第51回 厚生労働省交渉
(2001年9月21日)


<医療情報公開関連>

1.レセプト開示請求手続きについて(保険局の保険課、国民健康保険課、および、社会保険庁にそれぞれに対して)
(1)前回交渉では、情報公開法を利用して誰が何を請求したかを公務員が第三者に知らせた場合、守秘義務の違反になる、という見解を示した。一方、レセプト開示請求がされたことを医療機関に知らせることは守秘義務の違反にならない、という矛盾した答弁をしている。至急、レセプト開示請求の事実を医療機関に知らせるシステムを中止せよ。

【厚】1番ですが、前回、調べた守秘義務関係で申し上げたのは、情報公開法の44条の話、情報公開審査会の委員の方がもし秘密漏洩をした場合は、守秘義務違反になりますよ、ということと、国家公務員の100条の守秘義務についてとですが、「レセプト開示請求がされたことを医療機関に知らせることは守秘義務の違反にならない、という矛盾した答弁をしている。」と、問いの方でおっしゃっているんですが、特にこのレセプトの開示自体が情報公開法によって行っているものではありませんので、矛盾した、ということにはあたらない、というふうに考えておりますが。
【交】情報公開法に基づいてやっているかやっていないか、ということで言っているわけではないんですよ、当たり前ですが。例えば、社会保険庁は社会保険事務局を通じてレセプト開示請求の手続きをさせていますよね。
【厚】はい。
【交】その中で、レセプト開示請求を誰かがしたときに、誰々がされましたよ、ということを公務員でも何でもない第三者である医者に伝える、ということをしなさい、としていますね。
【厚】はい。
【交】私たちのところに届く国民の多くの声は、それが嫌だ、と言ってるわけですよ。レセプトを開示請求したことを、自分ではない、社会保険事務局の外の人に、国保でも、市役所に勤めている公務員ではない医者に、誰々が何々のレセプト開示請求をしましたよ、と伝えていますよね。それがいやだ、と言ってるわけです。ある自治体では、審査会が町に対して、そういうことをしていることがおかしい、という答申が実際にもうすぐ出されるところもあります。例えば、情報公開法で誰かが何かを請求しますよね、そういう請求があった、ということを、受付をした人が、第三者に伝えても良い、ということにはなっていないでしょ。
【厚】はい。ただ、情報公開法では、必要がないから知らせない、ということがありますよね。
【交】必要があるかないか、という話とは違う話をしているんですよ。僕が、製薬企業に関する情報公開請求をしたら、あなたがもし、その企業に誰それが公開請求していますよ、と、もし、製薬企業がそんな公開請求があったのなら、誰がそれをしたのか、教えてくれ、という必要性があるかも知れない、国が、製薬企業にとっては、その情報は必要だと判断したら教えるということはあり得ますよね。今のレセプト開示はそれに近いものがあるわけですよ。
【厚】それは、情報公開法においてというよりも、一般論として公務員の守秘義務があるわけですから、当然不必要なことはわれわれはやりませんが、法律に書かれてあることは当然やっていただきますし、書いてないことについてはやらない、ということです。
【交】必要だ、という根拠がある、と言いますが、本当に必要かどうか、というのは意見の異なるところですよ。守らなければいけないプライバシーはあるわけですよ。そもそもレセプトを開示するか否かを医者に聞く必要はない、と僕らは言っているのに、それを国が勝手に、聞く必要がある、と言ってるわけですよ。そういう、意見の異なる必要があるかないかを超えて、もっと守らなければいけないプライバシーの問題から考えて、おかしいんじゃないか、という声が法律の専門家の間にも出てきていると言うことですよ。それで、国の見解はどうですか、と聞いているわけですよ。
【厚】情報公開と個人情報を基本的に二つ、知る権利とプライバシーの保護というのは、個別の問題ではそれぞれバッティングすることもありますが、それぞれが役割を担う、情報公開というのは、行政なり各機関が持つ情報を広く国民に公開をするということを前提に考えることですから、その中で、ただ、個人情報とかを守らなければ行けない、というのはおっしゃる通りです。個人情報保護という観点から言えば、どのような場合にあっても、守らなければ行けない、第三者に知らせてはいけない、ということです。レセプト開示につきましては、基本的に個人情報保護という観点から、原則本人のみに開示する、ということで、そのときに医療機関をどう考えるか、という中で、先ほど第三者、とおっしゃられますが、色々考え方があると思いますが、一つにはレセプトを作成した当事者であります。レセプトというのは医療機関からの請求書ですので、その辺について、我々はレセプト開示をするにあたっては、当然、当事者である医療機関も含めた全体のコンセンサス、信頼関係の上でやる、ということを前提にしておりますので、その中で医療機関に開示した旨を伝える、ということにしております。
【交】従来、そういう考え方で厚生省がこういう制度を作ったということを承知しているんですが、まあ、ご存じだと思いますが、1年ほど前に朝日新聞がくらし面で2,3回にわたり、レセプト開示に本当に医者の確認が必要なのか、と問いかけたのをきっかけに、実際にある自治体では、現実に、守秘義務違反ではないか、という、そちらからすれば新しい観点として、こういう意見が出てきているわけですよ。それは、何度も繰り返しになりますが、個人情報の中身のプライバシーではなくて、誰がどんな開示請求をしたか、誰がどんな公開請求をしたか、というその部分のプライバシーの問題のことを言ってるんですよ。情報公開と個人情報保護は違うとおっしゃるかも知れませんが、その点で、法律家は区別していない。なぜなら、レセプト開示は地方自治体の個人情報保護条例が先にやりましたよね、それで、国は追随したんですが、個人上保護条例と情報公開条例を両方持っている自治体は、その両方の審査をする審査会はたいがい共通です。そういう審査会の一つが、誰がどのレセプトを開示請求した、ということを、公務員ではない第三者の医者に伝えることを、国民は知られたくないと言っているのに、公務員が知らせるようなシステムになっている、このシステムには問題がある、と言っている。そういうことが出てきていますが、それに対してどうですか、ということを前回からもそういう主旨でお聞きしているんですが。
【厚】・・・
【交】ぼくは、問題だと思うんですよ。情報公開条例と個人情報保護条例の両方を持っている自治体は、請求窓口もたいがい同じ窓口ですよ。そこで、請求した事実が第三者に漏れている、プライバシーの問題についてどうお考えですか、ということなんです。
【厚】・・・
【交】ぼくは、近畿厚生局に保管されている、管内の医療機関の事故報告書を公開請求しましたが、ほとんど黒塗りだったですが、だれが、どこの事故報告を請求していますよ、と作成した医療機関に漏らしていますか。もし、漏らすことがシステムになっているんだったらそれはやめて欲しいし、それと同じ理屈じゃないですか。
【厚】この件につきましては、情報公開条例という自治体の中での立法的な措置の中でかなり先行的に取り組まれてきて、レセプト開示については、自治体でやる場合では、情報公開条例等審査会の中での個別判断とか、そういったものもかなり運用の中では大きな意味を持ちますので、私どももいくつかの自治体にこの問題について色々聞いてみたんです。結局、私どもが通知を出したときもそうなんですけれども、レセプトの開示という場合にですね、生存者本人に対して開示すると、いう場合と違いまして、色々難しい問題をはらむ、ということなんですね。まあ、当時の我々の整理としましては、遺族への開示というのは、守秘義務とか、そういった観点から考えてみても、色々法的な意味から問題がある、難しい、という部分があるわけですが、ただ一方で社会通念上ある程度認められるのではないか、と、実は我々もそういう見解を示しましたし、自治体の方も条例上は原則遺族というのは開示対象に入っていないわけですが、やはり社会通念上、色々な事情を考案して個別具体的に施行しているという実情があるようです。我々が通知で示した内容と自治体の条例に基づいてやっておられるのと、基本的には同じような考え方、こういうのがある程度定着しつつある、という認識は持っておりまして、おっしゃるご指摘というのはその中で、それをいわばもっときちっとした形で、遺族への開示について定着させる、ということを求めておられるのではないか、と我々は思っております。
【交】確かに、自治体が先にレセプト開示を始めましたが、自治体に足らなかったのは遺族への開示を制定していなかったで、厚生省の当時の人に頑張ってもらって、遺族への開示を通知してもらった、と、そうすると、逆に、それまで請求できなかった条例を持っていない自治体が、逆に遺族にすんなり開示できたけど、条例を持っているところが逆に遺族に開示できない、となってちょっと混乱して心配もしたんだけれど、レセプトに関しては遺族への開示を優先してやってくれた、ということで落ち着いた、ということですけれども、それとは別の話で、今僕らが求めているのは、一番国民が嫌がっている医者への確認の話なんですよ。それを本当にやめて欲しい、ある自治体が審査会でそれは不要だ、という判断をもうすぐします。それをきっかけに、国としても絶対にやらなければいけないものではない、という見解を書いてもらって、僕は本当に不要だと思うし、ほとんどは、医者に確認しても、別に開示していいですよ、と言ってくるだけだし、たまに、絶対開示しません、と言ってくる医療機関は、あとで絶対に個別指導や監査に入られているところなんですよ。医者への確認なんていらないんですよ。そういうものをなくすことで、気持ちよく開示請求できるようにして欲しいから、そういえば、第三者に伝える、なんていうのは変なことだったかなあ、と感じてもらって、考えて欲しいと言うことです。
【厚】ご要望はよくわかりました。我々が今一番おそれているのは、我々が今打ち出してきた部分よりも、後退するようなことがあってはならない、というふうに考えていまして、法的にどうか、というかなり堅い議論をした場合、非常にいろいろ難しい問題をはらんでいる、と、ただ、実態としてここまで来ているわけですから、それについては社会通念上は認知されているものだ、ということがありますので、今すぐに、どうこうと言うことがお答えできないのは、そういうことをひっくるめて、プライバシー全体を守秘義務という視点だけで議論すると、ちょっと違う方向にいく危険性がありますので、プライバシーについては慎重に検討したいと言うことです。
【交】次回の交渉までに、そういう自治体が出てきたとしたら、厚生省としてはべつにそれはそれでよいと、法的に間違っているなんていうのではなく、新たな国民のニーズを理解したようなコメントをしていただけたら、と思います。
【厚】はい。そういうことも参考にしたい、と考えております。

(2)前回交渉では、レセプトの開示請求がされ、そのことを医療機関に伝えた後に返戻請求があった場合もコピーも取らず返戻して良い、等の見解を示した。これらは情報公開の主旨からははずれている。本来レセプトは、公開・または開示請求された時点でその文書は保全されるべきで、訂正箇所が発見されれば、それは請求者に説明された後に、訂正されるべきものである。改めて、厚生労働省の見解を示されたい。

【厚】形式的には、基本的には最終確定したレセプトについて公開していただければよいのでは、と思うのですが、形式的には、と申し上げたのはなかなか難しい問題がありまして、レセプト自体が医療機関が作った文書であるということで、行政内で作った文書ではないので、第三者が作った文書をそれを訂正さして欲しいといったときにだめだ、と言ったり、証拠保全みたいなことをそこまでする必要があるのか、と、あるいは、現行のレセプトの開示の仕組みの中でコピーまでして、それも開示しなさいよ、とそこまで踏み込んでいけるのか、となかなか難しい問題がありまして、少なくとも、現状申し上げられることとすれば、最終、確定したレセプトについて公開させていただいている、ということでご理解いただければいいんじゃないか、というふうに考えているんですが。
【交】普通は、必ず訂正請求するときはコピーとっておかなければ、他に必ず整合しなければいけないのでね、やってるわけですよ。調停行為のためには、必ずコピーをとっておかなければいけないので、コピーは必ず存在しているはずですよね。とるかとらないか、ではなくて、とるのは当たり前なんですよ。
【厚】国から、コピーをとるとか保全するとか言う言わないにかかわらず、それは存在するのではないか、ということですね。
【交】はい。
【厚】その辺は何とも・・・
【交】なぜ、これはいつまでも確認しているかというと、多分、3年くらいやっていると思うんですが、小平市というところで、レセプトの開示請求をしたら、した後に書き換えて、結局、抜き取りなどがある大事件が起こった。僕らはそれを大事件だ、と思ったけれども、「厚生省はそれでいいじゃないか」と言ったわけですよ。「書き直したのなら、書き直した後が正しいレセプトだ」と言ったわけですよ。開示請求した後にですよ。しかも、当時、小平市の市役所はコピーもとっていないから、元のレセプトは存在しない、と言ったんですよ。ところがだんだんと問題になってきて、新聞で報道されると、実はやっぱりコピーをとっていました、と言って最終的には出してきたりしたわけですよ。この間、厚生省は、ずっと「それでいいじゃないか」と言い続けたんですよ。本当にそれでいいのか、と、僕らは絶対おかしいと思うから、そんなのがありだったら、全ての司法的な部分が崩壊するでしょう。
【厚】まあ、そうでしょうね。
【交】情報公開の主旨も全て崩壊してしまうと思いますよ。請求した後に書き換えて、元のものを破棄していいんだったら、何でもありですよ。請求した後に、コピーもとらず前のを書き直して、新しいものだけ出したらよい、と言ってるんですよ。本当ですかそれ。
【厚】レセプトの本来の性質のかんがみた場合、それはいいであろう、と言ったわけで、改ざんをしたり破棄したり、とか、そういうことに対して言ってるわけではなくて、改ざん等々については、監査や個別指導という、別の枠組みを持っているわけですよね。
【交】あなた達は、レセプトを管理している保険者に指導する立場だから、それでいいんですか、と聞いているわけですよ。厚生省がいい、と言ったら、これから、レセプトを開示請求されてから、全部書き直ししたらいいや、と日本中の医者は思ってしまいますよ。「開示請求がありました」「じゃあその分を書き直させてください。前のは破棄してください」「わかりました」というのが小平市だったんですよ。それをしていい、と言ってるわけでしょ。すごく大事な問題なんですよ。
【厚】・・・
【交】返戻というのは、保険者と医療機関の間でいくらでもありますよ。それは別にいいと思うんですよ。今、問題にしているのは、開示請求をした後ですよ。開示請求されたコピーの枚数なんてそんなに多くはないですから、それをきちんと開示請求されたものに関しては保管して、両方を出すというのは当たり前じゃないですか。
【厚】我々の答えと、そちらの本当の要望とがかみ合ってないのかな、というのはわかりました。
【交】あなたたちが従来言ってきていることを訂正して欲しいですよ。今、できるかで機内かをはっきり言ってください。
【厚】開示請求前後で、取り扱いが異なる、というわけではない。
【交】開示請求があった後に返戻請求があったときにはコピーをとっておくように、と指導してあげたらどうですか。
【厚】結局ですね、正しい情報を、時期の如何を問わず、訂正依頼があればそれに応じるということで。
【交】僕たちは、訂正依頼に応じるな、と言ってる訳じゃないですよ。
【厚】ええ、その場合にコピーをとるべきかどうかということは・・・
【交】国民の不信感をあおることになるでしょう。請求した後に書き換えて元を無くしたら。だから、請求後の返戻請求にも応じるべきだけれども、国民の不信感を招くことになるので、せめて、請求があった後のケースではコピーを保管しておくべきだ、と言うようなことを指導する立場が、あなたたちじゃないですか。
【厚】おっしゃるのは、コピーをとるのは、請求前の文書も開示対象にするべきだ、ということですか。
【交】請求時点のものです。請求時点のものが見たいから、請求しているんですよ。小平市の事件をきっかけに、そういうことを指導すべきじゃないか、と言ってるんですよ。
【厚】そういう指導はできない、と思いますね。正しい内容でお伝えすべきだ、ということです。
【交】正しい内容を伝えるな、と言ってないじゃないですか。
【厚】間違っている箇所のある場合、開示請求後であっても、訂正は可能ではないか、と。
【交】僕らも可能だと言ってるわけですよ。僕らは、開示請求があった時点のものをコピーをとっておけ、と言ってるわけですよ。
【厚】・・・
【交】コピーも開示対象にしなければいけないんですよ。
【厚】そういうことですよね。
【交】開示請求するということは、今ある現物に対して開示請求しているわけですよね。差し替えられたものは開示請求の対象とは違うものになるわけですよ。開示請求しているのは請求をしたときのレセプトであって、新しい変えられたものではないんですよね。レセプトとしてはそちらが正しいもの、と言うかも知れないけれども、開示請求しているものというのは、新しいものではなくて、実質的にそのときにあるレセプトを開示請求をしているんですよ。
【厚】私は、そうは考えないんです。
【交】普通の国民の立場からするとそうですよね。
【厚】個人情報保護、というのはそうではないと思うんですよ。
【交】そうじゃないと言ったら大問題ですよ。例えばこんな事例があるんですよ。ある人が医療費通知を見て、すごいたくさんお金が支払われている、病院にかかっていないのにおかしい、と思ってレセプト開示請求したわけですよ。そしたら、開示請求したら、医療機関に開示して良いか、と聞くわけですよ。そしたら、医療機関がそのレセプトの請求は間違いだから返してくれ、と訂正ではなく完全に取り下げてしまったわけですよ。それで、請求したレセプトの根拠がなくなってしまったわけですよ。請求した時点にはあったレセプトが、無くなってしまうようなことも許してしまうわけですよ。
【厚】個人情報保護という前提の中で、本人に開示する、というのは、基本的に本人が自分の正しい情報を見ることができる、と、で、見た結果、それが間違っておれば、訂正権もあって、という寒天でいきますので、結局、作成者である医療機関が、後でちょっと間違っていました、という場合に、開示するのは直した後のものを見せるのが前提ではないか、と申し上げているわけです。結局、開示時点のものが見たいのではなくて、正しく内容が直されたものをお見せする、という運用をせざるを得ない、ということですね。
【交】それを求めてはいないんですよね。開示請求というのは、請求者が何をほしがっているか、ということに対応するべきでしょ。
【厚】それは違いますね。
【交】開示請求するときは、実際は保険者から通知が来て、これは自分が払ったものと違う、とか疑問を持つケースがあるわけですよ。そのときには、その内容が見たい、と思うわけですよ。新しく変えられたものを見たいなんて思ってないわけですよ。
【厚】結局、何回にもわたって、個別に一般論として、直されているものがあるとしますよね、個人情報等に追加されたりして、それで、色々理由があって、5年前の私の情報がみたいとか、色々理由があって、おっしゃるように、最新のものということですよね・・【交】開示請求をした時点ですよ。ぼくらは、情報公開法も使っているから、あなた達は情報公開法に関しても同じような感覚で仕事するに違いないから言ってるんですよ。
【厚】おっしゃる通りです。結局、直されたものをお見せする、という前提は変わらない、と思います。
【交】本当にいいの、それで。
【厚】それは、私はいいと思います。ただ、要するに、開示請求されたのに、直している、ということ自体を問題にされている、医療費通知を見た後にレセプトを戻そうとする医療機関、結局、これは不正をしているんじゃないか、という疑念がわく、ということですよね。そういうことに対してどう対処するか、ということの問題であって。
【交】例えば、国立病院がね、裁判所から証拠保全に入られたとしますね。事前に連絡が入るから用意をしているときに、その間に時間があるから、カルテを見ていて間違っているところがあるから、と書き直す、ということが当然あって良い、ということですか。
【厚】証拠保全のことは、ちょっとわかりません。そういうのはこれとは違うと思います。ご本人に対して、ご本人の情報をお伝えするのに、最終的に直した情報でお見せする、ということですから。
【交】考え方が、どうも平行線のような感じがしますね。
【厚】結局、レセプト開示ということで、医療機関のことを保険者の手続きの中で全て明らかにしていくということはなかなか難しいのではないか、と。あくまでも、今現在、決定時点で最新のものをお見せする、と。その中で、色々と医療機関がとりうるアクションとして、問題があるんじゃないか、とご指摘がある分について、今、問題がない、とは私も申し上げてなくて、そういうふうな動きということに対してもう少し、取り組むべきではないか、ということについてはおっしゃる通りだと思います。
【交】ただ、考え方が、やっぱり今のように違いますよね。最終的な請求書自体が正しいものなんだからそれを出せばいいんだ、とおっしゃいますが、開示請求者はあくまでもそのときの、自分がどうもこれはおかしいな、と思った、一番最初に出されたレセプトが見たい、ということと違ってしまっているでしょう。我々は両方出すべきだ、と思っているんだけれども、あなた方はそうではなくて、一番新しいものだけでよいと言う。
【厚】そこまで、開示をするという中での一種の制約ですよね、開示する側は訂正があった場合、訂正に応じる、ということで。
【交】おかしいのは、請求する側は新しいものを求めているのではない、ということですね。
【厚】なるほど。
【交】そこのところが何でかみ合わないのかよくわからない。
【厚】ええ。
【交】もう時間がないから、結論だけ確認しますね。開示請求後、または公開請求後の訂正はありですね。
【厚】はい。
【交】あなたの名前と役職は。
【厚】野崎と言いますが。役職は事務員です。
【交】これは、厚生省の責任を持った考え方ですね。
【厚】そうですね。これまでの見解です。
【交】情報公開法も一緒ですね。
【厚】情報公開法は違いますよ。
【交】前回は情報公開法でもやります、と言ってますよ。今日も言ったじゃないですよ。
【厚】それはおそらく、前回お答えしたのは私だと思いますが、基本的にはない、とお答えしているかと思うんですが、例えば国家機密とか、そういったことがあった場合にはあるかも知れないが、基本的にはない、といったつもりで・・・
【交】じゃあ、情報公開法だったらどうするんですか。
【厚】個人情報については、最新のものをお出しします。個人情報保護の観点から、本人に最新の正しい情報をお伝えする。情報公開というのは、持っている行政文書をそのままお見せするのが前提ですので、訂正を認めるものではない、と思っております。
【交】情報公開法で、請求後間違いがわかったらどうするんですか。
【厚】あるものをそのまま出すと言うことです。基本的には。
【交】個人情報保護法だったら。
【厚】個人にとって正しい情報を最新のものをお見せします。
【交】請求後の訂正があると言うことですね。
【厚】ありうる、ということです。
【交】間違いがわかれば全部書き直すと言うことですか。
【厚】まあ、そうです。
【交】もういいや、大きな2番に行きましょう。

2.「総合規制改革会議」の報告に関して
(1)年内にレセプトの電子化をすすめるよう提言されているが、その進捗状況を明らかにされたい。


【厚】総合規制改革会議の報告の中で、年度中に、レセプトの電子化を進めるように色々と取り組め、と言われているところでございまして、厚労省としましても、レセプトの電子化をして、審査支払基金の効率化のために、レセプトの電算化を進めていく、と考えておりまして、そのために、今、障害となっていると言われておるのが、医療機関で使っている、傷病名コードと、審査支払基金で使っている傷病名コードが位置なんかがずれておりまして、その関係で、病院が使いづらいんじゃないか、そういう話がございましたので、今、傷病名の見直しの検討会を立ち上げまして、最新のものに変えるべく、努力・検討をしておるところです。その他、レセプト電算化処理システムに対する不安感が医療機関側にございますので、大病院で導入したときに、どんな感じでどれくらい費用がかかって、などのそういったことをできるだけわかりやすく示せるようなデータづくりをしておりまして、それを作り上げて、また医療機関側に、レセプト電算化処理システムに参加してもらうように、周知していく予定でございます。

(2)レセプトの電子化に伴い、205円以下の薬剤名も記すように改められたい。

【厚】薬剤の205円ルールというのは、事務の簡素化、ということから導入されたわけですが、審査支払い事務の透明化をはかるということで、まあ、検討しなければいけないのですが、従来よりもレセプトの電子化等が進んでいますので、そのような点もふまえて、環境が変わった、ということで、しっかりとしたお約束はできないですが、ご要望は十分にわかっておる、ということです。

(3)特殊法人の支払基金の見直しが提言されているが、その進捗状況、および厚生労働省の見解を明らかにされたい。
(4)保険者機能の強化が提言されているが、厚生労働省の見解、および今後の方針について明らかにされたい。

【厚】(3)番と(4)番をまとめてお答えさせていただきます。総合規制改革会議や、特殊法人改革で言われております保険者機能の強化、という視点から、一次審査、レセプトの審査を基金に委託せず、保険者でもできるようにしてくれ、というようなお話しが経済界やいろんな場所から言われておりまして、これにつきましては、厚労省の基本的なスタンスとしては、やはり支払基金で一元的にやる方が、20万の医療機関と1万数千の保険者を結んでいるわけですから、一番効率的ではないか、と考えてはおります。しかしながら、企業城下町のようなところでは、医療機関と保険者側の間で、直接審査支払いをやることを検討してもいいんじゃないか、ただその場合には、個人情報保護の観点、適正な審査がやれるか、等のそういった視点からのチェックが必要だと思いますけれども、そういったことに注意しながら、保険者が一次審査をできるような状況を検討してまいりたい、そういうふうに考えております。
【交】支払基金をなくしてしまう、という話はないんですか。
【厚】小泉改革の中で、特殊法人はみんな原則廃止だ、と言われている中で、厚労省としては、効率的な観点から支払基金をなくす、ということはどうか、存在することそのものに意義はある、ただ、完全な独占を続けるべきかどうか、というところは検討に値する、ということです。
【交】支払基金の収入源はレセプト1枚あたりに100円取っている、ということですね。
【厚】118円20銭ですね。
【交】それで運営している、ということですね。
【厚】皆さんは保険者で審査するべきだ、というお考えなんですか。
【交】そもそもね、保険者機能の強化というのは、保険者と支払基金の関係がどうか、というよりも先に、保険者が医療機関の方を向いているか、ちゃんと医療消費者である被保険者・患者側の方を向いて仕事ができるようになるのか、僕らが保険者機能の強化というのは、被保険者の意見を被保険者の代理として医療機関に言える、今の保険者というのは、ご存じだと思いますけど、被保険者が架空請求があったと裁判して勝って、自己負担分の過払い分を返させて、被保険者が保険者に対して、「架空請求の裁判に勝ってお金を返してもらった、あなた達も払いすぎているから裁判して返してもらえ」と言ったら、医療機関との信頼関係があるから、それはできません、とやらないんですよ。ようしないんですよ。
【厚】再審査請求はしていると思いますが。
【交】削るということはどこでもしているからするんですよ。でも、架空請求のチェックを保険者は今までにしたことがないですよ。レセプトでも、被保険者に見せていいですか、と医療機関に聞いて、医療機関がだめだ、と言ったら見せられません、とやっているのが保険者でしょ。それほど保険者というのは医療機関にばかり気を使って、そんなことでは本当の保険者の機能になっていない。もっと、医療機関と対峙してやっていける形になっていないから、保険者機能を強化しろ、と僕なんかは思いますけどね。

3.労災レセプト開示の通達の内容を明らかにされたい。

【厚】実際には、レセプト開示の通達は出されていない、という状況でございます。現在、やっていることはやっておりまして、最後の詰めをやっている段階でございます。今の段階では具体的内容をお話しすることはできない状況でございます。
【交】なんでそんなに時間がかかるんですか。そもそも労働省はなんでこんなに遅れてるんですか。なんで?
【厚】レセプト開示に限った通達を今回作ろうとしているわけですけど、以前に文書開示の通達に関しては既に出ておりまして、それに基づいて基本的には開示を行っているという状況です。具体的にレセプトを名指しした、レセプトについての開示についての手続きはまだ示されていないので、今回作ろうということになっているわけです。特に、これが出なくても開示できることはできるわけですが。
【交】でも、してこなかったでしょ。つい最近やり始めましたけど、旧厚生省が通知を出した後に、旧労働省は出していなかったですよね。
【厚】レセプトというか、行政の持っている文書を第三者に開示する、という通達がございまして、そちらの中で運用しているということでした。
【交】出してくれなかったけどね。当時の厚生省は、文部省の共済、労働省の労災に対して、一応私たちは開示する方向で行きますからあなた達もいかがですか、と伝えています、と当時は言ってましたから、労働省にもいかがですか、と聞いてくれているということは確認しているわけですよ。ですから、文部省の共済組合も開示マニュアルを出していますよね。でも、労働省は結局やらなかったですよね。なぜなんですか。
【厚】その当時のことはちょっと・・・
【交】これは少なくとも、いつ頃までに出そうとしているんですか。
【厚】時期を特定するのは難しいんですが、なるべき早めに。
【交】少なくとも、目処というものを考えなかったらおかしいんじゃないですか。
【厚】実際、いくつか案文というのもできている状況でして、あとは、内部の組織的な手続きをふまえれば、何とかできるんじゃないか、という状況にはあるんですが。
【交】今月中にできそうですか。
【厚】今月中というお約束はちょっと・・・
【交】何が、心配なんですか。
【厚】特に、心配しているわけではなくて、手続きを新たに示すということで、実際に開示を行う地方の労働局なりが、しっかりと内容を把握して齟齬無く周知できるかどうか、というそういう観点で。
【交】これだけ出すのが遅れるというのは、内容をオリジナルに考えているんですか。文部省がすぐに出せたのは、ほとんど厚生相が作ったのと同じだから出しているんですよね。すぐに出せないということはオリジナルなんですか。
【厚】いや、オリジナルではなく、ベースは、健康保険さんの方のそれを当然ベースに考えておりますが、それをそのまま果たしてあてはめてよいものか、というところから検討をはじめているものですから。
【交】若干、違ったものになるということですか。
【厚】そんなに大きく変わったものにはならないと思うのですが、一応作り上げるからには、一つ一つ検証していかなければならないので、それで時間がかかっているということです。
【交】時間がかかるけど、結局同じものが出てくるんですか。なんか、労働省独特の面白い争点があるんですか。
【厚】・・・
【交】少なくとも、年内には出そうですな。
【厚】個人的には、早くやってしまいたい、というのがあるんですが。

4.被保険者過払い分の通知について
(1)減額査定によって1万円以上の患者の自己負担分に過払いが生じた際に、保険者から患者に対してその旨を通知するシステムは、保険局の保険課、国民健康保険課、および社会保険庁の管轄下でそれぞれ何パーセント実際に行われているか把握されたい。また、過払い通知の徹底を指導されたい。


【厚】健康保険組合分につきましては、当課では、把握をしておりません。社会保険庁の方は、とりあえず、件数の方は把握しておりまして、12年度の数字で申し上げますと、支払基金の減額査定件数が約310万件、保険者の再審査請求で約96万件、合計で約410万件程度、ということで、この内、1万円以上の減額査定の件数というのがですね、1万8669件で、基本的にこの1万円以上の分については通知をしていると、ただしですね、事業所が無くなっていたり、住所が変わっていたりして戻ってくることもあるようで、そういう意味では100%ではないんですが、基本的には送っている、ということです。国民健康保険ですけれども、私どもの方は、通知している件数のみわかっています。1万1514件です。これは11年度の数字です。それで、社会保険庁の方が言った、いわゆる査定件数とかは、金額ではわかるんですが、レセプト件数ではちょっとわからない。
【交】1万円以上の減額があったよと言って査定通知したのが11514件ですか。
【厚】そうですね。正確に言うと、1万円以上かどうかわからないのですが、結局、いくら以上なのかはわからなくて、減額をしたことを通知した件数、という取り方になります。ですから、概ね1万円以上ではないか、と理解しているんですけれども。
【交】これ、国保なんかだったら、保険者毎の統計はないんですか。
【厚】実施しているかしていないか、ということですね。
【交】一つの保険者が、この人には通知してこの人には通知していない、ということはないでしょうから。全国で国保は何個あるんでしたっけ。
【厚】だいたい、3500弱でしたっけ。
【交】国保の中でやっている保険者の%はどれくらいなのかな。
【厚】以前に調べたときには、5割程度だったな、と記憶しておりまして・・・
【交】国保に関しては、ちょっと少ないなあ、という感じがしますね。実際は査定をしているのはもうちょっと多いと思うんですよ。減額査定されている件数はもっと多いのではないか、ということですね。
【厚】1万円以上という枠で通知されるので、おっしゃる通り、減額査定そのものはもっと多い件数だと思います。
【交】1万円以上の過払いがあったら通知されることになっている、と書いてある本もあるんですよ。厚生省が指導しているということになっていますからね。
【厚】正確には、指導というか、保険者のサイドで1万円以上ということを決めたんですよね。
【交】1万円以上の過払いがあれば通知があると思っている国民がいるのに、通知が来ないと1万円以上の過払いがないんだ、と思ってしまうわけだけれども、5割の国保は、1万円以上があっても来ない、ということがありますよね。これは、保険者は決めたから、厚生省の方としてはどうこうできる立場ではない、というような立場ではないですよね。
【厚】額に関しては、保険者さんが決められましたが、そもそも減額査定通知をやることについては、事務量を勘案しながら額の多いケースなどについては、やってくれということで、お願いしているわけですので、その主旨を更に徹底する、ということはできますよね。1万円以上という数字は保険者連絡協議会か何かで保険者間で合意して、社会保険庁は当初入ってなかったんですが、後追いでやったんですが。
【交】国保をもう1回調査していただけますか。
【厚】実施市町村、実施していない市町村ですか。
【交】そして、公表していただきたい。ここはしていない、と。
【厚】指導する、というのと、強制するというか、法的拘束力を持った形でこちらがやらせる、というところまでは行かないものなので。
【交】準備が遅れていて、今進めています、という話もあると思いますので、どれくらい実施しているのか、ということを調査してください。
【厚】まあ、ちょっと、すぐには難しいかも知れませんが、はい。

(2)監査によって患者の自己負担分に過払いが生じた際に、保険者から患者に対してその旨を通知するシステムは、保険局の保険課、国民健康保険課、および社会保険庁の管轄下でそれぞれ何パーセント実際に行われているか把握されたい。また、過払い通知の徹底を指導されたい。

【厚】監査かどうか、というところではちょっとわからない、組合は数字自体がとれていない、ということがありますけれど、社会保険庁と国保も何件通知しているか、というのはわかりますが、監査によるものかどうか、いわゆる、減額査定を行ったものと、監査・個別指導によって査定されたものか、という内訳までは、数字としてはちょっとわからない、というのがお答えになります。
【交】監査の場合は、1万円以下でもやることになっているでしょ。
【厚】わからない、ということなんですよ。国保なんかは、1万円以上かどうかもわからないんですけども、要するに、監査によって結果を通知しているのか、連合会とかで査定した結果を通知しているのか、その内訳がわからない。
【交】さっきの数字の中に、監査でやったものが入っているかも知れないし、入っていないかも知れない、ということですか。
【厚】そうですね。わからないんですよ。
【交】結局、これまでも議論してきている、個別指導の場合は、通知をきちっとして、返させるようなシステムを持っていらっしゃらないということで、それで押し切っておられるから、監査の場合だけは、根拠がはっきりしていて、返させるということがされているわけですから、そうすると、「なんだかわからない」とおっしゃるのは不適切ですよね。
【厚】通知の内訳として、それがわからないということで・・・
【交】それは、やっぱり不適切でしょう。
【厚】今まで、とっていない、ということで・・・
【交】だから、とってくださいよ。ちょっと変でしょ。
【厚】何を知りたいのか、ということはわかります。それがあればもちろんお出しするわけですけど、そういう観点で通常今まで求めていなかったので・・・
【交】これからとってくださいよ。
【厚】それは、保険者でどういう仕分けをしているのか、ということ、要するに減額をしたことを伝えるとすると、何によるかという理由までそこに、おそらくデータとしては載っていないと思いますので、事務的にどうか、というのは一度検討してみないと、結局、電子媒体とかデータとしてそういう分類が最初から組み込まれていれば、統計としてそれは出ますから簡単なんですけど、必ずしもそれはないと思いますので。
【交】国保は、これは、前は何割程度だったのですか。さっきのは5割だったとしたら。
【厚】減額査定通知をしているかしていないか、ということはわかるんですが、監査の場合にどうか、ということがわからないんですよね。
【交】どれくらいだと思います?
【厚】わからないです。
【交】今後どうするつもりですかね。こういう状況で、そこが大切だと思うんですが。
【厚】要するに個別指導の話で、前回までも色々とご要望を頂いていまして、あの後は千葉県にも聞きましたし、千葉県以外の市町村とかにも色々聞いてみました。これまで私ども申し上げたのは、個別指導の場合、監査と違ってなぜ、通知を出すということについて、言えないのか、という話で来ているわけですが、まあ、事務量を理由にお答えしていたわけですよね。実際どうなのか、ということも、我々としても確認する必要があった、ということで、実は色々と聞きました。そして聞きますとですね、事務量的にかなり多い、ということで、結局、個別指導の場合、医療機関に入って色々調べると、結構出てくる、何が出てくるかというと、何百円くらいの金額のミス、要するに、全患者さんに数百円くらいの診療報酬をちょっと多めに全部にかけていた、とか、そういうふうなミスというのが頻繁にあるようです。で、その場合に、市町村毎に考えると、当該市町村でたまたまそういうケースがあると、その市町村で何百件という、いわゆる件数というのが出てきて、それを患者負担と保険者負担で、2割、8割とか、なると、何十円くらいの金額が出てくる、と、それを事務量とコスト的な部分で、どう考えるか、結局、そちらさんが、全部に着いて出すべきだ、ということをおっしゃっているということもよくわかりますし、それについて保険者としてどうできるか、ということを考える必要があるんですけども、何十円をお知らせするかどうか、1万円以上でやっているわけですけど、監査とか個別指導になると、何十円何百円の返還金というのがあるんです。それについて整理をしないと、そのまんま全部を、例えば何十円をお知らせするのに百円の郵送代を払ってお知らせすることができない、という中で、どう考えるべきか、結論は出していませんけど、そういうことについては事情は把握しました。だから、これは今すぐに保険者全体にやりなさい、と言ってもなかなかできないことですから、ということで、今後どうしていくか、ということで、立場的に指導すれば通知を出せば済む、と、まあ、極端に言ってしまえば、そうなりますから、それを受けた保険者ができるかどうか、ということですよね。
【交】本当は、1万円以下でも、従来の普通のやつも通知しなければいけないんでしょ。
【厚】そのコストは国民が負担するわけですから、保険料とか税金とか。
【交】別に医療機関に負担させてもいいじゃないですか。
【厚】今は、保険者負担を前提に話しているんですが。
【交】本当は1万円以下でも払わなければいけないのに、普通の減額査定も1万円以上から始めているんだから、これだって、1万円以上からやってもいいじゃないですか。
【厚】結局、1万円以上ということについては、千葉県なんかは、きちんとそれはやっているわけで、この話は、1万円以下の場合どうするか、という話で出てきたんですよね。
【交】千葉県の場合は、個別指導の際に、本人にもきちんと返しなさい、と国が言うか言わないかですよ。
【厚】だから、基本的にはおっしゃることはよくわかるんですけど、あと、金額と件数を事務的な部分で、今までは単に、事務量、事務量、と言ってましたけど、ただ、なかなか均一ではありませんので、全くないところは全くありません。医療機関がないようなところというのは、ほとんど出てこない、都市部のように医療機関がいくつかあって、個別指導も頻繁に入る地域というのはかなりの件数にのぼります。そういう実態がわかりましたので、それを踏まえて、どう考えるか、ということです。
【交】医療機関にお金を支払わせるようなことは考えることはできないんですか。かかった郵送料を請求して負担させる、ということにしないと、国民からすれば、なんでそんなことで国民のお金を使うのか、と腹が立ちますよ。
【厚】今のところ、そういうシステムはない、ということですね。返還する義務はあると思いますけれども、その分について一部負担金の中で減額された部分につきましては。ただ、それプラスアルファというのは、今はシステム的にないので。まあ、そこをどうするか。
【交】個別指導も監査と同じようにしていく方向で考えていただけている、ということですね。
【厚】できるかどうかを考えると言うことです。ですから、事務量的に難しいというのは変わっていないんですが、それを確認できた、ということです。
【交】まあ、わかりました。ぜひ、検討を続けていただいて、良い回答を頂きたいと思います。

(3)個別指導によって患者の自己負担分の過払いが生じた際に、患者がそれを知る方法、および、過払い分の返還を求める方法を国としてわかりやすく国民に伝えよ。もし、そのシステムがないのであれば至急に構築されたい。

【厚】個別指導については、減額査定の場合の対応と同様の問題がありまして、保険者としてもですね、個別指導の件数はかなり多いですから、そのたびに全ての保険者に情報を流して、その保険者から患者に対して情報を流していくということになると、かなり、と思いますので、各保険者の判断があると思いますけれども、今のところ国として、患者に対してこういう場合に過払いが生じているから、ということを情報提供しなさい、ということは、今のところ考えていない、ということです。
【交】これは市民団体に、すごく問い合わせが増えているんですよ。だから、国民にわかりやすく伝えて欲しいんですよ。つまり、今のお答えだったら、知る方法はない、ということですか。昨日、もらったFAXもそうですよ。神戸の社会保険事務局が、加藤歯科医院というところに個別指導が入って、そこの患者から来てるんです。
【厚】・・・
【交】減額査定の1万円以上過払いしている、ということがわかった場合と連動して考えると、個別指導でも、患者の自己負担分が1万円以上過払いしているということがわかったときには、減額査定と同じ扱いになる、ということになると言うことはないんですか。
【厚】ないです。
【交】それはおかしいじゃないですか。少なくとも減額査定の場合は通知しなければいけなくなっているでしょ。
【厚】はい。
【交】減額査定の場合と同じように、個別指導の場合でも患者の方が1万円以上過払いをしていると言うことがわかったようなケースでは、通知しなければいけない、ということになっていないのか、と聞いているんです。
【厚】・・・
【交】保険者には返すんでしょ。
【厚】ええ。
【交】それならば、減額査定の場合と同じようには、最低通知する、ということにはならないんですか、と聞いているんです。
【厚】監査とか個別指導が契機になった場合には、1万円以上の場合には必ず患者に通知しなければいけない、とはなっていないです。
【交】確認すると、減額査定で1万円以上の過払いがあった場合には患者に通知をしているような保険者でも、個別指導に入って1万円以上の過払いがわかった場合でも通知はしていない、ということですね。
【厚】そこはわからないですねえ。
【交】それはちょっと調べてくださいよ。実態はわかりません、で済まされたら困るよ。きちんとあなた方、調べてくださいよ。何やってんですか。
【厚】・・・
【交】でも、してないでしょ。
【厚】・・・
【交】やって欲しいなあ。色々と議論をずっとやってきたけど、せめてね、減額査定の1万円以上の横引きくらいのところまではやれる、という観点に立たないとね、この話は全然先に進まないでしょ。国民は少なくとも、これをやっているかやっていないのかくらい知りたいですよ。教えてくれないと。全くやっていないですよ、とか、一万円以上だったらやっていますよ、とか。どんなシステムになっているのかがわからないじゃないですか。それがわかって始めて、じゃあ、どうやったらわかるのか、と、わからなかったら自分で行かなければいけないのか、とか、わからないから、一切保険者は1万円以上であっても通知していないから、気になる人は自分で行ってください、というのが国の説明だったらそうなるし、1万円以上の場合だったら通知行くはずですから、とか、なんか、そういう説明が欲しいんですよ、国民は。みんなね、架空請求だと思う、とか、不正請求だと思う、と一生懸命正義感を持って社会保険事務局とかに電話しているわけですよ。それを参考にして、事務局からは個別指導に入りました、という連絡しか入らないんですよ。だから、自分の医療費がどうなっているのかが全然わからないんですよ。国民に、わかりやすくまず現状がどうなっているかを教えてくださいよ。
【厚】・・・
【交】全く通知をしていないんだとしたらね、少なくともこれまではそういう回答だったと思うし、少なくとも最低減額査定のレベルまではやってもらわなければ困るよね。それはシステムの中では違う目的かも知れないけど、利用者の患者の側からすれば同じことだよね。余計に払っていた、ということについて同じことなんですよ。たまたまそれが基金の方で査定されなかったというだけのことでね。あとでわかった、ということでしょ、要するに個別指導ということは。同じ扱いにすべきでしょ。
【厚】今のお話しは、監査の場合は必ず通知する、ということと同じように。
【交】本来なら、それと同じようにしてくれ、と言ってきたけど、数が多いからできない、とあなた達が言ったでしょ。でもね、せめて、減額査定のれべるではできるんじゃないですか、と聞いているわけですよ。そういう整理はできないんですか、ということですよ。
【厚】・・・
【交】本来なら余計に払いすぎている分を全部返して欲しい、というのが被保険者の当たり前の立場だけど、色々数が多くてできない、と言うんだったっら、どっかで妥協点を探らなければいけないでしょ。せめて減額査定のレベルまではやりますよ、とあなた方検討してもらわないと困るじゃないの。
【厚】・・・
【交】ねえ。
【厚】・・・
【交】少なくとも個別指導で通知をしてるかどうか、を確認してくださいよ。ほとんど多分していないと思いますけど。その確認はできますよね。
【厚】・・・
【交】とりあえず次回までには実態調査、そして、その間、減額査定のレベルまで通知を出させる、という検討をして欲しいんだよ。
【厚】調査というのは、すぐにというのは・・・
【交】次回の交渉までにやって下さいよ。何ヶ月かあるんだから。あなたはどちらのどなたでしたっけ。
【厚】医療課の野上と言います。
【交】昨日届いたFAXの件なんですが、吉田さんという人が、歯科医院が架空請求しているという証拠を持って、兵庫県社会保険事務局に言って、そこから来た返事ですが、「吉田さんらからのご指摘を受けて個別指導に入った」と、「カルテが乱筆で判読困難なものがあったことが原因だと思われるけれども、確かにいくつもの過誤請求があった。だけど、医者は今大変反省している。今後とも経過を観察しながら、適切な指導を行おうと思っております。最後に、このたびの報告が大変遅れましたことをお詫び申し上げます。以上、用件のみにて失礼します。」と書いてあるだけなんですよ。これ、本人はどうすればいいんですか。本人は架空請求でお金を取られているわけですよ。50万くらいって言ってたよな、たしか。どうしたらわかるんですか。
【厚】・・・
【交】保険者は被保険者のために教えてくれないんですか。
【厚】・・・
【交】通知は来ないから、本人が保険者の窓口まで行って聞いてください、ですか。そしたら答えることになっているんですか。保険者とか社会保険事務局とかは、本人にも返しなさい、と医療機関に指導しているんですかしていないんですか、その辺どうなっているんですか。本人にも返しなさい、と指導していますか?
【厚】私、医療指導監査室の原と言いますが、患者さんからのご照会とか問い合わせとかがあれば、社会保険事務局においてレセプトの内容とか患者さんが実際に診療を受けた範囲で一般的な聞ける範囲で確認して、あとは、実際に診療の請求内容に疑問があれば、実際に指導、という形で入っていきますので、ですからあくまで患者さんに対して、とりすぎということがあれば、当然、個別に照会があった患者さんに対しては、医療機関サイドの方で事実確認をとってお知らせして、自己負担分ということに関しては、これは医療機関側から返還してもらう、と。
【交】そういうシステムになっているんですね。
【厚】ご照会していただいた方については。
【交】この方は、待っていても通知が来ないから、まず、兵庫県の社会保険事務局に出向いていかないとだめだということですね。
【厚】架空というか、実際は診療をやっていないのに謝って医療機関が患者さんからお金を取ったんだったら、医療機関に行って、・・・
【交】違いますよ。それでは、一からやり直しになるじゃないですか。この個別指導に入った、という事実によって、それによって、吉田さんにはいくら返されることになったのか、ということをまず知りたい、ということなんですよ。それは、待っていても通知は来ないですね。1万円以上だったら来ますか。来ないですね。待っていてもだめですね。
【厚】今回照会の個別の内容については、私の方もこれから今日、兵庫県の方に、照会しまして、どういうことになっているか、ということで。
【交】この県だけじゃなくて、色々と問い合わせがありますから、システムがどうなっているかをまず答えて欲しいんです。
【厚】患者さんに対する請求についても、正しかったか誤っていたか、とそれについての回答をこの兵庫県の事務局も知っているんじゃないか、と思うので・・・
【交】僕が今聞いているのは、個別指導に入ったことで、吉田さんの診療の分についても減額されたとして、何らかの自己負担分で返してもらえる部分があるはずだ、というときに、この額を知るシステムがありますか、と聞いているんですよ。通知が来るようにはなっていますか。
【厚】なっていません。
【交】1万円以上だったら、通知しているところはありますか?
【厚】わかりません。
【交】いずれにしても、あらかじめ要望を出して来ているんだから、調べておいてくださいよ。国民にわかりやすく答えてくれ、という要望を出しているでしょ。
【厚】はい。
【交】本人への返金については、医療機関に対して、各県の社会保険事務局が指導する、ということになるんですか。
【厚】我々は医療機関の中の事務の全体を見ていきますので、そこで診療内容と診療報酬の請求について誤りがあれば、当然そこも指摘していきます。なおかつ、医療機関の中でも、伝票とか経理面とかも見ていきますから、自己負担金の徴収、こういったものについての事務の状況、そういったものも個別指導の中で確認していきます。ですから、その点について、自己負担額の徴収に誤りがあれば、徴収方法が悪いのか、たまたま計算間違いなのかにもよりますが、医療機関に改善を求めて、それで、とりすぎがあれば返すように、ということになります。
【交】その後のことを聞きたいんですけどね。吉田さんが社会保険事務局に出向いて、窓口で、こんな通知が来ていますが、私の自己負担額の払いすぎはいくらになるのか教えてください、と言う、そうしたら教えてくれるシステムになっていますか?社会保険事務局から手紙は来ているけれど、これには自分がいくら返してもらえる権利があるのかが一切書かれていないから、それを知りたい、それをいきなり医療機関に行くのではなくて、健保組合などから、個別指導の内容を知った上で医療機関に返してくれ、と言いに行くのが普通でしょ。だから、社会保険事務局に聞きに行ったら教えてくれるシステムになっていますか。
【厚】・・・
【交】もし、そこでレセプト開示のシステムがありますとかそこで開示請求してくれ、とか言われて、この医療機関である加藤歯科医院が非開示だと言いましたから、開示できません、だったら、全然わからないじゃないですか。
【厚】・・・
【交】どうなんですか。端的に答えてくれます。
【厚】個別指導に入った直後では、社会保険事務局でも、患者さん毎の過払い分が整理できてないかも知れないです。
【交】この人にはこういう手紙が来ているんだから、もうはっきりしているでしょう。この人が返してもらうにはどうしたらよいのか、どういうルールになっているのか、ルールだけ教えてくれればいい。
【厚】・・・
【交】どうやったら返してもらえるか、ということでしょ。患者はどうしたらいいわけ。
【厚】照会があって個別指導した結果の事項というのが社会保険事務局で整理していますので、患者毎に過払いがあるかどうか、それは、患者毎の整理に時間はかかりますが、その整理ができた時点では、患者さんに過払いがある場合は、お答えすることができる。
【交】それは、お答えすることができるのであって、個別に社会保険事務局が患者に対する通知をするわけではないんですね。
【厚】そこまでのシステムはまだできていません。
【交】できてないんだね。じゃあ、それが何にもわからなかったら、全くわからないわけだ。聞きに来れば教えてあげるよ、という態度だ。そういうことだね。
【厚】・・・
【交】確認しますが、個人が聞きに行ったら教えてくれるんですか。
【厚】・・・
【交】整理がついた後に行ったら、窓口で教えてくれるんですね。
【厚】・・・
【交】なんでそこで悩まなければいけないんだ。
【厚】・・・
【交】はっきりわからないんだったら、わからないって言ってよ時間がないんだから。
【厚】わかりません。
【交】じゃあ、今日中に調べて、後で教えに来てね。
【厚】はい。夕方までに。

5.カルテ開示について
(1)国立循環器病センターに死亡から60日を越えたケースで遺族からカルテ開示請求がなされている。ガイドラインでは、60日までは開示するとしているが、60日以上経ったものでも、それぞれの医療機関において開示できるところは開示するようにすべきである。至急、国立循環器病センターは死亡から60日を越えたケースの遺族にカルテを開示せよ。

【厚】今回ご要望のあった、循環器病センターの遺族からの開示請求が60日以上経ったものでも開示せよ、というお話しでございますが、そもそも60日という数字をガイドラインで発表していまして、ガイドラインに基づきまして、各国立病院の個別の事情によりまして、診療録等開示委員会の意見に基づきまして、具体的に勘案する、ということで、申請期間を延長することも可能である、という主旨のものを、本年3月に各国立病院などに対して周知をはかったところであります。
【交】最初のガイドラインは60日までじゃないと開示できないよ、という主旨の通知になっていたけれども、今年の3月に出した通知では、60日を超えても、各医療機関の判断で開示してもいいよ、という主旨の通知になっている、ということですか。
【厚】はい、そうです。
【交】じゃあ、その通知を下さい。この国循のケースはご存じですか?
【厚】このガイドラインはあくまでも、60日だからだめ、という主旨ではなくて、委員会に基づいて勘案してください。ということです。
【交】これは記者会見かなんかしましたか?
【厚】いえ、これは事務連絡ですから。
【交】みんな、60日だと思っていますよ。
【厚】通知を受けた国立病院等はそれを把握しているはずですが。

(2)カルテ開示の法制化を先送りした医療審議会の中間報告が出されてから来年7月で3年になる。この間に環境整備を整え、再度法制化に向けた審議がなされるはずである。厚生労働省の現状の認識と今後の取り組み方について明らかにされたい。

【厚】カルテ開示の法制化についての厚生労働省の現状と認識、今後の取り組み方、ということでございますけれども、これは前回もこちらからご説明させていただいたかと思いますけれども、診療記録の開示ですとか、提供に関する研修に対する補助制度、を設けておりまして、まあ、これは粛々と進めているところでございます。もう一つは、今年の3月に行われました医療法の改正によりまして、カルテを開示しています、ということが広告できるようになりましたので、これの周知を進めている、というところであります。今後の取り組み方なんですが、まだ未定でして、現在事務的に頭を悩ませているところですが、平成14年の7月が医療審議会の中間報告から3年ということですが、まあ、ここまでで定着の状況を見て、それで検討をすすめる、と言うことですので、こちらも認識はしておりますので、考えていく、ということになるかと思います。
【交】14年7月に検討会が招集されるわけですか。
【厚】まあ、そこはちょっとお約束できないんですけれども、まあ、当然こちらの方でも認識しておりますし、ただ、どういう形で検討していくか、今、普通に考えれば審議会や検討会ということになると思うんですが、そこもまだちょっと未定のところです。
【交】普通に考えれば、ということは、多分その方向ですか。
【厚】うーん、まあ、色々意見があるところでして、今、医療制度改革で色々動いていますけれども、まあ、そういった中でどの場がいいのか、もまた議論になると思いますので。

(3)国立大学医学部付属病院長会議作業部会のまとめによれば、遺族へのカルテ開示等、積極的に公開すべきとする姿勢を打ち出している。先行している国立病院のカルテ開示を含む諸点について、厚生労働省としては、これらまとめとの整合性をどのようにとっていくのか。

【厚】この質問の主旨を確認したいんですが、これは整合性をどのようにするか、となっていますが、内容を統一するかしないか、というような主旨でしょうか。
【交】これは、国立病院はガイドラインに60日と書いていますよね、国立大学医学部付属病院では、60日とは書いていなくて、原則遺族にも開示だ、日数とかを考えたことはない、ということですよね。国立病院だけなぜ日数にこだわるのか、ということですよね。縦割りだと言っても、とっちも国立ですからね。
【厚】そうですね、制度を所管する立場からすれば、今、自主的な取り組みで進められていると言うことですから、そこはその内容に差があっても、こちらで揃えなさい、ということはできませんし、そこは色々と良い案が出て競い合っていけばいい、という話ですから、こちらとしては強制して揃えるつもりはありませんけど、こうした自主的な取り組みがどんどん進んでいく、というのは非常に望ましい、ということで考えております。 (終わり)


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