思います。
【交】次回は、必ず、課長の確認をとるんだな。
【厚】はい。課長の確認をとります。
【交】あなたが異動しても、次の担当の人に必ずそのことを伝えてよ。
【厚】はい。
【交】それと、あなたの直接の上司の補佐の名前は誰なんですか。
【厚】梶尾と申します。


(2)平成9年度末、10年度末のレセプト開示状況の集計結果に関する都道府県別の開示実施保険者数や開示予定保険者数、都道府県別の開示請求権数や開示件数など、厚生省が把握している全てのデータを公表せよ。

【厚】都道府県別の件数、ということでございますけど、レセプト開示状況の全国状況ということで、既にお示しをしているところでございまして、都道府県別のデータということに関して、特に厚生省として公表をする、ということと、レセプトの開示を推進する、というのは必ずしも一致しないのではないか、ということで、特に今現在、都道府県別の状況について公表する、ということは考えておりません。
【交】こんなの、今までだったら出してくれていますよ。この交渉で持っている資料を出してくれない、なんてことはなかったですよ。河野さんに担当が変わってから、特にひどいですよ。出してくれない、ということは、議員に頼んで質問趣意書でやれ、ということですか?
【厚】・・・
【交】とにかく出さない、ということだね。
【厚】はい。


(3)前回交渉において、平成10年度末のまとめでは、前年度にはなかった「診療上の支障を理由に開示に応じなかったケース」が2件あるとのことであった。開示しなかった診療上の理由とは何か、明らかにされたい。

【厚】診療上の理由で開示しなかったケースが2件、とありますけれども、国保においては、12件だと思いますが・・・
【交】前にあなたが2件、と仰ったからですよ。
【厚】じゃあ、それは訂正いたします。12件です。開示しなかった診療上の理由、ということについては、把握をしておりません。
【交】どうしてだよ。それ。
【厚】例えば、診療上の理由というのがどういう病名か、ということまで、厚生省の方で、把握しなければいけないとは思っておりません。
【交】病名のことじゃないんだよ。例えば、本人に病名をまだ告知していないから、とか、開示できなかった理由、を聞けばいいんだよ。病名そのものを言え、じゃないんだよ。
【厚】じゃあ、診療上の理由というのに、病名を告知していない、という他に、具体的にいくつもあるわけでしょうか?
【交】それがわからないから聞いてるんですよ。
【厚】もしあったとしても、診療上の支障ということを具体的に厚生省の方で把握しなければいけないとは思ってございません。
【交】あなたが思ってるだけですか?厚生省の見解ですか?
【厚】はい。これは個人的な見解ではありません。
【交】レセプト開示の通達を出したときに、厚生省の課長が記者会見でどう言ったか知ってはりますか?「診療上の理由とは何か」という記者の質問に対して、課長はどう答えたんですか?
【厚】承知しておりません。
【交】告知の問題に限る、と言ったわけですよ。ところが、マスコミは朝日の社説をはじめどう書いたんですか?
【厚】・・・
【交】告知の問題で非開示なんかあり得ないだろう、とみんな書いたわけですよ。だって、請求した人に、「あなたには病名を教えられませんから開示しません」と言うのは、告知しているのと同じでしょ。だから、「その時、病名を言ってなかったから、その後、病名を言った後で開示されるだろう。」ということで、報じられているんですよ。だから、1年目は事実非開示がなかったでしょ。
【厚】はい。
【交】なのに、今回、本当に非開示が12件、診療上の理由で非開示、というのが理解しがたいわけですよ。どういうことか。どんな理由でどんな状況でレセプトを見せないと言っているのか想像できますか?考えられないでしょ。
【厚】非開示の理由について、保険者から被保険者に対して言う、ということではない、と思うんですけど。たしかに、おっしゃったように、「非開示の理由は診療上の支障です」ということはイコール、さらに支障をさらに生じさせる場合にもつながりかねない、ということもあるかと思いますので、そこは、そうではないと思いますが。
【交】個別のプライバシーに関わることを教えろ、と言っているわけではないんですよ。こうやって現実に開示されない場合がある、ということが出てきて、それがどんな場合なんだ、というのは当然、国民は知るべきですよ。
【厚】・・・
【交】何故、そういうことを言うかというと、そういう診療上の理由ということにかこつけて、本当は出したくないんだ、とか、そういうことが起こると困るから言ってるわけで、もしかしたら、前の年は0、今回は12件、先々どうなるかわからないけど、少なくともそういう数字が出てきた、というと普通の解釈でいうと、本人に告知していないから、という解釈にしかならないわけだけど、それ以外に本当なのか、という気もするわけですよ。レセプト開示の始まりだからこそ、きちんと掌握しておく必要があるのではないか、と言っているわけですよ。
【厚】診療上の支障というのが、本当かどうか、というのは?
【交】それにかこつけていることがあるんじゃないか、ということだよ。
【厚】ある意味で、保険者の方で、診療上の支障ということで非開示にしているときに、保険者の方で、かこつけているかどうか、ということは、一定、保険者の方で判断していると思うんですよね。
【交】なんで、そんなことがわかるんですか?あなたが勝手に思っているだけですよ。
【厚】診療上の支障が本当かどうかを判断しなければいけない、というのは大前提だと思うんですよね。過去に非開示となったものについて、本当にそうだったか、ということを保険者に確認するだけでは済まないわけですよね。それを主治医も含めて、もう一度念を押してくれ、ということをやれとおっしゃっているのでしょうか?
【交】どうして欲しいかと言うとね、この12件の保険者に電話でもしてね、どういう状況でどんなことだったんですか、と聞いて欲しいわけですよ。開示請求したけど非開示なんてあり得ない、と考えられるような記者会見を厚生省はしておきながら、12件あった、なんて簡単に発表していていいんですか?これがどんどん増えてきたらどうするんですか?「一度、まだ告知していないからと開示を一回は断られるけど、その後、病院へ行って告知をしてもらったら、その後もう一度開示請求したら開示されるんだ」と書いた新聞もあったでしょ。あれは間違いだったんですか?
【厚】うーん・・・
【交】この後、この人達はどうなったんですか?結局、その後病院へ行って告知を受けた後再度の請求で開示されたか、一度、非開示と判断したやつは、そのレセプトは永遠に非開示という扱いで隠してしまうのか、ということも聞いて欲しいわけですよ。そういう情報が欲しいんですよ。最初だから、知りたいんですよ。知りたいと思いませんか?
【厚】・・・
【交】あなたたちはどんな調査をしているんですか?どんな質問をしているんですか?全く件数の数字だけを集めているの?
【厚】はい、そうです。
【交】都道府県当たりの数字を上げているだけ?
【厚】はい。
【交】これは、国保だけで12件?
【厚】はい。
【交】他の保険者は?
【厚】健康保険組合の方では16件ほど。1年目にも11件ほど。政府管掌保険は平成10年4月から平成11年3月までで13件。
【交】政管の1年目は?
【厚】ちょっと今、わからないですが・・・
【交】ちょっと時間がなくなってきたので、次に行きましょう。


(4)レセプト開示に関する次の2点を要望する。
@コンピューターが導入されている医療機関から、単価205円以下の薬剤名等もレセプトに記載していくよう、各医療機関に通達していただきたい。

【厚】医療機関の請求事務の簡素化を図るという観点でそうなっていますが、今現在、医療保険についての審議会で検討項目となっています。
【交】時間がなくなってきているので、A番はどうですか?


A「レセプト開示請求が出来る」旨の広報を2度にわたって求めてきたが、厚生省は前回まで都内の一部の例を把握したに過ぎなかった。そこで何より国が積極的に広報していただきたい。と同時に、都道府県の広報の実態を把握して頂きたい。

【厚】プレスへの発表資料を厚生省ホームページの平成9年の報道発表資料分の所に掲載して欲しい、というご要望であるかと思いますけれども、これについては、各保険者において、被保険者に対するサービスとして行っているものである、ということ。それから報道発表資料というのは、その時点における情報提供という意味で、HPの場が設けられているということもございますので、今、掲載するということは考えてございません。それから、都道府県の広報の実態ということですか、保険者の広報の実態についてということですが、前回、事例をお渡ししましたが、特に、厚生省の方で、個々の保険者がどういう広報をやっているかということについて把握をするということは今現在考えてございません。
【交】ちょっと、この後にもまだまだテーマがありますから、時間がなくなってしまっているので、残念ながら議論ができないので、今回は回答だけ頂いておくことにします。


5:レセプトチェックについて
本年6月29日以降、東京新聞を中心に報道された柔道整復師の不正請求問題にからんで、厚生省保険局医療課長は「自治体毎に設置されている(国保連などの)審査体制の不備などの問題点は会計検査院に指摘されたとおりなので、本年度中には改善策を打ち出す方向で業界団体、健保組合などと協議している。」と話している。このような柔道整復師の不正請求・不当請求・誇大広告・申請書改竄などをどのように防止して行くつもりか明らかにされたい。


【厚】医療課の方からですが、誇大広告については、健康政策局の医事課の方からご回答したいと思います。6月29日の東京新聞の報道で書かれました柔道整復師にかかるものについては、会計検査院の指摘事項をふまえ、療養費の鑑定要項を明確にすることを平成9年に行いまして、また審査委員会の設置について昭和63年から行っているところです。平成10年の一部改正の施行に伴いまして、診療報酬の不正にかかる強化につきましては、本年の10月20日付で、柔道整復師にかかる療養費について対応評価、適正な制度運用を図るための通知について、専門的な改正を行っているところです。
【交】この件も、時間がなくなりましたので、今回は回答だけ頂いておきます。

以 上