第50回 厚生労働省交渉
(2001年4月20日)


<医 療 の 情 報 公 開 問 題 >

1.保険局の保険課、国民健康保険課、および、社会保険庁にそれぞれ以下に関して見解を確認したい。
(1)情報公開法によって公開請求された該当文書を、公開するまでの間に誤りがされ、過失修正するなどした場合、修正文書のみを公開するということはあり得るか。


【厚】社会保険庁の医療保険課の太田でございます。情報公開問題ですが、個別にお答えする前に、ご存じかと思いますが、ちょっと整理ということで申し上げたいのですが、情報公開法とレセプトの開示の関係なんでございますが、基本的にレセプトの開示は情報公開法に基づいて行っているものではない、ということはご認識いただいているでしょうか。
【交】はい。
【厚】それならば結構です。それで、問題の1番ですが、過失修正等々について、現実に色々検討させていただいたんですが、これはありえるんじゃないか、と考えています。当然形式的な面も含めまして、行政上の実質的な部分、例えばある政策を行うにあたって、やらないと決めている政策があって、その開示請求された行政文書には、やる、とかいうような何かしら誤解を招くような文書があって、かといって、情報公開法の非開示の理由によってはじくほどのものではない、というようなときには、その程度の修正があればあるんじゃないかな、というような検討をさせていただきました。
【交】そうすると、修正文書の取扱いに関しては内規みたいなものをお作りになる、という理解でよろしいですか。
【厚】そこまでは申し上げるところではないんですが、実際には情報公開法にはそういうことは書いてないですし、まだ、4月1日に施行されて、実績が上がってなくて、そういう内規を作れるほどの情報を十分もっていないと思うんですよ。ただ、情報公開法を運営していくにあたって、ノウハウを積み重ねて、必要があればそういうことになるかも知れないですが、現段階では、作るというようなことは申し上げられないんですが。
【交】誤りの内容によっては、修正文書だけを出すことの方がむしろいい、という場合があり得る、というお話しだったと思うんですが、そこの幅がいろいろで、修正する内容には色々なことがあるだろうと思うんですが、内容によるということは、なんか内規のようなものがないと、修正する前の文書も含めて出す必要がある場合と、修正した後だけでよい、ということがあるとすると、・・・
【厚】おっしゃることは、ケースによって裁量性が入ったりすることをなるべくはいじょしていかなければいけない、ということですよね。おっしゃっている意味は十分理解できますが。
【交】レセプトの開示も同じなんですけどね、そういうことが不正の温床になっていく、ということがありますから、そうするとやはり修正前のものもやはり出させるという基本姿勢がないと、いろんな屁理屈を付けて変えてくる可能性はあるわけでね、そこら辺の見解を問うているわけですよ。だから、具体的に言わないとまずいんだろうと思うんですが。
【厚】うちが単独で、というのもあれですし、総務省さんなんかが、実際に運用されるにあたって今後考えていかれることなのかも知れませんが。
【交】そうすると、そういう事例が重なってくると、そういうものを考えてくることがあり得る、ということでよろしいですか。
【厚】そうですね。

(2)正規の手続きで開示請求されたレセプトに、請求を受けてから公開するまでの間に「誤りがあったので訂正したい」と医療機関から申し出があった場合、その該当の元のレセプトのコピーをとった上で返戻し、開示請求者には、元のコピーと訂正後のレセプトの両方が知らされるべきであると考えるがいかがか。

【厚】2番目ですが、訂正前のレセプトについても知らせるべきである、という従来からのご質問だと思うんですが、基本的にはスタンスとしては従前申し上げている通り、返戻前のレセプトについてはですね、開示の対象とはしていない、という、これは従前通りのお答えをさせていただきます。
【交】従前通り、とおっしゃいますが、訂正前のものは出さないでよい、というのはどこかに書いてあるんですか?私たちは確かに口頭ではうかがってきましたが、そうおっしゃる根拠にしているものがあるんですか?
【厚】・・・
【交】あなた方は解釈だけで言ってるでしょ。つまりレセプトというのは、あくまでも最終的に出された一枚だけがレセプトなんだ、というようなね。
【厚】そうですね。
【交】それで、その一枚だけを見せればいいんだ、と言うわけですけどね、その訂正前のレセプトにはいろいろなことが入っている可能性があるわけですよね。
【厚】うんうん。(笑)
【交】つまり今、日本の保険のシステムがどうこうと言われている中で、保険財政はどうしようか、という中で、この問題はとても大きなことなのではないか、と私たちは思っているわけです。皆様方も、おそらく、そこらへんのところは意見が異なるとは思えないんですよ。
【厚】ええ。(笑)
【交】レセプトの開示と言えば、最後の一枚だけと言うけれども、そこのところは全く無関係のものではないから、だから当然、前のものとどう違っていたのか、ということも含めてお出しいただくべきではないか、と従来からずっと言ってきているわけですね。事務的な話ではなくて、本来、なんで私たちがこのことを言ってるか、という主旨に立ち返って考えていただくと、これは本来は、なぜ訂正されたのか、という情報が実際に診療を受けた立場の者としては欲しいわけですね。
【厚】そちらのサイドとしては、ということですね。
【交】単純に計算違いなのか、あるいはなんか、実際に請求していた前のものそのものを削って修正して出してきたものなのか、そういうことって、わからないわけでしょ。
【厚】ただ、それは従前からも前回も議論させていただいてきたところですが、基本的には性善説的にわれわれは捉えざるを得ない、ということと・・・
【交】それでいいのかよ(笑)
【厚】捉えざるを得ない、ということですよね。(笑)あと一点は、レセプトの開示はサービスでやっているということで、権利として定められているわけではないので、そういったところまで立ち入って行けない、と言うところがあると思うんですね。これは、前回の交渉でも決着つかず、と言うところだったと思うんですが。
【交】ただ、そう言いきってしまうんじゃなくて、逆に、法的にはっきりした権利意識でやっているものではないのだから、だからこそ、前のものも含めて出せるんじゃないですか。
【厚】サービスという段階のままで範囲を広げていくとすると、逆にこちら側がもたない、というか、広げたことによって諸問題が生じたときに、権利ではなくサービスでやっている、それで責任がとれるか、というと、そこはとれない、どうしてもそこは慎重にならざるを得ない、ということがあると思うんですよ。
【交】サービスなんだから、やれ、と言わないで、できるところからやっていただいて良い、と言えないんですか。
【厚】できるところと言うのは?
【交】つまり、修正前のものを出すことができる保険者から、ということです。
【厚】保険者毎で整理できる問題ではないと思うんですが。
【交】だから、全部について、各保険者に通知を出して、出せるところから出してください、と言えばどうですか。つまり出せ、と言うんじゃなくて、出せるところは出してください、ということで、出すところが出てくるんじゃないですか。
【厚】ああ、そう言う意味ですか。
【交】つまり、交渉次第ですよ、と言うことになりますね。
【厚】当事者間のですね。
【交】あとは保険者が医療機関に確認して、それで出していいんなら出せるでしょうからね。
【厚】ただ、それは逆に言うと、国がそういうことを言っていくべきなのか、と言うことなんですよね。保険者毎に、ということはよく理解できるんですけど、それは、国から言うと、それはまたちょっと違うんですよね。
【交】たとえサービスにしても、これをスタートさせたのはやはり国からの通達からスタートしているわけですから。
【厚】むしろただ、国がレセプト開示を打ち出す前に実際に一部の自治体では、始めているところもあった、というのもありますし、非常に、先ほどの話しでも幅のある話で、おっしゃることもよく分かるし、一方で、一緒くたに議論すると方向性を間違う話しもありますし、デリケートな面もありますので、やはり、こういった問題に、どう保険者として対応していくのか、ということは考えるべきだと思いますけどね。
【交】この話とは直接関係ないかも知れないけれども、今のような形で、架空請求がばれたらまずいということで、自分の医療機関としてはチェックされたらまずいということで、意識的に修正してやった場合、という可能性でしか言えないけれども、そういう場合はあると思うんですね。そう言った問題というのは、実は、いろんな形で医療費の問題に関わっていて、それについて行政的には、あまりこれは関係ないからうちのセクションではないよ、とみんなそれぞれうちとは関係ないとおっしゃるかも知れないけれど、私たちの側からすると、非常にトータルにそういったことを感じて申し上げているわけで、皆様方の方は自分のことだけ答えれば、それで答えているという形になるんでしょうけれど、さっき言ったような、不正で修正をやっているかも知れない、という問題は、これは指導なり監査なりの問題でしょ、みたいな話し方で、関係ない、というような感じですが、はじめからそういった慣行を引いておけば、そういう問題はどこかで意識的に拾えてくる、ということもあり得るわけですよね。だから、皆様方が自分のところのことだけ考えていれば、全然問題がないようなことのように僕には聞こえますけどね。でも、そうじゃないと思いますよ。私たちは、修正前のレセプトが欲しい、という立場からしたら、自分が受けた診療の内容と、もしかしたら医療機関がかなり異なっているものを意識的にレセプトの変えたんだなと、レセプト自体を修正したんだな、ということは、そのことは結局、医療費のそのものの保険財政そのものに関わっている話になっているわけでしょ。それは、誰がどこでやるんですか、という話じゃないですか。自分のところとは関係ないかも知れませんけどね。
【厚】うちは、保険者ですから関係ありますけどね。(社会保険庁)
【交】じゃあ、あなたのところだったらどうするんですか。そういう問題には何か方法を持っているんですか。
【厚】少なくとも、できる範囲のことはやっぱりやってますよね。そのレセセンターに、医療費の適性化、という問題は、やっぱり財政が悪化する中で問題意識を持っていて、例えば、それこそ、レセセンターなんかは、医療費の過払いというのをなくそう、という観点からやっていますので、できる範囲で、保険者努力をやってない、ということはないですよね。
【交】今のようなことというのは、実は非常に重要な一つの心理的な規制をそこでは働かせる、という、「修正したときは前のレセプトも出さなければいけないんだよ」となったときに、そういうルールになっていれば、結局、そういう可能性もあるという話をするときに規制をする役割があると思うんですよ。
【厚】ただ、それは先ほど申し上げたように、レセプトの開示自体はサービスということになっているために、そこで踏み込んでいくためには、それはどうしても権利でなければいけない、あるいはそれは法律に記されていなければいけない、という問題になっていくわけじゃないですか。それは、もう水掛け論ですね。
【交】権利としてのレセプトの開示の方向性はどこかで検討されていたりしますか。
【厚】現段階では、法制化とか、という話には多分なってないと思いますね。ただ、情報公開法が出されたときの問題意識というか、情報公開法の考え方として、本人開示の問題だとか、個人情報保護の問題をカバーできていない、ということで、一方、今の個人情報保護法というのは、国の持っている電子処理に関する個人情報保護法ですので、その漏れた分については、各所管官庁において、今後検討していただくことになる、というのは、情報公開法が成立した段階で、審議の過程でいわれていますので、方向性としてはおっしゃる方向になるかと思うのですが、現段階において具体的にやっているかというと、それはないかな、という感じです。

(3)情報公開法を利用して、誰が何を開示請求したか、という情報が万一、漏洩されたことが明らかになった時、どのように対処するか。

【厚】3番なんですが、基本的には当然、情報の漏洩といった事態を招くことはあってはならない、ということなんですが、仮にあった場合の話なんですが、これは単純にですね、二つあると思うんですが、情報公開法においては、情報公開審査会の委員に罰則規定が設けられていて、それに多分基づくだろう、と、あと、国家公務員の立場として情報漏洩した場合、ということですが、それについては、国家公務員法の守秘義務が109条ですかに罰則が決められておりますので、それに基づいて処罰することになると思いますが。
【交】例えば、組合健保なんかでは、国家公務員的な取扱いになっているんですか?
【厚】組合健保については国家公務員のような取扱いにはなっていません。今のところはないですね。
【交】そうすると、そういう方が情報漏洩とかがあったときは、どういうことになるんですか。
【厚】情報公開法がそもそも組合健保の対象にはならないんですけども、今の段階では、情報を仮に漏洩しても何の手だても取り得ないですね。それもあって、今、国会で個人情報保護法が議論されていると思うんですね。
【交】具体的な例で言いますと、エイズのケースで、それが漏れていくというケースがあるんですよ。私たちには、そういう患者さんの話があって、そうやって漏れる可能性があるので、保険自体を使いたくない、というような訴えが非常に多いんですよね。だから、今は、身障手帳が出るようになって別のが使えるようになったんでいいんだけれども、もともとの保険自体は使いたくない、と言う。それに現場は対処できないですよね。そう言ったときに今後は、組合健保は情報公開法とは関係ない、と言うこともあると思うけれども、だけど、実際にはそう言うことで使えない、使いたくない、だけど3剤を飲むとするとものすごくお金は高くなるし、そう言った問題をどうしたらよいかが困っているわけですよ。
【厚】今出ている、個人情報保護法にかかっていきますよね。
【交】でも、まだ審議をやらないままじゃないですか。国民健康保険の人は地方公務員法が引っかかってくるからまだいいんですよね。抜けてるやつはどうするかなんですよね。漏れたことが明らかになるということが実は大変な事態でしょ。普通、漏らしても明らかにはならないですからね。
【厚】今の現状だけで申し上げさせてもらえばですね、組合健保も民間とは言えども、公的な正確を非常に帯びていますので、一般の批判にさらされやすい、そう言う意味では組合から情報を組織として漏らす、というのは普通は考えられないんですね。個人のレベルで職員の方が情報を漏らしちゃうということかなと・・・
【交】例えば、いくつかの会社が一つの組合健保を作っている場合だと非常に難しいんだけれど、一つの会社が一つの組合健保を作る場合がありますよね。これは、だいたい会社の社員がやるんですよ。そうすると、上司からの命令が強くなっちゃって、どうも、誰々さんの付加給付分がどうも多い、仕事を休んでいるわけでもない、外来通院でこんなに多いのはなぜだろう、とか言って、情報を上司が求めると、知らない間に漏れている、というのが実態なんですよ。今は、身障手帳も持っているから、そうすると逆に身障手帳もレセの中で番号で表示ができるようになっているから、そうすると、身障手帳もあるようだ、障害者雇用促進法で一定の障害者を採用するようになっているんだ、そうすると、きみ、もし障害者なら見せてくれよ、というような話が実際にあるんだよ。そういうふうに言われると本人はどう考えるか、と言うと、やっぱりちょっと出せないよね。それで、やめちゃうんだよ。言われたことでイコールやめるということになってしまう。あなた方はそんなこと聞いたことはないかも知れないけど、実際はそういうことが起こっている。HIVに感染している労働者がそれでやめて言ってる、と言う実態があるんですよ。そこはとても大事なことで、早く、個人情報保護法で、まだその内容もよく読んでいないので、漏れたときにどのように告訴告発できるようになっているのかわからないけど、本来は、漏れないようにすることが大事なことで、漏れちゃったらこうやれるよ、という話じゃないわけですよね。そこは誰が考えてくれるのかな、ということですね、だから、漏れないようにするために何か方策が講じられないのかな、という主旨が入っている質問だと思うんだけど。
【厚】まあ、明らかになったときに何か罰則があれば普通はそれが抑止力になって、漏れないように行く方向になっていくと思いますけど。
【交】殺人罪ならこうなるよ、とわかっていても抑止力になっているとは言えないじゃないですか。だから、実際にはそうはならないわけすよ。少しは抑止力にはなるかも知れないですけどね。そうすると、これは情報公開法の罰則規定があるので、みたいなことですね。
【厚】そうですね。
【交】これは、例えば、漏れたことがわかった場合、通常はどこへ通報したらいいようになっているんですか。
【厚】公務員だと、人事院だということになるんですかね。服務違反ですからね。地方自治体でいえば人事委員会とかですね。人事を司る組織に対して申し立てるということですね。
【交】この中で具体的にどこどこのセクションが、どこに訴えろ、と書いているわけではないんですか。
【厚】ないですね。違反のないようにも色々とあると思いますので、いわゆる、公務員としての基本的な原則に反している、という話になると、今申し上げたような独立した人事組織の方におっしゃっていただく、という話しなると思います。

(4)本人からレセプト開示請求があった場合、医療機関に確認を取らずに開示している自治体があった場合、これについて見解はいかがか。また、遺族にレセプトを開示した後、その事実を医療機関に伝えることは公務員の守秘義務に反すると考えるがいかがか。

【厚】4番は、自治体ということで、国保の関係かと思いますが、どういう形でされているのかは、こちらとしては承知していないんですが、いわゆる、レセプト開示の考え方につきましては、私ども通知でお示しした通りの見解なんですけれども、いわばまあ、それぞれの自治体の自治事務の中で運営されている、ということですので、あくまでも自治体の責任でやっておられることだ、ということでコメントさせていただきます。それから、公務員の守秘義務違反ですね、公務員の守秘義務とは何なのか、と考えたのですが、結局、秘密を漏らすことで、何かしら秘密を漏らされた方に利益の侵害があると言うことだと思うんですが、基本的に、遺族の方にレセプトを開示した後に、医療機関に伝えるということが何かしら侵害を行っているか、というと、これは利益の侵害にあたらない、と考えておりまして、そういう意味では公務員の守秘義務違反にはあたらない、というふうに考えているところでございます。
【交】だけど、例えば、医療ミスではないかと家族の方が思われて、亡くなった方のレセプトを見られて、それが、保険者から医療機関に通知がいく。裁判を起こすとか起こさないかというのは明記する必要はないわけですから、これは何かおかしいと医療機関の方に通報しているようなものですよね。
【厚】まあ、そういったケースがあれば、ということですね。
【交】そういうことがあるわけですよ。
【厚】ただ、個々別々のケースまで考えられないですよね、正直なところ。そういうことになるんだ、という話になると、遺族への方への開示をやめましょうか、という話にならざるを得ない。
【交】そうじゃなくて、医療機関への通知は必要はないんじゃないですか、と申し上げているわけで。出さないという話とは違うでしょう。
【厚】ただ、前回もお話をしたとおり、やっぱりサービスとしてやっているわけで、医療機関の方が作るわけで、作成者のために配慮して開示の旨をお伝えしている、ということも前回申し上げているところですよね。そういう意味では、信頼関係を一応成り立たせてやっているつもりでありますので、そういうことができないという話であるのであれば、それはこちらも困ってしまう、考えざるをえない、と言うことになると思うんですが。
【交】そもそも開示するのは、現在の診療をやっていることをより信頼関係を持った医療内容にしよう、ということじゃないですか。そのことが目的であったと思いますよ。それで、レセプトの開示をしよう、ということになり、それで診療上のよりスムーズにいい関係を作っていこう、と言うことが開示の目的だったと思いますよ。だとすれば、亡くなった方に対して、それをわざわざ医療機関に通知すると言うことの意味が、当初の主旨からすればはずせるんじゃないですか。
【厚】いい関係を築いていこう、という主旨・・・
【交】そういうことでレセプト開示しようというのが、そもそもの目的だったと思うんですよ。
【厚】うーん・・・
【交】うーんてあなた、以前は担当でなかったからわからないかも知れないけれど。
【厚】色々と開示を求める方の、要望というのは多岐にわたると思いますし、何を目的とされているか、というのも色々あると、ただ、目的に関わらず、亡くなられたご本人の情報ということで、どう考えるか、という話なんですよね。遺族については色々と当時も議論があって、死者のプライバシーという問題について、どう考えるか、これはなかなか統一見解とできないものが多いんですが、やはりそれは遺族には一定の配慮として見せるべきであろう、と、やはり関心が高いことも含めてですね、それは目的に関わらず必ずお見せする、というところはまあご理解頂けていると思うんですね。あと、医療機関への通知そのものには、ある特定の遺族のご希望としては、それはして欲しくない、というご主旨だと思うんですよ。目的によってというか内容によってですね。そういうときに、目的に関わらずお見せすることを前提に、医療機関に開示しましたよと通知をしている、という事実行為に関して我々としてはそれは、それぞれ医療機関と患者さんの遺族の両方に配慮して、サービスとしての開示をしている、という一種のそういうバランスの上で成り立っていますので、・・・
【交】それでは理由になっていないでしょ、と申し上げているわけでね。
【厚】あくまでも遺族へのレセプト開示というのは、それぞれに対して、作成者と亡くなった患者さんの遺族と両方に配慮しなければいけない、という中立の立場での配慮ですから・・・
【交】スタートした目的に立ち返る必要がある、と申し上げているわけで、そもそもなぜレセプトの開示をすることになってきたのか、というと、それは皆さんもよくご存じだと思うんですが、それに照らして、全然、亡くなられた方のレセプト開示請求があったよ、みたいなことを医療機関に通知する必然性はないにもかかわらず、あなた達が今おっしゃったことは屁理屈としか思えないですよ。バランスで、それぞれが作ったところだから、なんて、本来の目的はそうじゃないでしょ。そこをなんで遺族の方はそれが前面に出て来ちゃって、そのためにそれが理由で医療機関に通知する、ってね、そこはその場その場でうまく理由を変えていらっしゃるようにしか聞こえないでしょう。もう少し、レセプトの開示はこういうことで始めたんだよ、ということで全部それに照らしてやれば、医療機関への通知なんて必要性はないじゃないですか。全然、説明になっていないですよ。
【厚】・・・
【交】そもそもの主旨に帰ればいいじゃないですか。
【厚】遺族の方だけ取り扱いが違うじゃないか、とおっしゃっているわけですよね。ただ、じゃあ、一般のケースはどうなっているか、というと、結局のところ、開示・非開示の照会で医療機関の方にいってるじゃないですか。
【交】じゃあ、何のためにいってるんですか?医療機関になぜ、開示・非開示の照会はなぜするんですか?
【厚】それは、従前から申し上げているように、医療上の問題がないか、医療上告知等々する事に問題はないか、ということですよね。
【交】そういう診療上の問題でしょ。亡くなっている場合だと、診療上の問題はないわけですよね。それだから、診療上の問題がないものを、どうしてわざわざ通知する必要があるんですか、と聞いているわけですよ。
【厚】結局、遺族への開示というのは、本人というか生きている方とは分けて考えている、というのは事実なんです。と言いますのは、結局、生きてらっしゃる方に対して開示する場合には、まず原則本人、家族の方でも一定の制約を課す、と、あくまでも本人に開示をする、本人が知る権利というか知りたいとおっしゃる希望を叶うように本人に開示する、と、あともしできないと言う場合は、診療上の配慮としてだけ医療機関に確認する、と、まあ、そういうことですけれど、亡くなった場合にはですね、秘密というか、本人のプライバシーというのをかたくなに守ろうとすれば、誰にも見せない、と厳格に管理する、という考え方も一方であるわけですよ。ただ、それは、遺族の方、残された方々からの関心も含めて、やはり希望が強い、ということもあって、一定の範囲内については開示をする、という形にしているわけですよね。要するに、あくまでも生前の場合は本人に対する配慮としての開示であって、亡くなった場合には、本人に対して配慮は全くいらないのか、という話にはならない、死んだ方へのプライバシーはないがしろにされていいのか、ということでは全くありませんので、そこら辺も実はある意味考慮しなければならないんですが、それでもあえてなおかつ、遺族というのは特別な存在だと認めているわけですよね、認めて開示すると。いわば、死んだ方へのプライバシーにもある程度配慮しつつ、それでもやはり、踏み切らざるを得ない部分もあるののではないか、という見解のもとでやっています。ですから、ちょっと本人に対する開示という原則でやっていた場合と、亡くなった方へのレセプト開示するというのは、性格として異なってくるのかな、と、その中で、繰り返しになっちゃうんだけれども、今の手続き上は、いわば作成者である医療機関には事後に、事前の承諾はいらない、というのはおっしゃるとおりですから、通知をする、と、それに対して、その辺はちょっとお互いちょっと見解が違ってくる、という部分もあると思いますけれど、いわばまずは開示をした上で、全面的に無条件で開示を前提にした上で、事後にお伝えするということはご理解いただきたい、ということなんですけどね。
【交】それぞれに配慮している、というのは、僕らにしては言い訳にしか聞こえないんだけれど、こういうことをやることで医療機関が裁判になりそうな感触を受けたり、そのことのためにカルテを書き換えたり、実際しているわけですよ。そういうことで、レセプトの開示請求がありましたよ、と医療機関に伝えることによって、医療機関がカルテの改ざんをやる可能性とかが出てくるわけですよ。だから、あなた方は、医療機関への配慮、とおっしゃったけども、現実にはそういう側面もあると思います。実際にありますよ。カルテの改ざん、裁判では何回も問題になっていますよ。
【厚】・・・
【交】どうお考えですか?
【厚】やっぱり先ほども申し上げましたけれども、根本的には性善説的に捉えざるを得ない、ということがやっぱりあると思うんですよね。通知したことで、改ざんする、というのは、それはそれで別途、罪になるわけじゃないですか。
【交】そういうことを誘発させている一つの原因になっているんです。
【厚】・・・
【交】やっぱりこれはレセプトの開示の求めがあった、それを事後にしても通知した、これはどうも裁判できそうだな、だからカルテちょっと整えておいた方がいいな、という流れになっていることは事実なんですよ。だから、そこのところは誰が考えたって、どうもやばそうなケースだって、みんなわかっているわけですよ。現場ではね。だから、もちろんそれは、何も来なきゃわざわざ手をかけてやらなければいけない、ということにはならんけれども、レセプトの開示請求が来た、ということによって、それがカルテに連動して、きちっとしておかなければいけないよ、ということになってるわけですよ。普通に考えたら当たり前なんですよ、そういうことは。だから、そういう意味では、当該の亡くなられた方にとっては、そのことを通知するということがマイナス行為になっているわけですよ。絶対ということは言いませんよ。でもそういう可能性を持っているんですよ。だから、そんな通知をやる必要があるんですか、とそこを聞いているわけですよ。そういうマイナス面がないのなら、作成者への配慮として通知しますから、で済む話なら世の中本当に万々歳ですよ。それが、やっぱりそういう形に流れていくからマイナスになるんですよ、と、そこのところあなた方は知らないんじゃないですか、と、それをあなたは、性善説で考えています、と言う、それじゃあ、話ならないでしょう。
【厚】うーん・・・
【交】性善説でいくんなら法律はいらないんだから。
【厚】・・・
【交】本当にここ、考えてくださいよ。もう一回考える余地があると思うんですよ。実際の面が出てこないとあなた方考えないけど、カルテの改ざんの問題なんか、裁判の中ではいっぱい出てくるんですよ。いっぱいですよ。投薬量の変更なんかいっぱいですよ。全然投与されていないのに投与されたようにカルテに書いてあったりとか、あるんですよ。医療機関に知らせることで、そういうことを事前にやろうとする医者も出てくるんですよ。
【厚】・・・
【交】何とか、答えてくださいよ。
【厚】まあ、ちょっと、申し訳ない、あの、レセプトの開示の連絡を受けて、カルテ改ざんにつながっていると、まあ、ちょっとはっきりそういうふうに、我々として認識すべきなのかどうかは即答できないので、まあ、それはちょっとわからないですよね。具体的に訴訟の中でそういうケースが出ているんですか。
【交】ケースを出せば、それは考えてくれるんですか?
【厚】そういうケースがあるということであれば、そのへんはまた、教えていただきたいと思いますけどね。
【交】裁判記録みたいなものが出てくれば、考え直すということですか。
【厚】それはすぐに考え直すとか、即答はできないですけどね。
【交】事実があるかないかは別として、そういう道筋って考えられるでしょ。考えられませんか?あなたが医者として考えてくださいよ。レセプト請求があったと聞いて、やっぱりやばいと思っていたと、カルテを書き換えようと思えばできるわけですよ。医者の目の前にカルテがあるわけですから。そういう道筋がのこされてしまうわけですよ、これで。
【厚】まあ、どこまでね、そのー、リンケージさせて、レセプト開示の手続きをルール化するかという部分の話なんですけれど、・・・
【交】我々も、これはそういうことがあるんですよ、だから考えてください、というしかないわけでね。でも、カルテの改ざんの問題は、別にレセプトがどうこうじゃなくたって、ずっともう昔から医療機関がやっていることで、それがまあ、すごく明らかになって、病院側が敗訴になるなんてケースも実際にあるわけでね。
【厚】まあ、どういうんですかねー。
【交】まあ、じゃあそういうことにしましょう。5番をお願いします。

(5)請求時には公開請求の対象であった該当文書が、請求後「内容を吟味し直した結果、公文書にはあたらない」として、公文書リストから取り下げられることはあり得るか。

【厚】公文書リストからの取り下げは、基本的にはまあ、公文書リストに載せる段階で、当然、公文書であるかないかは当然精査しておりますので、それはあり得ないかと思います。
【交】ありえない?
【厚】当然、載せる過程で、開示すべき行政文書かどうかの精査というのは当然やっていますので。載っけている以上は、よっぽど致命的な過誤があったとか、何かもしかしたら想像つかないけどあるかも知れませんが、そういうのでもない限り、これは基本的に載っけているものは当然開示されるものである、と基本的には理解しています。
【交】そうですか。じゃあ、6番

(6)最近、患者がレセプト開示請求をした直後に、レセプトの請求そのものを取り下げた医療機関があった。保険診療をしながら、取り下げることに問題はないか、またこの際の自己負担分の返還はどうなるか。また、このようなケースの要求が医療機関からあった場合、保険者はどのように対処すべきか。

【厚】取り下げること自体について、保険者として云々できないところなんですよ。そのー、医療機関からレセプトを返して、と依頼があると、それはもう返さざるを得ないところですよね。
【交】だから、それでよろしいのですか?
【厚】はい。はいというか、まあ、返戻があれば返しますよ、とそれしか言えないですね。
【交】これに対して、どこかがおかしいですよ、と言う話ではない、と。
【厚】ただ、返戻を繰り返すような医療機関があったりしたら、それは結構入っているはずなんですよ、基金なりの方で、その情報というのはおそらく、当該関係部署などに行くことになるかと思いますので、そこらの仕組みを調べてこなかったので申し訳ないですが、返戻を繰り返すのはそういう意味で見てしまうこともありますよね。そういう意味で、全くそれが野放しになっているかというと、そうでは多分ないと思うんですが。
【交】これ、返戻だと、どこかでチェックして、どこどこの医療機関は何月分について何件返戻があったと、いうようなことを調べているところはないでしょ。
【厚】それは、とってないでしょうねえ。
【交】とってないでしょ。だから、感じでしかわからないですよね。
【厚】いわゆる二次情報的に入ってくるものですよね。レセプト自体は要はその、いくらお支払いすればいいのか、を見るもので、それ以外のところ、つまり本旨ではないところで、どういう取り扱いをしているのか、というのは、ちょっとわからないですよ。
【交】でも、まあ、あそこの病院はおかしいことをやっていないか、と、いうようなことを把握するのに、レセプトの返戻や取り下げの申し入れが随分があったと、あるいは差し替えのケースが随分多かった、とそういうものがわかっていれば、どうもここは多いよ、ということになるけれども、審査する先生方の、先生方のレベルの前に事務方がだいたいチェックしていきますよね、事務方はそういう形のチェックをやってらっしゃるんですか。
【厚】レセプトのチェックというのは、結局、適正な診療というか、何というか、適正な診療報酬の請求をしてきているかどうかをチェックして頂いているんで、そういう意味ではだから、もし、そういう観点というのがあるんでしたら、そのレセプトを違う目的で使うことを考えなければいけない、違う仕組みを考えなければいけない、ということになって、特に現状において、そのれせぷとはあくまでも診療報酬を請求するためのもので、適正な診療報酬の請求になっているかだけの形式チェックをやっていますので、別に二次的な利用等々にについては、現状においては利用していない、考えていないということです。
【交】だから、それはさっきの話じゃないけれども、そういうことを考えていく必要はあるんじゃないですか、ということが含まれているんですよ。ちょっと、自戒して、おかしいことはやれないな、と思うような、そういうふうなことを一つの方法として考えられてもいいんじゃないですか。
【厚】それは、法律関係を調べてみなければいけないと思うんですが、一点は、二次的に使うことがどうか、ということですよね。あとは・・・
【交】そういうものってさあ、何も、法律上どうのこうのとは違うんじゃないですかね。
【厚】医療機関に取り下げの例が頻発したら保険者の方も変だなあ、と思って、厳しくチェックするんじゃないですかね、その医療機関について。健保組合の方も、お金がじゃぶじゃぶあって、まあ適当でいいか、じゃなくて、できるだけ削りたい、という方向にいますからね、そういうふうに取り下げを頻発する医療機関があれば「これは変だ」というふうに普通は思うんじゃないですか。
【交】それは、一般論ではそうですけどね。
【厚】保険者は赤字ですから、何千億という赤字を抱えていますので、こういうのはすぐ目に付く、ということではまずやっていると思うんですけど。


2.レセプト開示について
(1)昨年12月の京都地裁の判決が指摘したように、被保険者本人がレセプト開示請求をして架空請求などを見つけ保険者に申し出た場合、保険者には事実の確認やレセプトを訂正する義務が生じると考えられる。ところが、保険者は簡易裁判所で架空請求が証明された場合でも、レセプトの訂正や、医療機関への返還請求をしないほど、全くそれらの義務を果たそうとしていない。至急、本来保険者が果たすべき役割を、各保険者に指導・徹底されたい。


【厚】京都の裁判については、一審の判決の内容については主文とかも読ませていただいております。具体的には今、控訴審の中で係争中ですので、その内容は、注視していってるという状況です。保険者としての義務を果たすという、という床との観点で、ここでは、今色々内容が多く含まれていると思うんですけど、やはりその、レセプトの訂正の部分とか、訂正という部分が、一つは裁判の中で争われている、というのが一点と、あと、返還請求しないとか、これはちょっと、京都裁判以外のことも含まれているのかな、と、だから、できればいろいろと教えていただいて、あと、指導・徹底、という中においては、具体的にどういうことを求められているのか、と今は保険者の役割において、まあ、裁判でも争われている、ということもあって、内容的には、どういうあり方がいいのかが議論されている中においては、ちょっと、状況としては、今すぐに何か指導・徹底というところまでは考えていないんですけどね。例えば、この簡易裁判所での架空請求での証明、というのは、少額訴訟があったということでしょうか?
【交】これは、確認をしていないんでね。今日はちょっと勝村君が来ていないんでね。
【厚】ああ、勝村さんの、そうですか。まあ、今は、ちょっと内容的にこういうことなんですけど、レセプトの訂正をする範囲内の保険者がそういう機能を持っているかどうかとかそういうのを京都では争っている、という事例なんですよね。まあ、内容的には非常に注目しておりまして、ただまあ、いずれにしましても係争中ですので、まあ、少し状況をふまえながら考えている、という状況でございます。

(2)レセプト開示によって、悪質な架空・水増し請求をしている可能性があるとして都道府県に届けても、全く動かず、届出者にも何の返答もしない例が頻発している。レセプト開示で、医療機関の悪質な架空請求を確認した場合の手続きについて、国民はどこにどのように届け出るべきか、また、自治体はどの部署でどのように対処すべきかを明らかにし、その内容をそれぞれ、国民、自治体に対し周知徹底されたい。

【厚】架空水増し請求でいろいろと書いていただいているんですが、まあ、考え方としましては、やはりこういうのがですね、ある場合に、まあ窓口としては、国民健康保険であれば都道府県の方になりますし、社会保険であれば社会保険事務局、これも都道府県単位で敷設される機関です。いわゆる保険医療機関に対する監査なり指導なり調査の権限等を持っておりますので、まあ、そういうところを個別の届け出というか、告発等があればご案内してそういったところに情報を集めている、ということです。ですから、窓口ということにつきましては、そういうところを窓口にしているということで保険者なりにそういう話があった場合にも、保険者の方からそういう機関をご案内しているということです。
【交】実際、それぞれどういう窓口の名前になっているんですか?
【厚】社会保険事務局という組織が各県毎にございます。
【交】社会保険事務所の中ですか?県の庁舎の中にあるんですか?
【厚】別の場所にあります。組織的には社会保険庁の地方支部局でして、それが各県に一つずつあって、その下に、社会保険事務所というのが都道府県の中にいくつかあって、事務局というのは東京では新宿にありますし。
【交】普通の人たちは社会保険事務局と言われたって、縁遠い存在でしょ。社会保険事務所に言えば、社会保険事務所が社会保険事務局にこういう事例があった、という話がいくとか、そういう風な話にはならないんですか?
【厚】そこはあの逆に、社会保険事務局の方に、ここにありますので、そこに言っていただくように。まあ、細かく言えば、昨年の地方分権化の関係で、もともと都道府県の中にありました保険課国民年金課、というのが国の組織に変わりました。それが社会保険庁の支部局と言うことで、それが47の都道府県にありますよ。
【交】地方に住んでいて、市町村単位くらいで言っていくところはないんですよ。
【厚】市町村に行かれて、話をされて、社会保険の関係で情報提供と言うことでしたら、じゃあ社会保険事務局というところがございますよ、という体制にはなっていますから。
【交】これもねえ、普通の国民には本当によくわからない、と言う感じでね、今、それぞれ通知がきて、本人には実際に払ったお金が保険としていくらかがだいたい来るようになっているでしょ、片方で領収書は自分で持っている、つき合わしてみると、どうもこれは違う、とわかるようになってきているわけですよね。これはすごくいいことだと思うんですけど、それをじゃあ、おかしいな、と思ったときに、どこへ行ったらいいのか、というのがよくわからないんですよ、一般国民は。せっかく本人宛に来るようになっているのに。そのあとのことを、どこへ言いに行くのかが、どこも宣伝していないしなにもしてないでしょう。
【厚】最終的に行政的には社会保険事務局というところが、医療機関の指導・監査をします、ということは法律で決まっていて、行政関係、県なり社会保険事務所なり、あるいは保険者なり病院なりはみんなそのことを知っていますので、むしろ逆に、そういうことを知ったら、どこへでもいいから声をかけてくれと、先ほど申し上げたとおり、声をかけてくれたところはちゃんと伝えます、という体制なんですね。ご存じの方は事務局に電話をかけてもらってもいいし、どこにかけてもらってもいい。私も実際、医療課の中でそういう電話を受けることも結構ありますので、そうするとどうするかというと事務局の方に連絡してください、と言っています。
【交】それはおっしゃることはわかりますけど、もう少し積極的に宣伝じゃないけれどもなんか出した方がいいと思いますね。ここまでいろいろと医療の問題が出ているところだからね。通知をもらっていながら、それを訴える場所が明らかになっていない、だから積極的に出された方がいいと思うんですよね。これに関して言えば。それこそ、いろんな形で医療機関にポスターを送ったりすることがあるじゃないですか。そこまでやるかどうかというのがあるけれども、少なくとも都道府県のレベルには、こういった書式で作って各医療機関に出してくれと、そういうのを見たら、これは言ったら何とかなるかもしれない、と思いますよ。そういうのが大事なことだと思うよ。
【厚】まあ、逆に医療費通知の話だと思うんですけど、まあ、それというのは、それぞれの保険者が様式を考えながら出しているものなんですけど、まあ、実際に出した保険者の住所とかが書かれておれば、そこの保険者に連絡を入れる、ということでも構わないんですよね。実際問題、そこの保険者から社会保険事務局の方に情報提供があって不正が発覚する、ということがあるわけですから、最近はそういうのが本当に増えてきています。
【交】それじゃあ、保険者の出す通知の中に、もし領収書とかなり齟齬があるようであれば、どこどこへお問い合わせください、というようなことを刷り込んでください、と、それはそんなに難しいことじゃないと思うよ、保険者としては。そんな形であれば、見た人は自分の領収書と通知した内容と違ったら、絶対にどこかに言おうと思っているし、簡単にあまりお金もかからない方がいいでしょうから、各保険者がせっかく通知しているんだから、その通知の中にそういう一項目を入れてもらう、というのは有効な方法だと思いますよね。
【厚】うん。
【交】ぜひ、ご検討いただけます?どうですか?
【厚】まあ、それは、保険者・・・
【交】だから保険者に対してですよ。あなた方がやるのは保険者に対して、でしょ。
【厚】はあ、まあ、考え方もあるので・・・
【交】あなた、少し態度が悪いねえ。積極的な提案をしてるときにねえ、まあ、とか、はあ、とかだけではねえ。
【厚】われわれ医療機関を指導する部局なんで、そう言われてもちょっと困るんですが。
【交】じゃあ、どこがやるの?
【厚】保険者指導と言うことでは我々なんですが、先ほど申し上げたように、保険者の方はわかっていますので、医療費通知なんかも保険者から送りますよね。だから送ったところにまず言う、というのが一般的じゃないかと。
【交】いや、一般的になかなか国民の中じゃ、ここにおられる方々の発想では、なかなか国民全体には具体的にはならないんですよ。
【厚】要するに保険者というのは、実際医療機関がどういう不正があったか、とか診療の実態までわからない、というのが実際の話ですよね、それが、医療費通知なりで仮にわかった場合、まず保険者に来て、保険者でこちらでは動けない話だ、ということもあって、ちゃんとそういう権限のある社会保険事務局につなぐ、という、そういうルートになっているんですよね。基本的には、保険者で一時的には受けた上で、そういう権限のあるところにつないでいくと。
【交】だから、一項目入れる、という話ですよ。
【厚】いや、まあ、一項目入れるというか、その通知の中に、というこですか。
【交】そうそう。
【厚】医療費通知の発送自体は、逆に社会保険事務局の方は全くわからないわけですよ。結局、医療費通知というのは、保険者の方からあなたはいくらかかりましたよ、と単にお知らせするための紙ですよね。それは保険者サイドで作っていますから社会保険事務局は、そういう個別の告発とかそういう話を受けて医療機関を監査・指導するところで、医療費通知というのは、全員に送りつけるもので、それは医療費通知で、よく誤解をするのは、そういう社会保険事務局なりの名前を入れたときに、この医療費通知は社会保険事務局が送ってきたものでここに電話しろ、と書いてある、と。国民というのは、送ったところがまず受けないと、いろいろ書くと、あなたが作っているんじゃないか、という方もおられますので、非常に誤解を招きやすいので、こういう個別の話というのは行政機関がどこで受けても、責任のあるセクションにつなぐ、という方が、流れとしてはきれいじゃないか、と。
【交】ただ、実際に自分はお金の領収書を持っているけれども、それが合わない、あるいはずいぶん高く払わされている、とこれはやっぱりおかしいじゃないか、と訴えるところはどこなのかな、というのは普通はわからない。
【厚】権限のあるところに訴えようと思うと、どこに権限があるのかがわからない、というのは全くおっしゃるとおりだと思うんですね。ただ、行政なり保険者なりが通知を出すときは、発行主がわかりますから、まずそこに聞かれる、という流れの中で整理をしたい、と。
【交】一般的にはなかなかわかりにくいですよ、と申し上げているので、それはどうしたらいいんでしょう。そちらの方で、もう少し保険者の方に対して、もう少しわかりやすくね。
【厚】医療費通知そのものには、疑問があれば健保組合なりに連絡ください、と普通は書いてあると思うので、まあ、領収書と見比べて、までは書いてないと思いますが、それを見て連絡するんじゃないかなと、思うんですが。
【交】まあ、もう少し積極的にやる方がいいと思いますがね。徹底していない感じもしますしね。


3.労災で医療を受けた際のレセプトは本人や依頼を受けた弁護士、遺族などに開示されているか。もし、開示されていなければ至急開示されたい。

【厚】労災のレセプトの開示、結論から申し上げますと、すでにレセプトの開示は行われています。ただ、具体的な開示の処理のつきましては、都道府県の労働局の取り扱いですので、全数を把握しているわけではございませんけど、実際に開示した例はございます。
【交】それはこの前にも、労災関係の交渉の方でお答えだけは伺っているんですが、問題は、通知はどうなっているんですか?レセプトを被災者の方がほしい、といった際に。少なくとも最初に健康保険の方は通知は出ているわけですが、それと同様の通知が、各、旧来の労働省関係の現場に下りているのかどうか、下りているなら、それを欲しいのですが。
【厚】今のところですね、レセプトに限った通知というのはまだ出しておりません。
【交】それはどうして出さないんですか。
【厚】まあ、今後、レセプトの開示の要望が増えるんじゃないか、と考えておりますので、今後、検討していきたい、と思っています。医療のレセプト全体が開示の方向の文書は流れている、と思いますが。
【交】それはわかっているけど、少なくとも、他の健康保険の方では同じようにきちんと最初から文書を出しているのに、どうして、これだけは通知が出ないんですか。一緒になってもう4ヶ月も経つんでしょ。
【厚】そうですね。
【交】なぜ、それができないんですか。
【厚】やらない、と言ってる訳じゃなくて、今、やる方向に向けて検討しております。
【交】やるのは当たり前だと、私は思いますよ。どういう形でやったらいいのかがわからないでしょうからね、おそらく。
【厚】ただ、やり方につきましては、レセプトに限らず、他の全体の文書開示の考え方と同じでございますので、照会がありましたらそのような形で指導しております。
【交】じゃあ、文書をいつくらいにお作りになるんですか?それだけを聞いておきましょう。
【厚】具体的な日付はあれですけど、実際、今、検討をまさにしているところでございますので。
【交】いつ頃までに出るんですか?
【厚】その辺はまだ、課内の検討でございますので・・・
【交】それは何の検討なんですか?
【厚】一応あの、方向的には出す方向で進んでおりましてですね、後はその内容につきまして・・・
【交】これは健保の方で出ているんですから、それとほとんど変わらないんでしょ。
【厚】基本的にはその方向で考えています。
【交】じゃあ、なぜ?
【厚】一応、組織としての体制もございますので。
【交】きちんとやりなさいよ。これはもう、相当前から、ずっと前からこの話は出させていただいていて、前からやっているテーマなんですね。当初の医療保険のレセプトの開示がスタートしたときから、労災保険についてはどうするんだ、と、言ってきたのに、全然回答がなかったし。やってこなかったんですよ現実には。はっきり言えば。昨年でしょ。初めて開示したのは。
【厚】私が調べた限りでは、11年に例があるのは承知していますけれど。
【交】それが初めてでしょおそらく。これまではやらない、と言ってきたんですよ。出さない、と言ってきたんですよ。だからこそ、そういう姿勢だから、文書をきちんと出して、通知をしないとやらないんですよ、ちゃんとは。従来の労働省というのはそういうあたりが全然違うんだよ、厚生省と、姿勢がね。だから、文書のことを言ってるんだよ。全体にわからせるためには必要だ、と言ってるんですよ。
【厚】わかりました。
【交】できるだけ早くやってくださいよ。早急に出し欲しい、という風に話があった、とお伝えくださいよ。
【厚】はい。わかりました。


4.監査・個別指導における被保険者過払い分の通知について
 これまでの交渉で、個別指導で明らかになった患者の自己負担の過払い分についても、監査の際の過払い分と同様に、被保険者への通知を保険者が発行すべきであり、口頭でその見解を伝えている、ということだった。しかし、現実には個別指導の際には監査の際のように文書が発行されていないことを理由に、千葉県は通知を行っていなかった。それに対して、前回交渉で、今年の2月末までに、千葉県に対して再度指導し、個別指導の際にも被保険者への過払い通知を出させる旨の約束をした。その経過および結果を明らかにされたい。


【厚】個別指導の被保険者過払い分の通知を、保険者に出させるように指導せよ、ということなんですが、前回、これを口頭できちんと伝えろと、いう旨のお話がございまして、実際前回のお話の後に、千葉県の社会保険事務局とか、あと、他いくつかにお話をいたしまして、千葉は、また、最近にも昨日ですが、改めてこの旨を伝えている、というところです。
【交】それで、何て言ってるんですか?
【厚】まあ、あの、今のところ「わかった」ということで。事務局から保険者、という話ですので、しかもその、ちょっと組織上の問題がやっぱりあって、社会保険事務局自体は医療機関の指導はできますけど、保険者の指導は権限上できないので、もしやるとしたら、まさにこういうお話があって、ちょっと問題になっているんだ、と言うことをお伝えして、我々はそれを事務局にお伝えしますので、あと、事務局の方で保険者に伝えてもらうなり、あるいは別の話になるかもしれませんけど、医療機関にきちんと話すなりですね、という対応をするということになると思いますけど。
【交】あなた、前回の話ではですね、伝えていただきたい、というのは当然だけれども、それに対して、それで十分なんだ、口頭でやって十分なんだ、とあなたはおっしゃったわけですよ。そうですね。
【厚】はい。はい。
【交】だから、口頭でやって実際この間、去年の12月以降、12月1日にお話をさせていただいて、4ヶ月間以上、実際に、どういう結果になったか、というよりも、まだあなたは伝えました、という段階じゃないんですか?
【厚】まあ、そうですね。
【交】その先はどうなっているんですか?
【厚】その先は、まさにちょっとその先までですね、結果をきちんとは・・・
【交】結果を出してください、と申し上げたんですよ。
【厚】それはおっしゃることはわかるんですが、われわれは結果を集めるというか、どうなったんだ、とまではする権限がなくて、まさにそのアドバイスというか、こういう話があって、問題になっているんだ、と伝えるしかないんですよ。
【交】それでは、前の方と同じなんですよ。前の方もさんざん伝えました、と、ところが、千葉県は文書がないとやりませんと、ところが、あなたはそんなことはない、口頭で十分だ、と胸を張ってあなたはおっしゃったじゃないの。
【厚】だから、口頭でやってますけれども、・・・
【交】口頭でやっているかどうかじゃなくて、結果が出なければ、口頭ではだめなのだ、ということになるでしょ、と言ってるんですよ。
【厚】ですから、私が申し上げているのは、結果を調べてどうこうさせる、というのは、なかなか権限上難しい、ということなんですよ。
【交】口頭で結果が出なければ、口頭ではまずいんだ、という認識に立たなければいけないわけだよ。
【厚】うーん。
【交】だからこそ、結果が必要なんだよ。
【厚】ええ。
【交】この方法で行政としていいのかどうか、ということはとても大事なことでしょ。
【厚】はい。それは、わかるんですが、まさにこちらにそれをやらせる権限があって、きちんとやってもらわなければ困ると、いう立場であればですね・・・
【交】じゃあ、やらさなければいけない、という立場じゃないわけだ。
【厚】社会保険事務局は、保険者に対する指導というのは実際できないんですよ。
【交】じゃあ、誰が個別指導をきちんとさせるわけ?
【厚】個別指導は社会保険事務局がやって、医療機関に、こういう診療報酬書の取り扱い、ちょっとおかしいところがありますよ、直してください、ということを医療機関に対して指導することはできるんですけども、まさに、それで出た結果に対して、保険者に対して、どうこうしなさい、という指導権限まではちょっとなかなかないんですよね。
【交】じゃあ、だれにあるんですか、その権限が?
【厚】・・・
【交】被保険者がそれだけお金を余計に払わされて、それは泣き寝入りしなさい、という話になっていく訳じゃない。そういうことでしょ。
【厚】・・・
【交】じゃあ、誰がやるんだよ。
【厚】なかなか個別指導ということになると・・・
【交】あなたは口頭で十分だ、と言ってきたんだよ。
【厚】口頭で十分というか・・・
【交】口頭で十分と、議事録を見てもらえばわかるじゃないですか、これまで何回もやってきたんだから。
【厚】言い方はともかく、口頭で行います、と、これまでも行ってきました、と、いうことを申し上げていて・・・
【交】だから、十分ではないからこそ、あなたにきちんとやらなければいけないよと言ってきたわけでしょ。全然何も進展していない。あなたは、結局、口で言ったけれども、何も実は進展させられなかった、という結果じゃないの、この間。違うの?
【厚】まあ、こちらとしては、こういう問題があった、と言うことは伝えています。
【交】そんなことはわかってますよ。前の人だって伝えていますよ。千葉県は文書がないから出しません、と言ってるだけじゃないですか。だから文書が必要だ、と言ってきてるわけでしょ。ところが、あなたは文書は必要ない、と言ってきてるんだよ。
【厚】うん。まあ、文書は、必要ない、というのもありますし、出せない、というのが先ほどの話ですね。
【交】じゃあ、誰がどういう風にやったら返してくれるんですか。それを聞きましょう。
【厚】返してくれる、というのは?
【交】個別指導の過払い分でしょ。
【厚】うん。
【交】違うんですか。私たちが質問しているのはそういうことでしょ。
【厚】・・・
【交】誰がこれを返してくれるシステムを作ってくれるわけ?システムが作られていないから問題にしているんだよ。
【厚】・・・
【交】どうするんだよ、あなた。
【厚】まあ、何て言いますか、実際、個別指導の中で、どういう点について指導して、どういう点に問題があったか、というのは各保険者に対してきちんと指導の後に伝えているんですね。各保険者は認識しているはずなんですよ。
【交】認識していたら返すようになるわけ?
【厚】ですから、そちらさんの保険者の、それぞれの被保険者については、過払い、というか、指導の結果、指導できる範囲がありました、という内容はそれぞれの保険者が把握しているんですね。そこはきちんと情報は伝えているわけですよ。
【交】そんなことは前からわかってますよ。問題はそんなことじゃないでしょ。どうしたら、被保険者に過払い分のお金が返ってくるんだよ。その装置をどうやって作れるのか、ということでしょうが。監査と同じようにできないのか、ということも言ってきたよ。監査でも、はじめはそのような文書はなかったんだよ。それを国会まで問題を出してようやく通達を出したんじゃないか。それも私たちのやったことだよ。なんで、指導の場合はそれができないわけ?
【厚】そこは、従来から私ども説明してきてることですけども、指導と監査では全く性質は違うと・・・
【交】それはさんざん同じことを聞いてきたからもういいよ。装置を作れないんであれば、少なくともこのケースについて具体的に返している、ということの事実まで確認してください。
【厚】確認する権限がないんで・・・
【交】確認するという権限もないの?
【厚】ですから、保険者に対して、確認するというのは、措置したかしないか、ということを責任として担保するということですよね。それはちょっとできないんですよね。
【交】実際に、過払い分を通知をし、なおかつお金を返す、ということを確認するところがどこにもない、ということだ。ずさんな行政システムだ、ということをあなたは認めた、ということだね。
【厚】どこもないかどうかはちょっと私には・・・
【交】あなたは行政官なんだから、我々は全く知らないんだから、教えてくれなくちゃ困るよ、そんなの。
【厚】我々は個別指導を、事務局、あるいは、厚生省の中で医療機関の個別指導という観点で、どういうふうにしているか、ということを考えているんで、その他にどのような制度があるか、というのはちょっと私には・・・
【交】少なくとも、私たちが質問していることについて、あなた、きちんと答えられるようにしておいてくれなきゃ。どういうシステムになって、それはどこに権限があって、あるいはどこに権限がなくて、そういうことを明らかにしてくれないと困るじゃないか。
【厚】いや、そうではなくて、少なくとも、個別指導をしている社会保険事務局あるいは厚生労働省医療課の立場としては、そこまで確認するのは限界ということです。
【交】できない、ということでしょ。そういう行政システムがない、ということでしょ。
【厚】ないかどうかはちょっと私にもわからない。
【交】調べてくださいよ。そんなこと言わないで、あるのかないのかくらいは調べてくださいよ。あなたは行政マンじゃないの。我々はわからないよそんなのは。
【厚】われわれは個別指導でどうするのか、という立場で聞かれていますので、そういう意味でちょっとお答えしているので・・・
【交】だから、実質的にお金が返されなければこれは問題なんですよ。それが、確認する、という方法もない、と、システム的にね。とすれば、やはり問題だと思うんですよ私は。
【厚】確認する、しないというのは・・・
【交】実際に返されなければ困る、ということだよ、それは。そのシステムがないということでしょ。
【厚】うーん。
【交】もし、午後までにそれがわかったら、教えてください。私たち五時までやっていますから。
【厚】ああ、そうですか。
【交】そういうシステムがどこにあるのか、ないのか。
【厚】システムの話じゃないと思うんですね。
【交】権限がないということは、システムがない、ということでしょ。
【厚】要するにですね、保険者にそういう通知を被保険者に対して出させる権限が、こと指導する権限があるかないか、ということだと思うんですよね。システムという言葉を使っちゃってあれなんですけど、まさに行政として、そういうことを義務づける権限があるんでしょうか、ということなんですよね。
【交】義務づける権限がないということでしょ。
【厚】法令上の権限ですよ。
【交】根拠がないということでしょ。
【厚】まあ、そのですから、法令上、保険者に対して権限があるかどうか・・
【交】私たちには、実はわかっていてね、そんなものないんですよ。ないからこそね、問題にしてきたんだよ。それを、あなたは口頭で十分だ、と言ってきたわけだよ。
【厚】十分だとは、言ってきてなくて、口頭で指導する、と、それは言い方は色々とありますが・・・
【交】口頭ではだめだ、という認識に立って、しかも、法的な根拠もないから、あなたがものを作るしかないのではないですか、と言ってきたわけだよ。
【厚】それはおっしゃることはもうわかりますが・・・
【交】あなたは、それを口頭で話せばいいんだ、と。それはあなたが言ってきたことだよね。
【厚】だから、その、まさに口頭で言うしかないわけですよ。
【交】そんなことはやってきたの。それは前の人もやってきたのよ。それをやっていないなんてことは言ってないよ。やれる範囲のことをやってきても、実質的にお金が返ってこないわけだよ。
【厚】・・・
【交】それをどうするかという問題でしょうが。
【厚】・・・
【交】また、国会の中に出すしかないじゃないか。だらしがない、という話になるよ、そりゃあ。なぜ、そんなことまで我々がしなきゃいけないんだよ。だから、具体的な案まで出して、もう少し何とかならないのか、と言ってきているのに、あなた方はなんにもそれに答えようとしないよ。
【厚】・・・
【交】言われてやるのと、自分たちが作ってやるというのと全然違うでしょ。
【厚】・・・
【交】自分たちが積極的に作るのとどっちがいいんですか。国会の答弁があってやらざるを得ない、となってやるのと、自分たちが積極的に作るのとどっちがいいんですか、あなた方は。
【厚】・・・
【交】歴然としているでしょうが。もう、嫌になっちゃうね。毎回毎回同じ話をしていて。
【厚】・・・
【交】5番をお願いします。


5.カルテ開示について
 厚生労働省は2003年度を目途にカルテ開示の法制化に取り組む、との見解を示しているが、このことに関するこれまでの厚生労働省内部での経過、今後の取り組み方、目指す法制化の内容などについて明らかにされたい。


【厚】2003年度を目処に、カルテ開示を法制化する、という記事はこれはちょっと事実誤認があったということになります。これは、どういうご認識で書かれたのかがちょっとわからないんですけれども、おそらくですね、平成11年の7月にですね、医療審議会の報告書が出まして、そこでまあ、3年を目処にカルテ開示のための環境整備を推進する、という下りがありますので、おそらくそれをふまえての記事ではないかと思いますが、ただ、うちの方から明言はしておらんのですけれども、当然、それは医療従事者の方が、患者さんに対して理解を得るように説明を行って、というのは当然のことでありまして、その一環として、患者の方がカルテとか診療記録の開示を求めた場合には、原則、記録そのものを開示していくことが必要だという認識でおります。
これまでの議論の経緯についてですけれども、医療審議会の方で、平成10年から、医療提供体制全体に対して審議を始めまして、その中でこういう必要な情報の開示についても議論がなされましてですね、最終的に11年の7月に、先ほど申し上げた医療審議会の報告書が出された、ということになっております。その中では、いわゆる、皆さんの認識とかご意向の推移、あと医療従事者の方の取り組みとか、後、その後の環境整備をふまえて、さらに検討すべきだ、というふうに結論が出ています、報告としてですね。で、その中で、もちろん、カルテの開示について法制化すべきか、というところも議論がなされたようなんですけれども、その中では意見が分かれていましてですね、審議会の中でも法制化するべきであるという意見とですね、医療従事者の実質的な取り組みに委ねるべきだ、という意見がですね、色々と出まして、最終的に先ほど申したようなことになっております。厚生労働省としましては、その中間報告を受けて、医療従事者の実質的な取り組みを支援するための方策を色々と考えてきた、ということでございます。具体的にどういう策を講じたか、ということでございますけど、一点目は、医師の臨床研修を行っている病院に対してですね、診療記録の開示・提供に関する研修を行う場合の補助制度の創設だとかですね、あと、もう一つは、ご存じとは思いますけれども、昨年の医療法改正に起きまして、医療機関が広告できる事項というのはかなり限定されているんですけれども、その中に、カルテその他の診療情報を提供しますよ、という旨を広告できる事項として追加して、それをもとに、患者の皆さんにも、情報提供する医療機関ですよ、ということをご認識していただく、というような制度改正を行っております。それから、もう一点はですね、これは診療報酬上の取り扱いですけれども、診療情報の提供を行っていることなどの条件を満たした保険医療機関については、いわゆる診療報酬点数の加算制度を平成12年度から設けている、ということをやっております。それで、今後についてですけれども、こういう自主的な取り組みを促す施策を講じてきましたので、それを受けてですね、現場への普及・定着の状況を見ながらですね、診療記録の開示の法制化については、その際に検討していきたい、と思っております。
【交】これは、どこで議論する形になっているんですか?
【厚】今後の法制化する際の検討ですか?
【交】はい。
【厚】そこは、まだ、現段階では決まっていない、ということになろうと思います。おそらくまた審議会になると思いますけれども、まだ決まっておりません。
【交】全然決まっていないんですか?
【厚】現段階では、11年7月から3年を目処で環境整備を推進する、という状況ですので。
【交】あなたの話は、全部わかっている話ですよ、今までの話だから。全然決まっていないの?これからどうするか、ということを聞いているわけだよ。法制化するかどうか、ということについて、それを直ちにあなたのセクション自体が決めることができないにしても、どういう場でそれを議論するか、ということが大事になってくるわけでしょ。内部の討論だけで結論が出せるんだったらいいですよ。でも、そうならないでしょ。
【厚】そうですね。やはりいろんな各界のご意見を伺いながらということに・・・私も、ただ4月に来たばかりで、まだ不勉強で恐縮なんですけども、まだ現段階では決まっていない、ということだと思うんですが。まあ、それについては、先ほど申し上げたように、定着の状況を見ながら検討していく話であると、いうふうに・・・
【交】じゃあ、定着の状況というのは何年を見るわけ?
【厚】3年目処ですので、報告書が出た時点が11年の7月ですから、3年を目処ということですから、目処といたしましては、14年の7月ということになろうかと思いますけど。
【交】来年の7月までということだな。
【厚】そうですね、そこを目処として。
【交】そのためには、作業をもうスタートしてないとまずいでしょうが。だって、そのときに、どういう内容でいくのかどうか、ということの提案を事務方として出さなければいけないでしょ。
【厚】はい。
【交】そのためには、どういう審議会で、というように審議会をスタートする必要があるんじゃないですか、これ。そうだよね。
【厚】はい。
【交】それを聞いているのに、あなたの話、全然なんだか訳のわからない前の話ばかりで、そんなことは全部わかっているんだよ、これまでずっとやっているんだから。
【厚】・・・
【交】それは決まっていないんですね。
【厚】はい。ちょっと確認させていただきたいと思いますが、私の知る範囲では決まっていない、と。
【交】もし、決まっているのであれば、また戻られて教えてください。
【厚】はい、わかりました。


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